こんにちは。
『授乳タイムをリラックスタイムに』を合言葉にラクな育児を応援している助産師の佐藤千鶴です
札幌・札幌近郊で母乳育児・育児相談を出張訪問しています
この数か月同じような症状の方からの相談がありました。
それはタイトルの通り「乳腺炎を繰り返してマッサージに通っている」方からの相談です。
『乳腺炎になる』
『マッサージしてくれる助産院を探して行く』
『マッサージで症状緩和』
『いつも通りの授乳方法などを続ける』
『また乳腺炎症状が出てくる』
『またマッサージに行く』
『症状緩和』
『いつも通りの授乳方法を続ける』
『乳腺炎症状が出る』
この無限ループみたいなのを3~4回繰り返して、そろそろ「おかしいな」と思い始める
乳腺炎になりそうな予感があると毎日恐怖になる
いつもいつもおっぱいのことを気にしていなくてはいけないので精神状態が追い詰められていく
育児が楽しめない
いつも受診できていた助産師が都合悪い時が出てくる
他の助産師を探す
私にたどり着く
こんな方たちが続きました。
私がまず聞くことは2つ。
「乳腺炎を繰り返している原因は何か言ってましたか」
「赤ちゃんの吸い方や、授乳姿勢など普段の授乳の様子などをみてくれ、それに対するアドバイスはありました」
だいたい返事はこうです。
「乳腺炎の原因は特に言われませんでした。でも『乳腺が細い』と言われたことはあります」
「授乳の様子はみてもらっていません」もしくは
「赤ちゃんの吸い方は見たけど特に何も言われませんでした」
すごく細かいことを言いますが、
乳腺って目に見えない部分にあるんですよ。
いわゆる乳汁が出てくる部分のことは、乳頭の先にある『乳管口』。
乳腺は、樹枝状に分かれた腺房からなっています。
乳房というのは、大まかに分けると乳腺房(ここにいろんな細胞がありますが細かすぎると混乱するので割愛します)、小葉、乳腺葉、乳管からなりたっています。
乳管が腺房の細胞とともに乳汁の分泌をするところです。
この『乳腺が細い』と表現する部分は、恐らく乳頭にある『乳管口が細い』と言っているのだと思いますが、何をもって細いとしているのでしょうか?
この乳管口、5~10個あると言われていますが、肉眼で見える部分は10個も見えないことがほとんどです。
私のお粗末なイラストですが、少しイメージできるでしょうか?
たかが肉眼で見える部分を「細い」と決めつけてそれが原因というのは私からすると疑問です
出口だけの問題
そうは思わないからです。
なのでこれを言われるたびに思うのが
「乳腺炎の原因をもっともらしいことを言っている。しかも本人の乳房が原因みたいなことにして、根本解決する気がないのか、全く乳腺炎のことをよくわかっていないのかどちらかだろう」
ということです。
乳腺炎で受診して、授乳の様子をみない 又は見ても何も言われないのは、根本解決する気がないのかと思ったほうがいいと思います。
というのは、授乳姿勢&赤ちゃんの吸い方は、基本中の基本で、見なくてはいけない部分だからです。
開業して母乳育児を専門でするようになり、授乳姿勢と吸い方が、問題なく「すごくいいね~直すところはないわ~」といった方は、私の記憶の中でいません。
この授乳姿勢と吸い方を直しただけで、乳腺炎症状が出なくなった方もいました。
それくらい大切な部分です
すっごい前にベテランの開業助産師さんがこんなことを言ってました。
私が開業する前にいろいろ話を聞いてもらっているときです。
「あと少し診たらよくなる場合でも最後まで診ないことがある。すべて解決するとまた来てくれないでしょ。そうゆう営業努力も大切よ」と。
えっそんなのおかしくない
症状が出て困って受診してくれたのに、解決しないの
また来てもらうために中途半端なことするの
そこまでして何度も来てもらって儲けるの
反発感を覚えた私は「それは絶対に違うそんなことはしたくない」と思ったのを昨日のように覚えています
なので、乳腺炎の相談の場合は、
乳房を診せてもらうけど、マッサージだけで終わりということはありません。
授乳姿勢と吸い方
授乳回数・吸っている時間
混合ならミルクの足し方
肩こりなどのからだの状態
乳腺炎症状が出始めたときの対処方法
水分摂取の方法・量(沢山取ればいいというものではない)
などを説明して終了します。
これらを説明しても、乳腺炎症状を繰り返してマッサージだけされていた方は、すぐには良くならないこともありますが、徐々に改善され、少し症状が出ても自分で解決し、私が呼ばれることも少なくなります。
症状が出なくても心配な時は連絡もらうし、対処方法もその都度説明します。
しかも毎週のように私も訪問するわけではないのですが、明らかに良くなっているのをその人自身でも実感できているのが、端で見ててもわかります
その人ありきで症状の改善をはかれる・解決するのでは、ハッキリ言って助産師失格ではないでしょうか。
助産師は、あくまでもサポート。
その人が自立していけるのをお手伝いする役割。
困っていることがあれば、手を差し伸べる。
自分の体の決定権は自分です。
だから自分で解決する力をサポートするだけでいいと私は思います。
症状なくても乳房マッサージに通っている方も時々いらっしゃいます。
マッサージしてもらうのが気持ちよくて好き。
という方もいるかもしれません。
お金も時間もある裕福な方はそれでいいと思いますが、マッサージに通わないと、通常の状態を保てないなら、いちどそれは「おかしいかも」と思ってもらいたいです。
ということで、乳腺炎症状で困っている方、マッサージだけで解決しないで相談してくださいね。
他のところに相談するのは勇気がいることです。
でも、「こんなに乳腺炎を繰り返すならミルクにしてしまいたい」と思うくらい悩んでいたら、一度他の助産師を頼ってみるのも一つですよ
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すべての事に感謝