NICU時代の記事をまとめています。
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出生後すぐおきた
左上肢の循環不全に対して
治療が行われていた頃、
むすこの目の前にまた山が現れました。
それが、動脈管開存でした。
(動脈管開存とは→日本小児外科学会サイト)
その頃の、
先生からの話の記録が残っていたので
動脈管のことについてのところを
一部抜粋……。↓
出生3日目
主治医の先生に、
今日の状態をお聞きしました。
今一番問題になってるのは、
動脈管が閉じないこと、
昨日から動脈管を閉じる薬(インダシン)を
使い始めた。
12時間毎に3回投与して1セット
昨日の夜から開始して、
昼に動脈管のチェックをしたが、
閉じてなかったので、
2回目を投与したところ。
3回目を投与するかは、
また夜にエコーを見て、
閉じてなければ今夜3回目を投与する。
明日の面会でどうなったかわかるかな、
とのこと。
3回やっても薬の効果が見られない
(=穴がまだかなり大きく開いている)なら、
手術の可能性もあり。
もう一押しすれば閉じそうと思えば
2セット目をチャレンジするかも。
どちらにしろ、
1セット目を終わってから
丸1日はお休みするので、
明日はなにもしない。
インダシンを使うと、
血管を閉じる薬だから
他の循環への影響も要注意。
腎臓などの他の臓器への血流が
悪くならないか、要チェック。
それと、脳出血も今の時点では大丈夫、
でも腕のための薬(=ヘパリン)を使ってること
(今日から半分の量にはしたとのことだが、
インダシンを使うし血流が悪くなるかも
しれないから中止にはできず)もあるし、
72時間を過ぎてもその可能性があるので、
もう少し注意していかねばならないと
思っている。
出生4日目
夕方に心臓のエコーを見たら、
その時点では動脈管が閉じていた。
ただ、まだ完全に閉じたかはわからず、
また開いたりすることがあるものなので、
今後も見ていく。
でも今の時点では閉じている、
それは体にとっては負担が少なくなるので
よいこと。
……むすこの動脈管は、有り難いことに
この後、再び開くことはなく、
3日目のインダシン使用によって、
閉じてくれました。
ですが、このときの記録にある通り、
インダシンの副作用で
血流が悪くなりやすい
=この時治療中だった
左腕の血流が悪くなり、
再び血管がつまる可能性がある
=ヘパリンを中止できない……。
……超未熟児の動脈管が
どの程度の割合で自然閉鎖するのか、
わかりませんが、
もし、
もし、
動脈管が自然閉鎖して、
インダシンを使用する必要が
なかったのなら、
ヘパリンを継続しなくても
済んだのかな。
脳室内出血を起こさなくても
済んだのかな。
でも、こうして考えると、
全てのことが綿密に計算されたがごとく、
色んな状況が絡み合いながら
あの瞬間に向かって行っていることが
よくわかる。
知らず知らずの内に、
運命の渦に巻き込まれていっている。
そして、このインダシンの副作用が
脳室内出血だけでなく、
他にも影響していくのですが、
それはまた別の記事で……。
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