いつから降ってなかったっけ?
とっても待っていた。
雪が少なかったから、
沢水が少ない今年、
春の雨が少ないなんて心配。
発芽はしたものの、それ以上大きくなれなかった菜っ葉達、
発芽もでき店頭なかった人参、ごぼう、
雨任せの椎茸は傘が割れてきていたし、
移植の終わった長ネギも、葉が黄色くなり始めていた。
この雨で、ワラビも太くて長いのが出るだろうし、
ウドもウコギも一気に食べ頃を迎えた。
畑からの帰り道、
一輪車を転がしながら、ちょこちょこ収穫する。
籠の持ち合わせがなかったので、前掛けを外して籠の代わりに。
一昨日、家族が揃ったので、
たらの芽の初物を出した。
たらの芽は、家族一同の好物だから、
美味しい初物は、みんなが揃った日の夜に食べるのが、
毎年のお約束。
春蒔き野菜が採れるようになるまでの端境期は、
以前はもっと「乗り越え」気分だったが、
ストック野菜や乾物と、順に食べ頃を迎える野のもので
本当に十分満足するようになった。
手間をかけて、ハウスやトンネル栽培をやってみるいいかなと思いつつ、
種蒔きしなくても採るだけでイイ美味しいものが目の前にあると、
ついラクをしてしまう。
(ノビルや土筆は笑’が時々採ってきてくれる。)
春のもののほろ苦さや香りの強さは、苦手な人も多いが、
我が家の場合、冬の間甘いイモ類や根菜や豆を食べ続けてきた分、
身体が待っている味なのかもしれない。
また室(むろ)には、まだ秋取りや春取りの根菜が残っている。
さらに、ここ数年かけて増やしてきた分けつタイプの長ネギが豊富にある。
「食いもんって、野菜も米もいざ買うとなると高いね。」
家を離れて自炊してきた3兄弟それぞれの感想には、
この一言が必ず入っていた。
そうだよ~。
食べ物は、育てて採るもの、
いつもあるものというのが当たり前できた3兄弟。
この当たり前は、実はとても豊かなこと。
雨が上がった。
山の芽吹きが昨日一日のうちにさらに進んで美しい。
春の香りがたちのぼる。
道脇の草も、急に目立ち始めた。
今年はもう少し遅いと予想していた草刈りも、
GWに入ったら、やっぱり始めることになりそうだ。