校長の東です。
ナナイロミュージック独自のボイトレメソッド
【VSIメソッド】
このメッソドに沿って、
各講師はレッスンを行なっているわけですが、
【VSIメソッド】での呼吸について、
その一部を、解説したいと思います。
【VSIメソッド】は、
Vocalization(発声)
Singing(歌唱)
Impression(感動)
この3つの柱に分かれています。
呼吸・呼吸法は、
『Vocalization』の項目に含まれています。
呼吸、呼吸法、
声を出す上で、とても有名なのが
【腹式呼吸】です。
伝統的に、というか、
当たり前に、というか、
「腹式呼吸」は、
基本中の基本で、絶対必要と
疑いなく考えがちです。
果たして、
本当にそうでしょうか?
【VSIメソッド】では、
「できた方がいい」程度
で捉えています。
実際のレッスンでも、
レッスンを始めたばかりの時期を除いては、
「腹式呼吸」をメイン行うことは
かなり少ないと思います。
「腹式呼吸ができるから、◯◯ができる」
「腹式呼吸ができていないから、◯◯ができない」
こういうことは、
ほとんど無いからです。
高い声も、
声量がありハリのある声も、
直ぐに喉が疲れるのも、
息がもたないのも、
ほとんど「腹式呼吸」と
関係ありません。
それぞれの問題には、
喉の筋肉群や共鳴腔など
様々な要因が複合的に絡んでいます。
その中には、もちろん呼吸も含まれますが、
「腹式呼吸」が大きな問題になるということは、
ほとんどありません。
目指す目標に向かって発声が効率的になってきた際、
吸う息(吸気)
吐く息(呼気)
が、最適化されてくるので、
無駄がなくなり「腹式呼吸」っぽくなります。
逆に
「腹式呼吸」を使って、ある一定の発声の感覚をつかむエクササイズで
「腹式呼吸」を使用することがあります。
歌唱においても、
ポピュラーミュージックでは、
「腹式呼吸」は、あまり気にしなくても良いでしょう。
むしろ「腹式呼吸」を気にするがあまり、
不自然な発声、
個性を失いがちな発声、
自由さを失った歌唱表現に陥ることが多々あります。
(昔の私も、その一人でした・・・)
これは、「腹式呼吸」を重要視する、伝統的な発声理論の
『最も大きな弊害』
と言っていいと思います。
事実、皆さんが好きなアーティストが、
LIVEで歌っている動画を、動画共有サイトなんかで見てみてください。
どれだけのプロが「腹式呼吸」を実践している
または、
実践できているでしょうか?
※息継ぎの時『肩が上がる、胸が上がる』これらは、完璧な腹式呼吸ではありません。
時間があるときにでも、チェックしてみてください。
あまりにも大きく息を吸い込みすぎることが、
発声や歌唱の問題になっている場合は、
「腹式呼吸」を使って、呼吸の最適化を図る場合があります。
が、あくまで、
エクササイズのツールとして「腹式呼吸」を利用しているに、過ぎません。
【VSIメソッド】における「腹式呼吸」は
「できないと駄目!」
ではなく、
「できた方が良い」
このようなスタンスなのです。
ボイトレを頑張っている皆さん。
「腹式呼吸」から自由になりましょう。
他にも、「腹式呼吸」にこだわる必要がない理由は、あるのですが、
今回はここまで。
【VSIメソッド】については、また紹介をしていきますので、
興味のある方は、ぜひ次回もご覧ください!
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