ママの両手はお姉ちゃん | 別居・DV・浮気に悩む妻たちへ☆~愛ある家族になりましょう~

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こんにちは。芙蓉です。


毒親について。


明らかな暴力が日常的にある、とか

両親が不倫している、とか


家の中に子供の安心できる居場所が

まったく存在しない

という場合を除いては


毒親というのは、その時点では

なかなか判断ができないものですよね。



だいたい、子供の方が、

自分の親を「毒親」と思いたくない。


降参したように

「自分の親が毒親だった…」

と、認められるのって、

早くても、30代。


多くは、40〜50代くらいになって

自分の生きづらさが

相当客観視できるようになってはじめて


「うちのお母さんは、

いわゆる毒親ってやつかも知れない」


と、やっとやっと認められる場合が

ほとんどです。



私だって、いまだに

「うちの母親は、もしかしたら、毒親ではないかも?

毒親、毒親言ってしまって

私はダメな子供なのではないか?」


という思考が、

ふと

魔を刺すように


脳裏をよぎることがあります…😅



子どもというのは、本当に

そのくらい親のことが好きで


親のことが信じたくて


たまらない生き物なんだ、とつくづく思いますね。






この本の中の、1ページに

私自身を見つけました。



お笑い芸人のにしおかすみこさんの

「ポンコツ一家」


ダウン症のお姉さんと、

認知症になった母親と

酒を飲んでいつも酔っ払っている父親と

元SMの一発屋女芸人の自分を


ポンコツ一家と呼んでいます。



読者からすると、全然ポンコツではない。


ただひたすら、

にしおかすみこさんの、奮闘記です。



117ページ。


若い母が、「どっちか一人しか助けられないなら

ママの両手はお姉ちゃんだから!

あんたに片手も貸してあげられない時があるの。

それがお姉ちゃんなの。それがママなの。わかる?」と、私に言っていた。


私が泣いた。

「ずるいよぉぉあぁぁー、お姉ちゃんばっかりぃぃ」


父が吠えた。

「子どもにわざわざ言うことか!すみ、パパがいるよ。」

ワンワン泣いた。

「いやだ〜いやあだああ〜」父の手を両手で掴み

ぶん投げた。


誰かが、私の手を握った。姉だ。

柔らかいつかみどころのない手だった。

骨があるのだけれど、それを感じない、

私とは違う…はかない手だった。

まだまだ嫉妬に狂ってはいたけれど、

その手をぶん投げることはできなかった。



わかる。わかるーーー‼️


まさに、これ。


姉の手は、柔らかいはかない手だけれど、

妹の自分の手は、

たとえケガして血が流れていたとしても

いざとなったら複数のタスクをこなせる手。


やるしか仕方ないから

痛くても我慢して

動かし続けることが当たり前になってしまった手。



ウチも、まさにこれだったんだなぁ、と思いました。



母親の両手は、お姉ちゃんで埋まっている。

母が、助けられるのは、お姉ちゃん一人。


なんなら、両手を使ってでも

お姉ちゃんを助けきれないから


あなたが気を利かせてママを助けないと

ママ、死んじゃうから。


死んじゃってもいいの?


もしも、あんたが、私より頭が良くて

器用にこの社会をうまく渡ることができるというなら、


ずるいことは絶対にしなさんなよ‼️



私が泣き叫んで、絶望して

肩を落としていると


お姉ちゃんがやって来て、無邪気に

お姉ちゃんなりの精一杯の優しさで


「ママっていやだよね?

私も、ママのこと、嫌いだよ。大嫌いだよ。

こんなうちに生まれてこなければ良かったよね?」


と言ってくれるけれど、

それは何の慰めにもならなくて,


はかなすぎて、


お姉ちゃんに嫉妬することもおとなげなくて、

やつ当たることもできなくて……



この、子供の時の感覚がそのまんま。


親が元気なうちは

見ないようにして、逃げ回ることが出来ていても



親が介護状態になった時に

もう一度向き合わされるものなのかも

知れないですね。



ママの両手はお姉ちゃん。


片手も貸してもらえなかった妹が、

今度はママの代わりに

お姉ちゃんを助けるのでしょうか?



にしおかすみこさん、

どうして行くのかかなぁ?



しっかり、最後まで

面倒見て行かれるのでしょうか?




にしおかすみこさんは、

自分のお母様のことを、

毒親だとは思っていないでしょうし、

実際、毒親ではなかったのかも知れませんが。



それでも、客観的に見て、

「ママの両手はお姉ちゃんだから。

あなたには、片手も貸してあげられない時がある」


と子どもに言っちゃうのは、

子どもからしたらキツいよね、って


素直に、自分のこととして

受け止めることができた一節でした。