極寒・早朝の奈良興福寺、東大寺、手向山、春日大社歩きと鹿 | 奈良大好き主婦日記☕

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鎌倉在住
奈良や仏像が好きで子育て終了と共に学び直し大学院博士課程修了、研究員になりました。
テーマは平安後期仏教美術。

明日香村、山の辺の道等万葉集の故地が好きです。
ライブドアにも書いていました(はなこの仏像大好きブログ)http://naranouchi.blog.jp

 
 
ひとつ前の記事では、若草山の山焼き(があまり焼けなかったこと)について書きましたが、
今回は、それより数日前の極寒の日の早朝に訪れた奈良について、書いてみようと思います
 
「その日」は「10年に一度の大寒波」が予想され、
実際に関西地方は午後から大雪に見舞われた日です
(大雪の被害を受けた方、お見舞い申し上げます)
 
私は早朝に奈良に用事があったため、万全なる「寒さ対策」をして、奈良入りしました
 
「寒さ対策」の内容は、「極暖」ヒートテックで上下を固めるというものでしたが、
…結果電車の中で暑くて汗かきました驚き
(この季節、寒さ対策をしすぎて、車中や徒歩での移動中は暑くて汗をかき驚き、外でじっとしていると寒くて震えるネガティブという状況、どのように対処したら良いのか未だにわかりません…もやもや
 

 

近鉄奈良駅に着いたのは、なんと朝の7時過ぎ!

 

 

行基さん、おはよう

 

 

この日の目的地に向けて、東向商店街から興福寺境内に入ります

 

 

早朝の興福寺と鹿社会

朝焼けの興福寺境内

静かです

 

鹿さん、おはよう

 

 

 

用事の成功を願って、南円堂にお参りしました

 

南円堂前でこんな「ありがたいお言葉」を見つけました

読んでみよう……ふむふむ……ん?どういうことだ?

 

「目の見えない人が塵の山の中から宝珠を見つけた」くらい稀な「偶然」によってしか、「私の中に菩提心」は生まれないってことでしょうか?

(屁理屈はやめましょう)

 
 
朝の興福寺五重塔

 

 

五重塔の脇を通り、奈良博方向に進みました

すると、前方で鹿の群れがこちらにかわいいお尻を見せながら移動していました

一見ほのぼのとしたシーンですが、実は鹿社会の厳しさを感じたのでした
 

上の写真の右側を拡大すると、この二頭は歩いていません↓

 

これ、大きいヤツが小さい子をどついて、いじめてるんですよ
 

群れに追いついたので、一緒に歩きながら様子を見てみましょう

 

 

↓ほら!

群れの先頭で、先程の二頭がまたトラブっています

ニンゲン(私)の気配でこちらを振り返っているが

 

↓そのあと、後ろを確認してから

 

↓頭突き(瞬間を撮りそびれてしまった)

大きいヤツ、結構しつこく小さい鹿に頭突きを繰り返していました

これ、いじめじゃないの?

 

稀に生まれる白鹿は、その異質さから周りの鹿たちにいじめられ、孤立して死んでしまうと聞いたことがありますが、

この鹿は(白鹿ではないけれど)大丈夫かな?

 

気がかりは残りますが、鹿の群れとお別れして、奈良博方向に歩き続けます

 

 

奈良博付近

入江泰吉さんの写真のような色合いの空…私の大好物

 

こちらも…

 

こういう空の色合いは入江泰吉さんの写真を連想します

 

たとえば…

入江泰吉「飛鳥八釣の里」

 

入江泰吉「葛城古道 高天彦神社への道」

 

 

 

東大寺にて

 さて、東大寺前の交差点では、鹿が警備をしていました

 朝からお疲れ様です👮🏻‍♀️

 

誰もいない、早朝の東大寺参道

 

誰もいない南大門

 

誰もいない大仏殿

どこも誰もいない…

 

一方、そんなこととは関係なく、

「極暖」ヒートテックがヒートアップし、額から汗が出るほど暑くなってしまったメラメラ

(だから、ヒートテックは苦手なのだ)

 

で、大事な用事を無事終えて👍

(内容はブログに書けませんが、もしご興味ある方がいらっしゃったらメッセージいただければ、お返事させていただきますニコニコ)

 

それでもまだとても早い時間なので、(午後からの天候悪化は気になるところですが)

引き続き歩いてみることにしました

 

たいていの場合、三月堂・二月堂・大仏殿裏・戒壇堂と回りますが、12月にもそのコースは歩いているので、今回は珍しく手向山八幡宮から春日大社方向に歩いてみることにしました

 

↓手向山八幡宮

とても久しぶりに来た感じがしますが、すぐそこに東大寺三月堂があります

 

三月堂方向に行ってしまうといつものコースになってしまうので、

南下して、若草山麓に行ってみました

 

↓一つ前の記事「2023年若草山の山焼き」でも載せた若草山の写真です

 

↓ここでこのポスターを見つけた

「おぉ!そうだった!」と(すっかり忘れてた)山焼きのことを思い出したのでした

 

 

↓おそらく山焼きの準備と思われる作業をしていました

そんな風景を横目に見ながら、

↓春日大社方向に階段を下ります

鹿がうようよ…

 

 

​鹿せんべい騒動

私が階段を下りる直前で、

後方から一頭の鹿がスタスタとやって来ました

 

↓見てください、この「真剣なまなざし」!(どうした?)

この子の視線の先を見たところ

 

↓「鹿せんべい」売り場と、「鹿せんべい」を買おうかな?と思案しているオジサンがいた!

 

 

鹿「おせんべい、買うの?買ってくれるの?どうなの?え?え?」(超真剣)

 

他方、階段下の鹿たちも、オジサンの行動を凝視しています(超真剣)

 

 

鹿さんたち!朗報ですよ!

 

オジサンは奥さんやお子さんに促されて、

鹿せんべいを買いました!( ˆoˆ )/お祝い

 

私の脇にいた鹿も、にゅるーんと首を伸ばして手すりをくぐり…

 

私にお尻を向けて、

鹿せんべいへDASH!!

 

 

「ちょうだい!」「ちょうだい!」「おいしい!」「おいしい!」(≧∀≦)

そんなにおいしいか?よかったね…ニコニコ

 

 

 

春日大社へ

鹿せんべい騒動を見届けた後、南下を続け、

水谷神社へ来ました

 

 

 

水谷神社

よく知りませんが、

↓説明板によれば、春日大社のなかで最も古いお社の一つだそうです

 

その水谷神社を過ぎると石段が現れます

 

↓ここは水谷神社(左上)から竜王社を通り、春日大社本殿へ行く道です

 

 

このあたり、子鹿がたくさんいました

↓自分の体の朝露から水分を摂取する合理的な水分補給法

 

↓小さなバンビちゃんも頑張ってるが、体が短くて大変そうだ

 

おかあさんと一緒

 

 

竜王社を通り過ぎ

 

本殿に近づきますが…

 

こちら側からアクセスすると

なんか裏門から入る感じになります

 

↓阿倍仲麻呂の歌碑

 

ぐるっとまわって、南門から入ります

 

朱塗りが美しい

回廊を進むと

 御蓋山遥拝所に着きます

 

コロナ前に外国人の観光客がたくさん訪れていたころ、

この神聖な場所でタンクトップと短パンの外国人が缶に入った飲み物片手に写真を撮っているのを見ましたっけ…

 

 

ここは日本人にとっては、とても神聖な場所↓

ふだんだらんとした生活をしていても、

ここでは襟を正してお詣りしたいと思います

 

 

↓この場所は本殿から見て鬼門にあたるので、ここの塀だけは板葺です(遥拝所であることとは関係しないそうです)

 

 

 

 

 

灯籠、灯籠…

また、本殿内部では由緒のある釣灯籠がいろいろありましたが

 

 

 

 

 

なんといっても幻想的だったのは、

↓「藤浪之屋」というところにある釣灯籠の数々でした

 

厚手の布で遮られた入り口を開けると、

↓真っ暗な内部にたくさんの釣灯篭があるのです

 

初め、暗さに慣れない目で、恐る恐る進みましたが

良く見ると、どれも違うデザインの釣灯篭です

なんて素敵な空間なんだろう

 

 

 

 

 

釣灯籠の灯りにくらくらするくらい幻惑されました

 

 暗いところから外に出ると、

↓ここには現役の釣灯篭

 

新しい釣燈篭

久しぶりの春日大社、お参りしてよかったです

 

 

最後に「林檎の庭」から中門を振り返り

本殿を出ました

 

 

まだ午前中ですが、午後から「10年に一度」の大寒波が予想され、風が強まってきました🌬️

 

でも、まだ大丈夫かな?

若宮神社まで行ってみよう!

と、なかなか帰る気になれません(困った人だ🤔 )

 

 

若宮社へ

若宮社まで、御間道を進みます

 

 

 

左右に御間型灯篭(おあいがたとうろう)が並びます

御間型灯籠はヒノキ製の立方体の火袋を特徴としますが、この辺りの火袋は比較的新しいように見えます

 

 

↓春日大社から南下中

 

 

↓本宮神社遥拝所

 

↓若宮大楠

大きな楠です

古代の仏像には楠の一木造がありますが、

こんな大きな木ならたくさんの仏像を造ることができたでしょうね

 

↓クスノキの一木造(宝冠除く)

救世観音 法隆寺 飛鳥時代

 

 

(しばらく脱線しますがお付き合いください)

そうそう、クスノキといえば最近、個人的に大発見!がありました

奈良 般若寺の北にある奈良豆比古神社の巨大なクスノキです

 

↓奈良豆比古神社

 

この神社の裏手が巨大な窪地になっていて、

その窪地の底から巨大すぎるクスノキが天に向かって伸びているのです

 

 

 

いやー、このクスノキの巨大さには度肝を抜かれました

(脱線終わり)

 

 

 

若宮社に到着しました

 

風の強さが気になり始めました

 

 

 

 

風は強くなる一方…

「木の葉さやぎぬ 風吹かむとす」という万葉歌が頭の中を駆け巡っています

(実際の万葉歌は「狭井河よ雲立ち渡り畝傍山木の葉騒ぎぬ風吹かむとす」という、山の辺の道にある狭井河を詠んだ歌ですが、風の強さに頭がバグりました)

 

急ぎます(一体どこへ?)

夫婦大國社

 

「どこかで山を下りなくては!」と思いつつ、またずるずると進み(おい)、紀伊神社まで行ってしまいました

 

もう、山の中…

 

↓紀伊神社

ここから先に社はないので、来た道を戻り春日大社参道に出ました

 

 

参道↓

鹿「天気が悪くなるのに、どうしてうろうろしているの?」

 

えっと…私はどうしてうろうろしていたんだっけ?

あ、そうか!

それは、ここが奈良だからだよ

天気とにらめっこしながら、ぎりぎりまでうろうろしようとしているんだよ

 

 

鹿にロックオンされながら、春日大社の参道を下ります

 

 

それにしても、ここの敷石は三角が目立ちます↓

四角にすればカンタンに敷けるのに、どうして三角を多用するんだろう?

 

もしかして、剣先道と関係あり?

↓剣先道の先端の三角?(踏んじゃダメよ)

 

剣先道の説明↓

春日大社HP

 

 

 

 

ささやきの小径から春鹿へ

で、

参道を下りているのだから、そのまま奈良公園方向に行けばよいものを…

 

何十年ぶりの「ささやきの小径」に寄り道したくなってしまったのです(あさっての方向)

 

↓ほら、小径の入り口でせっかく鹿が待っててくれてるし

 

↓シカも、鹿が道案内(ありがたや〜)

鹿「こっちだよ〜」

 

遠い昔、まだ大学生だった頃、友人と奈良で何日も遊んだことがありました

その時(うら若かった)私たちは「ささやきの小径」という名前になんだかドキドキして💓、歩いたことがありました

 

↓ささやきの小径(下の禰宜道)

 

当時の私が想像した「ささやきの小径」は、

馬酔木や春の花が咲きガーベラ、頭上には青空晴れ、鳥の声オカメインコが響き渡る

それはそれは明るいメルヘンチックな小径でした

 

ところが実際に歩いたこの小径は

うっそうとした大木に囲まれポーン、メルヘンのかけらも感じられない原生林の中の道でした

 

あの時、落胆したのを覚えています

 

でも、これはこれで、雰囲気あっていいよね

今じゃ、ささやかれたくらいじゃ聞き取れなくて、「あぁ??」と大声で聞き返すだろうね

 

10分も歩かないうちに、こんな橋が出てきて

 

ふと、横を見ると鹿の発情期を警告する看板

 

↓そっか、ドロドロのオシャレをした鹿はアブナイんだね

 

 

というわけで、ささやきの小径は終わりました

 

 

高畑に出てしまい、この先、志賀直哉旧居…

 

↓志賀直哉旧居…いや、さすがに今回は寄らずに帰ろう

 


というわけで、近鉄奈良駅方向に歩いていたら…

↓鳥居が現れた!

鳥居があったら、くぐるよね(↑真ん中に置かれたコーンは結界だったんだろうか?)

 

天神社 菅原道真を祀っているらしい

 

また、鳥居

 

道真公を祀っているからでしょう、かわいい牛がいました

 

天神社をぬけて、

今度は「春鹿」に到着!(こちらは狙って行きました)

春鹿

 

春鹿には久しぶりに来ましたが、コロナの間もずっと営業し、試飲もやっていたそうです

 

今回は、

春鹿を購入しました

 

↓ゴキゲン爆  笑

 

↓お店のお姉さんと相談して、購入した春鹿と奈良漬

 

 

 

春鹿の後は、急いで東向通りに戻り、昼ご飯を食べて(1万8千歩歩いたので、お腹が空いていた)、京都に戻りました

 

この日は起床時間が早かったせいもあり、京都に着いた頃にはすっかり疲れ、昼寝をしてしまいました😴

 

 


で、目が覚めたら、一面の大雪で

↓窓の外がこうなっていた!

 

つらら

 

窓から見えた比叡山

 

ベランダにはいつの間にか積雪ガーン(うそでしょ)

 

 

翌朝には、つららが成長し、朝日にきらきらしていました


 
 

 

おまけ

ところで、奈良の鹿はタダモノではないとは思っていたが、やはりタダモノではなかったというニュースが飛び込んできました
 
なんと、「神の使い」である奈良公園の鹿は、独自の遺伝子を持つのだそうです

【速報】奈良公園のシカに他で確認されていない独自の遺伝子型 福島大学などが発表

 

 

1月31日のヤフー記事です

 

 

ボクたちは、エラいんだぞう!