ここまでくるのに
どれだけ苦労したことか!!!!!!





と、言いますのも
ニューヨークを襲った大雪の影響で
ニューヨーク行きの飛行機は
軒並み欠航となりやした。


わたしがリマから着いたのは
ニューヨークから遥か南のフロリダ

乗り換えしようと
電光掲示板を確認したら

Canceled の赤く光る文字


あーはいはい
良くあるはなしですね
食事補助券とかもらえないかなー

なんて思いながら
チケットを振り替えしてもらうため
カウンターへ向かうと



「振り替え便は明後日です」

…(°_°)(°_°)あ さ っ て?!


それまでこんな
ビーチリゾートのフロリダで
一体どうしろと??!?!



ていうかわたしは
ニューヨークへ行かねばならんのです!


日本から来てくれた友人が
最後の旅のともとして
ニューヨークでわたしを
待っているのです!!!!!







そんな叫びも虚しく
天候のせいだから
しょうがないじゃーん

てひらきなおられる


さらに明日の便はもう
空席ありませんよ

なんてなんの悪びれる素振りもせず



だ か ら LCC はああああああ




とにかくどうしても
明日の飛行機に
乗りたかったわたしは
意地でキャンセル待ちの
整理券を発行してもらい
朝まで空港待機。

ドキドキしながら
搭乗ゲートへ向かい
空席が出るのを待ちます。



目の前で閉まる搭乗ゲート

「OH...my god...」

既にアメリカかぶれ




天を仰いだ次の瞬間
突然名前を呼ばれて
キャンセル待ちのチケットを
取り上げられ
半ば突き飛ばされるように
搭乗ゲートの中へ入れられる


手に握らされたのは

「36B」という
座席のチケット


ぽかーんとする私を急かす
客室乗務員の指示で
機内に乗り込むと


空いてた…


そこだけまるで
光が射して見えた空席


粘った甲斐があった!!!




小躍りで席に着き
シートベルトを締めて

さあ!さあ!
ニューヨークへ!!!


って準備万端だったのに
中々離陸しない飛行機


ややスペイン語訛りの英語で
何やらアナウンスが流れ

ざわざわと席を立つ乗客







どうやら機械トラブルか何かで
離陸が2時間遅れるらしい


いいさいいさ
今日中にニューヨークへ行けるなら


と余裕ぶっこいて
空港でアップルパイを
食べていたそのとき

私は気がつかなかった



飛行機が遅れたら
空席に座るはずだった人が
間に合うかもしれないということに








再度搭乗ゲートが開き
ドヤ顔で乗り込もうとした私は
見事に止められました



「空席を確認します」



え?

私の席ここじゃないの?

え?



とチケットを見せる私を
やや怪訝な顔で見つめるお姉さん


わたしと同じように
キャンセルの空席で乗れた人たち
みんな止められていました。


どうやら自分ら遅れたのに
優先順位はもともと
チケットを買った人らしい

つまり二時間遅れたことによって
空席がなくなったら
キャンセル待ちの人は後回し…



こんなに神に祈ったのは
世界一周出発して1週間目で
イカの刺身を食べて
激しい食中毒で
ぶっ倒れたとき以来!!


そんな祈りが通じたのか

客室乗務員のお姉さんの

「OK. Everyone.」

というひとことで
やっとそれまでの緊張は解け
離陸する前から
着陸後まで爆睡していて

気が付いたときにはわたしは
ニューヨークの地に
降り立っていたのでした。


あードキドキした。