夕方の作業に出ると、三日に一度程会う。
ゲートから小走りで草舎前まで来て、いったん前足を揃えて座り、またすぐに馬房のわきを抜けて行く。 ( 浜中は犬が一匹もいないから、まったく警戒していない)
その時決まった草にオシッコして行く。
その間、私は草を運んだり、作業しながら見ている。
たまに目が合う。

目が合うと「コマイ食べる?」と聞いて見る。
返事ないけどね。

バンド仲間が遊びに来て、私の家から外を見ながら、「キツネ居ますよ~ あっ 二匹居る」。
「親子やね~」。
「どうして分かるんですか?」。
二週間程前に、同じ裏庭に二匹で来ていた。
クリーム色(先に出ていた、母さんと思われるキツネ)と、茶色の子。
人間の親子がするように、ギャーギャーギャー(ちゃんとしなさい)。 キーキー(わかったよ~)と、頭を下げて尻尾振っていた。

何の疑問も持たず、「あー 親子か」と思ったけど、ほんとやろか? 聞かれて不安になる。
今度、石川さんに聞いて見よう。

浜中 藤本馬