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株式会社メイクステージ代表・女性起業応援コーチの原麻衣子です。
 
ライフストーリー引き続き第3話をお読みください。(1話から読む)
 
 

 

【原麻衣子のライフ・ストーリー】

 

「妄想すごろく」

 

麻衣子さんが今、広めようとしている、

夢の叶え方である。

 

現実味なんてなくていい。

ただの妄想でいいから、

叶えたい自分の姿を、まずゴールに据える。

 

そしてそこにたどりつくまでの道のりを、

一歩ずつ逆算し、すごろくにして、

自分のノートに書き残すのだ。

 

 

 

自分の妄想。

そのための対策。

あるいは、ダメ出し。

自分ツッコミ。

 

あらゆるプロセス全部を文字にすることで、

何だか、愛しく思えてくるのだという。

 

描いた夢のきらめきが。自分の不器用さが。

ひいては、自分自身、まるごとが。

 

原麻衣子さんの道のりは、

きっと誰かの背中を押すはず。

さあ、ストーリーの幕を開けよう。

 
(取材・文/小川志津子)
 
 

 

 

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③思いの橋渡しがしたい

 

語学を駆使して、世界を飛び回り

素敵に働きたいという願いを抱いていた彼女は

キャビン・アテンダントの身長制限にあえなく撃沈。

空港のグランドスタッフを目指して外大へ進む。

 

 

でもある日、父親から、衝撃の事実を知らされるのだ。

「グランドスタッフは、私が憧れている航空会社ではなくその子会社とか、子会社の子会社が担っていると。

そこで、なぜか私の気持ちは

しゅーんとしぼんでしまったんですよね」

 

 

 

一方その頃、マーケティングの授業を受けて麻衣子さんの価値観は、がらりと変わってしまった。

 

 

 

「私はずっと『世界を広げたい』と思ってきたけど知らない世界がこんな身近にもあるのかと。

それが、面白くなっちゃったんですね。

知らない世界を、もっと知りたいと思ってしまって」

 

その知的欲求に突き動かされて

彼女は早めの就職活動に突入する。

 

 

 

 

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「これが、めっっっちゃ楽しかったんです!」

きらっきらした笑顔で彼女は言う。

 

 

 

 

「全然興味がない金融系の会社とかにも

 ただ単に私が知らないだけかもしれないから

 とにかく行ってみようと思いました。

 

 いろんな業界を垣間見ては

 『こんなに面白い世界があるんだ!』の連続で」

 

 

だって、こんなこと、ないじゃないですか!

彼女は興奮気味に続ける。

 

 

「見ず知らずの学生ふぜいに

 会社の人事担当の方たちが

 こんなに時間を作ってくださって

 対等に話をしていただけるなんて!」

 

 

その勢いで就活ブログを始めて

そこで今の夫と出会い(後述)

同じ志の仲間と思いを交歓しながら

彼女はもりもりと動きまくる。

 

 

 

内定がもらえなくても、へこんだことはないという。

 

「『今日はこういう話ができた!』とか

 『名前を覚えてくださってた!』とか

 そういういちいちが楽しくて。

 

 面接試験も、おしゃべりだと思ってましたね。

 とにかく、先方とすごく仲良くなるんですよ。

 だから、落ちる気がしなかった(笑)」

 

 

 

実際、落ちても、それは「落とされた」のではなく「合わなかった」だけなのだ。

 

そう受け止めて、麻衣子さんは次へ行く。

 

 

 

「でも、どれだけやっても、見えないんです。

 自分が、本当にやりたいことが。

 そこで、あきらめがついたんですね。

 

 

 全業種を、とことんまで見たという自負があるから。

 今の私のキャパの中では見つからないなら

 ひとまず働きながら見つけよう、って切り替えて」

 

 

 

それで出会ったのが「住友スリーエム」

文具やオフィス用品を取り扱う会社だ。

 

「『すべての人の半径1.5メートル以内に

  スリーエムの商品は必ずある』って言うんですね。

 それってちょっとすごくないですか。

 めっちゃ面白い!と思って

 そこに入ることに決めたんです」

 

 

 

仕事は、のっけから、営業外回り。

けれどそこでも麻衣子さんは

「楽しむ工夫」を怠らない。

 

 

「現場の声を、社内の上司に伝える。

 スリーエムが今何をどうしたいと思っているかを

 現場の方たちに伝える。

 その、両者の翻訳をするのが私の仕事なんだなあと。

 現場のおじさんたちと

 どれだけ仲良くなるかだな!って思ったんです」

 

 

 

とても目に浮かぶ。

いつもうきうき、楽しそうにしている若い女子が

その場をどれだけ明るくすることか。

 

 

 

「スリーエムは、分野によっては

 圧倒的なシェアを誇っていたりするから

 ちょっと殿様商売みたいなきらいがあったんですね。

 

 でも、その事で、互いが持っているメリットを

 交わすことができないなんてもったいない。

 

 誰かと誰かが持っているものが伝わるように

 共有できるように橋渡しをしたいというのが

 今の仕事にも通じている思いですね」

 

 
 
 
 

(取材・文/小川志津子さん)

 
 
 
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