諏訪之瀬島
幼少より自然界の観察を続け、最も印象に残っているものがある。
新たな発見、感動もそれなりに残るが、やはり野人の本質はお笑い。
インパクトがあるのは発情期のオスの努力だな。
笑ってはいけないと思うのだが、笑ってしまう。
身につまされて同情もしてしまう。
「次は ガンバレ」・・と。
海も陸もそうだが、メスよりもオスの方が体が大きく色彩も派手な種が多い。
力ずくも時にはあるが、大半はメスの気を引こうと努力する。
立派な体や羽根を精いっぱい見せつけ、ダンスも踊れば、石や枝で立派な巣を作りメスを待ち受けその審査を待つ。
平和的でとっても面白い。
最も印象的なのはクジャクの求愛で、派手な色の尾羽根を扇子のように広げて立て、メスが通りかかると白鳥の湖のよう一回転、お尻の穴まで丸見えだな。
何度も見たが、その大半はフラれ、無視されメスは通り過ぎていた。
徒労に終わったオスは哀れで、意気消沈、尾羽根はシナ~~と萎む。
野人に見られているのがわかると、バツが悪そうに下を向いてさり気なく歩き始める。
嫌がるクジャクを追いかけ、エサ代として尾羽を一本抜いて、マグロ釣りのルアーを作っていたが、求愛ダンスで尾羽の隙間を見て反省、フラれる原因は野人にも少しはあることを悟り、尾羽をいただくことをやめた。
しかし大半はフラれるのだから、もっと画期的なアピール法を考えればよいのだが・・
クジャクなのだから白鳥の湖ではなく、尾羽広げてクジャク宙返りとか・・
コケアッコ~~と鳴いてみるとか・・芸がなさ過ぎる。
諏訪之瀬島で放し飼いのクジャクに毎朝エサやっていたし、ヤマハの私設飛行場も道路もクジャクだらけだった。
夜明けと同時に野人の枕元のガラスをコツコツ突いて起こしに来るからたまらんな。
声も・・「アオ~~ アオ~~」と甲高くやかましい。
野人はいつも・・「アカ~ アカ~」とクジャクを呼んでいた。
格好つけて背伸びして努力するオス・・人間も同じだな。
努力が嫌いなお野人には真似出来そうにない。
学生の頃、面白い歌が流行った。
恋をしたでんでんむし、ミズスマシ、水虫・・
でも
でんでんむしは でんでんむしを でんでん無視
ミズスマシは ミズスマシを 見ず済まし
水虫は 水虫を 見ず無視
ものの哀れを誘うが 笑えるし 今でも時々歌っている
ヤマハ飛行場 野人宿舎 管制塔跡地
笑えたら 何となく・・クリック