2009年10月石橋プロデビュー。
結果は1RローキックでKO勝ち。
ローキックは空手時代から得意であった。

その後2戦して3戦3勝。
もう全勝でチャンピオンだな。
余裕だった。

しかし4戦目。
大和ジム、マン山室。
ここで初めてドロー。
実際かなり首相撲で腹を効かされていて倒れる寸前だった。
そんな甘い世界ではなかった。

その後6戦目でなんと。
K-1youthの出場オファーがきた。
相手は現在、krush60㎏初代王者、K-160㎏準優勝卜部弘嵩。

ローキックでKO負けだったさ。
今までやってきた中で効かされてKO負けはこの1回だけ。
マジで痛かった。
1ヶ月まともに歩けんかったがや。

ちなみに卜部選手は同い年で元々同じ空手出身。
闘ったことはないが昔から有名であった。

大石駿介(第5代J-NETスーパーライト級王者)、滝谷渉太(krush55㎏初代王者)もまた同じ空手出身。
この二人は何度か交えている。
空手時代にライバルであった同年代にどんどん置いてかれていった感をあじわう。


その後も名古屋KICKで戦歴を積み。
勝ちも、負けもいっぱいあじわった。
名古屋KICKは2カ月に一回。
毎回出場していたため、街を歩いてても声をかけられることも多々あった。
そういえば。
彼女(現在嫁)が海に行ってキックパンツ履いてる人にナンパされたんだと。
キックボクシングやってるの?
と彼女が聞くとやってる。と答えたらしい。
俺の名前を出したら、直ぐに撤退して絶対に言わないでね彼氏さんにって言われたみたい。
誰だったんだろ。名乗り出ろ!(笑)





そして、大阪のDEEPKICKのオファーがあった。
関西60㎏最強トーナメントである。

知る人は知っているアゴを折った試合だ。

このトーナメントには楠本鉱平、KING皇平、Fire仭士、階優弥など強敵の出場が決まっていた。
一年通して行うトーナメントでなんとか準決勝、決勝までいけた。


結局今思えば。
怖いもの知らずだったこの頃が一番強かったのかな。名古屋KICKでもメインを何度かやり、負けはあったものの長嶋大樹選手ともばっちばちの流血勝負だったし。
その前には負けなしで8連勝くらいしていたのかな。



準決勝、決勝は同日に2試合。
準決勝で優勝候補のFire仭士選手。勝てば楠本選手か階選手。

ちなみにアゴの骨折は準決勝の2Rのこと。
強烈なパンチを放ってくるFire選手。
アゴが折れた瞬間わかった。ガードを抜けてコツッて折れた。
そのまま試合をやり遂げ、判定で勝つことが出来た。
控え室に行くと口から血、ダーダーで止まらず。

・・・終わりかよおい

しかし会長がいない。
数分後帰ってきて言った言葉は。
おー。階勝ったぞ。結構パンチ打たれてたよ。

ウゲ、やらせる気満々だ(笑)

多少迷っていた俺はここでやったる!
って気持ちになりました。

後で聞いた話しでわ、別にやらせる気とかそんなんじゃなくて。
もしやるって言った時のためを思ったんだ。
って会長の優しさでした。


最近。色々骨を折るだの話題になると。
やたらこの時の話しが飛び交う。

実は会長も左腕、しかも同じ場所を4回程折っている。
俺は折れたってわかっててその折れた手で何回も殴り続けた。

本当に鳥肌が立つほど凄いと思う。

ただ試合中に折れたからアドレナリンでいけたけど折れたって分かってるのに次の試合に出ようっては思えない。

どっちもどっちでしょう(笑)

結局、アゴが折れながらも決勝に出たのだ。
勝ったらベルトに50万。大きいよ。
どうせ手術するんだったらよ。

頑張ったさ。
頑張った結果。
判定で負けた。
これも悔しくて泣けた。めちゃ頑張ったのにな。泣くときも痛かったなアゴ。
口閉じながら泣く。神業だ(笑)

そのまま名古屋へ帰った。
帰る途中うどん食べてみたら噛めない噛めない。
飲み込み方式で食って、直ぐ病院。
急患で行き、待つこと3時間程。

レントゲン撮りますね。

いやもう折れてるから入院させてくれ。と思った。

翌日入院。
全身麻酔で手術。
その後も1カ月程熱が下がらず。
徐々に練習復帰。
この件に関しては辞める気は一切なし。

しかし復帰してもパッとせず。
心の片隅でビビりがあるのか完全に衰えていた。
苦しかった。
この骨折の後遺症はずっと消えない。
実は下唇が痺れたまんまなのである。
だから滑舌が悪いのか!そうしとこう!


次は右足骨折か。
これも自業自得なのかもしれない。
試合初っ端でダウンを取られた。
完全に集中力の無さ。
その後の組膝からの右の膝蹴り、相手の左膝蹴りが合致あい相手の膝がスネに当たって骨折。
いて!と思って地面に足着けたらグニャッてな。
流石に終わったと思った。
利き足を折り、得意の右が使えなくなる。
赤コーナーのイスに座り
最悪だわー
と叫んだ記憶がある。

人生終わった。


救急車で運ばれるとき母親と彼女に引退を告げた。


後に

会長にも引退を告げ、佐藤さん、隊長へも電話で告げた。




続く