こんにちは。

オーストラリアのゴールドコースト在住

ナチュロパスの植村和美です。

 

先日、胃のむかつきや食欲不振で

悩んでおられるというクライントさんに

お会いしました。

自分がもしかすると胃がんではないのか

とかなり深刻な様子ガーン

いやいやそれは大げさな と思いながらも

ご本人にとってはかなりの悩みの種となっている模様。

 

お医者様からは、Nexiumというお薬を

処方されて飲んでみているけれど、

なんとなく効いているようないないような

でも、不安は拭いきれない

そんなご様子でした。

 

元々細身の方、きっと物事をじっくり考えすぎる

タイプなのだろうなーと思いました。

 

Nexiumはオーストラリアで、胃の調子が悪い

というと必ず処方される度ナンバー1のお薬で

エソメプラゾールが主成分です。

このエソメプラゾールはオメプラゾールと並び

日本でも胃腸障害によく処方される

プロトンポンプ阻害薬です。

 

プロトンポンプは胃の分泌腺にある

壁細胞の胃酸を分泌する部分に存在するものです。

このお薬は、プロトンポンプの働きを妨げ、

胃酸の分泌を抑えるという働きをします。

 

胃がむかついたり、胸焼けといった症状を和らげるのに

このようなお薬で胃酸を抑えるというのは

わからないでもないのですが、

 

胃酸は、口から食べ物や飲み物などとともに入ってきた

細菌類を殺す役割がありますし、

また、消化のプロセスで必要なものなのです。

例えば、食品に含まれるビタミンB12はタンパク質と

結合しているため、胃酸やペプシンという消化酵素により

タンパク質から遊離した状態にしなければなりません。

遊離したビタミンB12ha胃壁細胞から分泌されるIntrinsic Factorという

糖たんぱく質の内因子と複合してやっと腸で吸収される形になります。

実際、プロトンポンプ阻害薬を長期で服用した方は

ビタミンB12の不足に陥る傾向にあります。

 

その他、骨がもろくなりやすいなどの報告もでています。

こんなことを書くとお医者様に怒られそうですが、

服用されている方は、服用をやめたほうがよいとお勧め

したくなるお薬の一つです。

 

胃壁の炎症を抑えたり、粘膜を保護するタイプの

ハーブ薬を使うことで、

胃のむかつきや胸焼けといった症状を

改善することができます。

 

今回お会いしたクライアントさんには、

ディスペンサリーにあったハーブ3種、

カモミール、リコリス(甘草)、フェネルをとりあえず

処方しました。(本当は、ジンジャーや

マシュマロというハーブがあれば

もっとよかったのですがどちらも切れておりました)

これで十分かなーと思いつつ処方しましたところ、

一週間もしないうちにクライアントさんから、

 

”先日頂いたハーブのお薬飲んだら、

あんなに長く続いていた胃部不快なくなりました~ドキドキ

ご飯も普通に食べれるようになりました。

食べ過ぎちゃいますよ!(笑)”

 

というメッセージを頂きました照れ

 

カモミールは、αビサボロールやカマズレン、

精油などの有効成分が、

炎症を抑えたり、

平滑筋の痙攣を抑制する

鎮痛鎮痙剤のような働きをします。

その他に、気分を落ち着かせる

鎮静剤のような働きもあります。

抗菌効果や傷の治りを早くする効果もある

万能のハーブです。

カモミールティーはごく一般的に

親しまれているので、皆さんも普段から

飲んでいるかたもおられると思います。

カモミールにはポリフェノールが含まれているので、

食事と一緒にとると鉄分の吸収が47%落ちる

という実験結果が報告されていますので、

食事や鉄分のサプリメントはカモミールティーと

一緒に取らないほうがよいでしょう。

ちなみに、紅茶は79%から94%に落ちるそうですから

合わせてこちらもご注意を!!

 

今回処方したハーブの内、

リコリスは漢方では甘草という名前で

よく利用されているものです。

リコリスはクリニックで私もよく処方するハーブの

一つです。

これまた万能のハーブ!

ステロイド剤のような抗炎症作用があり、粘膜の保護や

副腎皮質の働きをサポートする効能がありますので、

胃潰瘍、胸焼け、げっぷなどの症状の緩和や

風邪やカタル性炎症、口内炎、副腎皮質疲労、

皮膚炎など様々な症状に利用することができます。

女性ホルモン関連ですと、芍薬と合わせて

生理痛や、多胞嚢性卵巣症候群、不妊などの

症状に処方します。

また皮膚炎の方には、リコリスや症状に合わせて

他のハーブや栄養成分を入れて

クリームを作って処方させていただいております。

リコリス(甘草)は名前の通り、甘味があるので、

まずいハーブ薬の味を少し緩和してくれる

といったことにも役立つことがあります。

 

ただし、リコリスは体内からカリウムが排泄されやすく

なるため、血液中のナトリウムの濃度があがりやすくなり

結果血圧へ影響がでることがあるので、

長く服用することはお勧めしていません。

また高血圧の方には、処方しません。

 

また、今回の処方で入れたフェネルは

これまた魚料理などでよく使われるので

皆様には親しみのあるハーブだと思います。

フェネルの葉や白い部分はサラダにしても

美味しいですね。

西洋ハーブ薬では、フェネルの種の

抽出液を利用します。

 

フェネルや食欲増進や、胃腸内の余分なガスの発生を

抑えたり、抗菌作用があります。

また、母乳の出を良くする効果もあるので、

産後、食欲不振で、母乳の出が悪い という方には

迷わずフェネルを処方します。

 

今回のこれらのハーブのチョイスは

ちょうどクライアントさんに合っていたようです。

効き目が思ったより早くありました。照れ

 

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病気ではないけれど、なんとなく調子が悪い、

また今回のケースのように

ちょっとした胃腸の調子のくずれなど

自然療法を取り入れることで、

改善されることがありますので、

どうぞお気軽にご相談くださいラブラブドキドキ

 

お問い合わせはこちらからどうぞダウンダウン

 

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