昔、乳房再建や豊胸術をした人を

毎年1回検診している

すでに20年、30年になる人もいる

一説には乳房用のシリコンは10年ごとに入れ替えないといけないといわれる。

これは都市伝説。

いつの時代も一番丈夫で安全なインプラントを使っている

メーカーは年に1%の破損の可能性があるというが

10年経っても破損の確率は10%。

一般の美容外科の先生は超音波検診はしないので

10年経ったら「そろそろ入れ替えましょう」というのでしょうが

僕ら乳腺専門医は毎年超音波検診をしていますので

破損がなければ20年でも30年でも入れておいて大丈夫なのです

 

さて20年30年お付き合いしていると

昔はすらっとした美人だった人が、久しぶりにお会いすると

背が急に低くなっていることがしばしばあります

上衣を脱ぐとみぞおちに大きな横ジワが、

このサインは、骨粗しょう症による圧迫骨折で背が低くなっているのです

なぜ腰が曲がるのか

それはアルマジロと同じで、弱いモノは身を守るために体を曲げるのです

これを「屈筋優位の法則」といいます

赤ちゃんもヒザヒジをまげて手もしっかり握っています

年を取ると屈筋が優位になってだんだん曲がってくるのです

若い子は関節が逆に曲がるぐらい軟らかいのですが

年で血管が硬くなると、関節が伸びすぎると血管や神経が傷付きます

これを「過伸展防止」といいます

また飛行機は軽量化するために中がスカスカで、骨組みも穴が空いています

人も骨がスカスカになるのです。「軽量化の法則」です

さらに皮脂の分泌が悪くなります

骨を丈夫にするビタミンDは皮脂のコレステロールからできますので

ビタミンD減少が骨粗しょう症の原因になります

 

以上年を取ると姿勢が悪くなるのは

身を守るための変化なのです

 

今日はここまで