護身術の真髄1 護身術とは | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

護身術とは言葉で言うならそのまま字の如く身を守る術。

言葉は誰でも知っているし、あらためて深く考える人もいないだろう。

しかしこの言葉には盲点がある。

これが理解出来ればこれからの生き方、考え方が180度転換するかも知れないのだ。

テーマ「言葉と仕組み」にも書いたが、仕組みから道理をもって護身術とは何かを突き詰めるとはっきりした答えが出る。

前回の「オーガニック理論の間違い」「子供が野菜を嫌う理由」同様、言葉と仕組みからその理を解いた応用例と考えてもらえば良い。


何もなく護身する人はいない、攻撃があるから護身がある。

それは格闘技の世界だけでなく社会全体に言えることだ。

万が一の事故を想定して保険に入ることも護身術の一つと言える。

病気と言う攻撃に備えて健康維持管理するのも人間独特の護身術の一つなのだ。

自然界の生き物は動植物を問わずこの護身術を身につけている。

それは頭で考えるのではなく、その大半はもって生まれた本能に組み込まれている。

子供が野菜を嫌う理由も、草食が本能に組み込まれていないからであり、それが大きな要因を占めていることは既に書いた。

誕生してから動植物は自然環境、人は人間社会の中でその仕組みに合った護身術を学ぶ。

生き物は変化する自然環境の中で護身術を磨き順応して来た。

順応出来たからこれまで生き残り、出来なければ滅ぶしかなかったのだ。

本能、経験から身に付けた思考と行動、体の細胞も同じで、皮膚や毛髪の脂膜や微生物による護身の仕組み、目、鼻、口などの体内と体外が直結する箇所には強烈な粘膜バリヤーがある。

海の生き物は体皮やウロコや甲羅などの他、海藻類に至るまで例外なく「粘膜」に守られている。

魚介類や藻類が陸に進出しても生き物の基本原理は変わらず、必要な部分は粘膜システムが、乾燥する部分は粘膜が脂膜に変化して有害な紫外線や細菌から身を守っている。

森羅万象の仕組みは環境がどのように変化しようがその原理は普遍のものだ。

生命の歴史は護身術の歴史とも言えるだろう。


続く・・