海の向こうで戦争が始まった。

 

平和な市民生活は世界中の人々の見守る中で失われた。クリミヤ半島が失われ、香港が失われ、アフガンが失われ、今、ウクライナが失われようとしている。紛争が続く地域は増えるばかりで減ることがない。21世紀初頭において武力による実行支配は常に有効だ。今を生きる私たちの歴史が証明してしまった。世界中を敵にまわしても非難や制裁で亡ぶことはない。そう気付かせてしまった。戦争を回避するためには軍事大国の意向に従うべきだったのか?戦力で劣る国や地域にはそういう政治判断が必要なのか?

 

まだ平和な市民生活を享受している私たちは、海の向こうの人々を助けるために参戦するか?我が子を戦地に送るか?台湾は海の向こうなのか?尖閣は無人の離れ小島だ。じゃあ、沖縄も海の向こうか?小笠原諸島は海の向こうか?

 

戦争はいつも守るべき誰か(何か)のために始まる。此のことは今のうちにみんなにも考えておいて欲しい。けど、絶対に絶対に忘れないで欲しい。私たちの社会に暮らすロシア人を非難しないで。決して異国に暮らす個人を攻撃しないで。とりあえず、それだけは絶対にお願い。