昨日熊本地裁でハンセン病家族が、隔離政策による差別助長の国の責任について訴えた訴訟で、国の責任を認める判決が言い渡されました。

 

実は私が厚生大臣に就任した1996年の最初の仕事がらい予防法の廃止でした。ハンセン病の治療薬が進歩し強制隔離は必要なくなった後も長く強制隔離政策が続けられていました。その根拠となっていたらい予防法を廃止したのです。当時私も地元にあった国立療養所多摩全生園をはじめ多くの国立ハンセン病療養所を訪れました。鹿児島県の星塚敬愛園を訪れた時には一泊泊めてもらい、患者の皆さんとお風呂に一緒に入り、喜んでもらいました。翌日の新聞にその様子が大きく報道されたのには驚きました。

 

患者の皆さんはもとより、家族の皆さんも長く差別を受けてこられました。それに対する国の責任を問うのが今回の裁判です。判決は国の責任を認め賠償を命じました。大変すばらしい判決だと思います。国として控訴しないように働きかけていきたいと考えています。