11/24(水) 入院2日目 手術当日

6:00
看護師さんが体温と血圧測りにやってくる
この朝も鉄剤を飲むように指示される
そのとき初めて
この鉄剤は1回2錠飲むべきだったことを知る
(どうりであまり貧血の数値が変わっていないわけだ)
今後薬を飲むときは何錠飲むのかを確認しなくては

恐れていた便の確認
便の予感はするけれど自信がない
浣腸決定

大人が他人に浣腸される羞恥
(他で言えばVIO脱毛なんかが近いだろう)
しかし相手はプロ
すぐ頭をまあいいやと切り替える

『浣腸後は5分がんばって待ってくださいね』
と看護師さんに言われる

悶絶の4分が私の精一杯だった


手術着に着替える

妊娠出産を経験することがなかった私の人生
しかしこれは自分が選んできた人生だから悔いはなし
とはいえ自分の身体には感謝をしているし愛おしく感じるものだ

『私の子宮と卵巣よ
今までありがとう』と
声をかけお腹をさする




12時から手術の予定

この時10時

そわそわするので
ひたすらblogを書いて気を紛らす


麻酔の先生や薬剤師の方が説明にやってくる


12時
まだ呼ばれないため先に点滴される
相変わらず血管が分かりづらいため
1人目の看護師さんは失敗
痛い

次の看護師さんも手こずり
腕の曲げるところに無理やり刺される
痛い


13:30すぎ
順番が来ましたと、看護師さんやってくる
歩いて手術室に向かう

手術台にあがる
オペ担当の看護師さんや
それぞれ担当医など簡単に紹介される
みんな若い
(甲子園を観る感覚か)
バタバタと手際よくいろんな段取りが進んでいく


全身麻酔が点滴から入る
身体が鉛のように重くなるのを感じ始め
『ああイヤな感じだな』と思ったと同時に
記憶がなくなる


パッと目を覚ます
『大丈夫ですかー』
いきなりバタバタと色々な音が入ってくる
麻酔から覚める
覚める瞬間は気持ちがいい


わけがわからないまま
手術後の安静室に運ばれる
『卵巣も摘出しました』
と言われたのだけは覚えている


『終わったんだ』と思った瞬間から
だんだんと身体のあちこちの痛みをを感じる


喉が痛い(呼吸を維持するための管が入っていたため痛んでいる)喋りづらい
呼吸がしずらい


腕が鉛のように重く痛い


患部だけではなく肩や胃、みぞおち、肋骨が痛い


足には血流を流すフットポンプが巻かれている


20:30
安静室から病棟へ戻る


喉の痛み
腕の痛み
肩の痛み
肋骨の痛み
胃の痛み
みぞおちの痛み
患部の痛み
腰の痛み
手首しびれ
足の裏のしびれ
身体がかゆい

この痛みにひたすら耐える


海老のように身体を丸めて耐えたくなるが
身体を動かすことも出来ない

唸りながら耐えること10時間
寝ることなど到底出来ない


夜が明ける


麻酔が完全に抜ければ
喉の炎症が治れば
胃の炎症が治れば
腹腔鏡手術の時に使うガスが抜けきれば


数時間後には
明日には
痛みは軽減していくと信じ
眠れない夜を過ごす


寝たきりには絶対なりたくないな
手術はやはりしんどいなと強く思う


身体が自由に動くありがたみを心底感じる


私の身体から
子宮
両方の卵管
左の卵巣
が摘出される


全部でたったの128gだったという


女性の身体で大切な大きな役割を担っているこの子達は
自分が思うよりも小さくて軽い子達だった


腹腔鏡手術で開けた穴は全部で5ケ所
おへそ、おへそ下、おへそ右、おへそ左に2つ