久しぶりにこの本を手に取ったよ。
初めて読んだ時から随分時間が経っていたけれど、その時も集中して読んだはずだったけど。。
でも、
今回読んでみて思ったことは、、、
「わたしは、あの時、何を読んでいたんだろう。笑」ということ。
久しぶりに開いて、
ぜんぜん、違った本に思える事って
時々ある。
今回はまさにそれでした。
ドイツの心理学者エーリッヒ・フロムによる「愛するということ」という本。
"愛する事は恋に落ちること"
"愛されるためにどうしたらいいかとあれこれ思案すること"
"愛は貰ってなんぼ。人に与えるより、つい欲しがってしまうよね。"
こういった考えを片っ端から否定し、
愛する事とは、
"与えること"
"愛する技術を得ることだ"
"集中力を持って、愛する人やそれだけでなく、自分の周りの他者と関わる事だ"
そして、"忍耐だ"
と言い放つフロムの力強い言葉に
仰るとおりかもしれません。と
唸らずにいられなくなる本でした。
確かにね、
愛されないのは、誰かのせい
うまくいかないのは、わたしだけのせいじゃないはず。
なんて思ったりすること、あるよね。
でも愛についてだけは。。。
自分が成長しない限り
誰かを本当に愛する事は難しいようで
つまり
自分が一人で立てるようになっていないのに、他者によりかかるようにしていても、それは愛でなく一方的な行いになってしまうって著者のフロムは言うのね。
愛へ到達するために、
まず必要なことは
「独りでいる事ができるようになること」
というのを読んだ時、
深くうなづいてしまった。
わーーーかーーーるーーーわーーー。
独りでいるのはつらい
落ち着かないし、
気を紛らわしたくなる
でも、そんな時、何か外の世界へ慰めを求めるのではなく、自分と会話したり、自分の中の感情の些細な変化とも
細かく付き合って分析して答えを出してゆくことで、心の成熟がはじまり、
なんで、わたし悲しいんだろー。
とか、
なんであんなこと言われた時、無性にイライラしたんだろー。あれ?わたしその事を、実は気にしてるのかな?
とかね。
すると、次第に自分への理解は深まり
人との間に共感力が生まれるって言うのね。
100年前に書かれた本であっても、
グッときます。
愛を考えたい時
愛に迷った時、ぜひ手に取ってみて。