徒然なるままに、ひぐらし
電子機器に向いて
心にうつりゆくよしなし事を
そこはかとなく書きつくり
世の素敵ますたぁがたがすなるといふ
続き妄想とやらを
猫木もしてみんとすなるもの也。
 


はーい、唐突に初っ端からなんぞ?って感じ満載な、胡散臭い徒然/草と土佐/日記が混ざりに混ざったようなものですいませぬ。
学生な頃のうろ覚えでもなんとなく覚えてるものですね。

 
んで、ですね。続き妄想っぽいものなのをやらかしてみようと思うのですよ。
……いや、猫木コミック派なんで本誌見てないんですがね。
( ̄Д ̄;;
んじゃ、どうやんの?ってのは……そう他所のお素敵マスターのところで覗かせていただいた本誌感想的なのからとなります。
なので、読み込み不足で細かい設定や情報なんかが嘘八百な可能性大であります。
更に、書いてみたらなんだかよくわからない無駄に長く解読難解なしろものに。
あぁ、いつもながらすっきりと纏める表現力と語彙が欲しい。
・°・(ノД`)・°・
 
 
そんな猫木のはじめての無謀な目論み故、夜な時間帯にこっそりと投下です。笑
もうなんでも良いかな?ってふところビックなお方は、どーぞお付き合いくださいましー。
 
 
 
 
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『ギモーヴと宣戦布告。』
 
 
 
 
 
コポコポとお湯がカップに注がれる音と漂う珈琲の香り。
その香りにいつもよりちょっとだけいい珈琲豆なものを買っておいて良かったなんて、壁に向かって背を向けた方に見られないのを良い事に、こっそりと顔をほころばせていた。
 
 
 
期間限定特別雇用なスーパーマネージャーからこそっと教えていただいたスケジュール通りに帰国なさった敦賀さん。
仕事と仕事の隙間時間の休憩にって、久しぶりに顔を出してくださったのは、ラブミー部の部室。
トラジックマーカーのクランクアップにスタッフの誰が花束をカイン・ヒールに渡すかでくじ引きになってたとか、結局渡しにきたのが村雨さんで憎まれ口みたいにカインを役者としては認めてやると吐き捨てていた事を揶揄ってまた喧嘩になりかけたとか、打ち上げに誘われはしたけどカインは出席するキャラクターじゃないからなぁ……なんてセツとしては顔を出せなかった映画の撮影終わりまでの出来事なんかを話してくれていた。
弾んでいた会話がふと途切れた、そんな時。
「最上さん……これ、なに?」
敦賀さんが不思議そうに指さしたのは、テーブルの隅の小さなトレーに盛られた数個のセロファンの包み。
「ギモーヴです。ちょっと、作り過ぎちゃいまして……」
なんて答えていると、甘いおやつなんて欲しがらないだろうひとなのに
「最上さんの手作りなんだ。ひとつ、もらってもいい?」
そう言った敦賀さんの綺麗な指が、ひょいっとそのセロファンをひとつ摘み上げた。
「だっだめです、敦賀さんはだめですよ!!それ、甘いんです。」
慌ててそう、今にもセロファンの包みを剥がしそうな敦賀さんを止める。
「………なんで?俺だってたまには甘いものくらい食べるよ?」
何故か少しキュラっとした気配の笑顔で凄まれてるような気がしてしまうけれど……
「駄目ですっ!本当に!!それはもう!ダイエッターの天敵なカロリーダイナマイツでねたねたでデッロドロに激甘なんです!敦賀さんがひと口でも齧れば、胸焼け必須です!お仕事のスケジュール満載ぎゅうぎゅうなお方が口にして良いものではありませぬっ!!甘いものが欲しいのならこちらを差し上げますので。さぁ、それをお返してくださいませっ!」
まくし立てるようにそう言って、敦賀さんへと椹さんからお裾分け頂いたお茶菓子の包みと、手のひらを上にしてさぁさぁと差し出す。
「そんなに……?」
微かに穿ったような気配の低い声ときゅぅんとした捨て犬みたいな黒い瞳に、胸を掴まれるような衝撃を受けてしまうのだけど。
その甘ったるさはかのママの味なミ◯キーも真っ青な甘さだとか言い述べ続けると、ママの味、それは……確かに恐ろしいと口の中で小さくつぶやきながら……
 
 
そのギモーヴは敦賀さんの手から、私の手に返された。
 
 
 
 
敦賀さんのジャケットのポケット中で鳴った電子音。
「もう時間みたいだ。コーヒー、ありがとうね?」
と爽やかな笑顔でお礼を言ってくださる敦賀さんを、お仕事頑張ってくださいなんて言って見送る。
アルマンディのジャケットを着こなす姿勢の良い大きな背中が、部室のドアの隙間に消えてしまう寸前に……私の唇はその背に、小さく消えてしまいそうな微かな声でつぶやきを落とす。
 
 

 
ひとりになってしまった部屋の中。
パイプ椅子に座って、手のひらの上にあるセロファンの包みを見つめる。
「……うん。これで、すっきり……させてしまおう」
ガサガサと、虹色に煌めくセロファンを解く。
少し大きめのキューブ型のカカオ色のギモーヴ、それをポイッと口に押し込んだ。
 
 

 
バンッ!と、大きな音と衝撃を響かせて、部室のドアが乱暴に開かれたのは……そんな瞬間だったの。
 
 
 
 
****
 
 
 
さっぱり解らない。
そんな風に途方に暮れたように……事務所の廊下にぽつんと取り残されてしまっています。
 
 
 
拷問みたいだなんて言ってはいても好きな子とひとつ部屋のいつも一緒の生活から一変潤いのない生活へ戻されちゃった蓮に、久しぶりにキョーコちゃんを補給させてやろうと思って調節した時間だった筈で……
残念ながらそんな長い時間は取ってやれなかったけど、キョーコちゃんとの時間を取れてご機嫌で戻ってくるのをニヤニヤ揶揄ってやろうと思ってたのに。
キョーコちゃんに会えたか?って聞くとあいつは
「ええ、コーヒーとお菓子をごちそうになりましたよ。」
と、そう答えたんだ。なんだか少し、何処か腑に落ちないような変な顔をして。
可笑しいなとは思ったんだけど
「あー、ギモーヴだろ?殺陣の練習で結構動くから甘いものが欲しくなるのもあってハマってよく作ってるからって、俺もご馳走になったよ。」
マネージャーとしてキョーコちゃんに付いていた間、思慮深くって遠慮勝ちなキョーコちゃんが車に乗せてくれてるお礼だって何個かくれたギモーヴ。
「………社さん、食べたんですか?」
なんでだ?背筋がゾワゾワする。
「お…おぅ。美味かっただろう?純度の高いチョコレート使ったって香りと苦みが……」
食べ過ぎはもちろん駄目ですけどコラーゲンだって取れて実は美容にいいって言われてるんだって、そう言っていたキョーコちゃんを思い出しながら口にした味の感想を遮るように
 
 
「社さん、すいません!10分…10分だけ時間下さい!!」
 
 
そう言い残して、踵を返した蓮。
見る間に遠くなっていく走る背中。
敦賀蓮らしさなんて微塵もないような必死な形相してたから、10分くらいの時間は待ってやれるけど

 
 
なんだ?……キョーコちゃんとなにかあったのか?
 
 
 
 
****
 
 
 
エレベーターなんてまだるっこしい移動方法なんて選択していられずに、駆け上がった階段。
なりふり構わずに全力で走ってたどり着いたドアをノックもなくぶち破る勢いでこじ開けた。
 
 
 
ドアが壁を叩く派手な音に、こちらを向いて目を見開いていて固まっている最上さん。
もごっと何かを含んで膨らんでいる頬。
そんな彼女へと歩を詰める俺の足が、カツカツと苛立った感想のままに早い靴音を鳴らす。
「……返してもらうからね」
口もとを抑える最上さんの手を捕まえて、唐突な俺に驚愕の色を浮かべた瞳を至近距離に見つめて、ただそう唸るように告げて唇に噛み付くような勢いで重ねる。
「っ……んぅ……んー!」
最上さんの頤を掴まえて、首を振ることも許さずに仰け反るように逃げる唇を追いかけて、開かせた唇の隙間に無理矢理に舌をねじ込んで……
ふっ……んんっ」
胸を押すつもりだっだろう小さな手が、縋るみたいにぎゅうっとジャケットを握りしめているのさえ愛しくて堪らない。
湿った粘膜を隈なく蹂躙して、最上さんの咥内にあるふわふわとやわらかなギモーヴをカケラも残さずに奪い取って、唇を離す。
「……なっ、な…なにをっ!?」
目を白黒とさせている最上さんに、見せ付けるみたいにゆっくりと唇に残ったギモーヴの味を舌で舐め取ってから言った。
「何って……最上さんへの『お返し』に、ギモーヴなんてあげる訳にはいかないからね。全部きっちり、返してもらったよ。」
さっき、この部屋からかわいい笑顔で見送ってもらった時。ぽそりと、聞き違いかと思えそうな程に細く微かな、最上さんのつぶやき。
 
 
 
………『お返し』、ありがとうございます。
 
 
 
 
最上さんの作ったものなら、素直に食べたいと欲求を持つ俺の胃袋。
なのに、強請っても『俺には』駄目だってひと粒たりともくれなかったチョコレートのギモーヴ。
母の味だなんてそら恐ろしい言葉で激甘だなんて騙って、俺の手から取り返した君。
正直なところ、その行動に隠された最上さんの真意なんてはっきりとはわからないままだけど……
 
 
でも
 
 
「もう一度言うよ。最上さんへの『お返し』にギモーヴは、絶対に贈らない。」
上気した薔薇色の頬と震える睫毛に縁取られた紅茶色の瞳、そこに期待めいたものが見えるようでクラクラする。
「バレンタインの『お返し』は3倍返しがお約束なんだっけ?いいよ……あの日、バレンタインの日に俺が本当に欲しかったものを最上さんがくれるなら……『お返し』は3倍なんかじゃなく、それこそ最上さんが溺れるほどに、たっぷりと返してあげるから」
驚きに見開いたまま、きょときょとと泳ぐ瞳。
やわらかな頬を撫でて……
 
 

「最上さんが俺にあの日欲しかった気持ちを贈ってくれるように、全力で頑張るから……覚悟してくれる?」
 
 

混乱したままで理解までちっとも及んでなさそうな最上さん。はくはくと動くくちづけの名残りに濡れた唇から零されるのは、え?とかはぅ?みたいな意味を成さない言葉だけなのだけど
「覚悟してね……いい?」
吐息さえ触れそうな距離のまま低く、言い含むように囁いて念押しに、半ば脅すようにもう一度繰り返せば、クエッションマークを頭上に浮かべながらも僅かに怯えた気配でこくりと頷いてくれた。
さぁ、これで言質は取れた。
 
 
 
 
名残惜しいけれど、もう時間切れだ。きっと社さんが肝を冷やしながら待ってるに違いない。
もう行くねと、栗色の髪を撫でるとまたギクシャクした動きのままコクコクと頷いている。
部室のドアをくぐろうとした時、最上さんへと振り返って自分の唇へ指を這わせて告げた。
「ごちそうさま。美味しかったよ、ギモーヴ……ビターが効いたほろ苦で。」
チョコレートの香りとカカオのほろ苦さが効いた、甘さ控えめのギモーヴ。
でも、最上さんが言ったとおりにとびっきりに癖なりそうな程に甘かったその味わいと、見事な程に真っ赤に染まった君の頬が、なによりも強く
 
 

 
俺が君に告げた戦線布告と、全力でラスボスに立ち向かうつもりの俺の背中を後押しをしてくれているみたいだった。
 
 
 
 
 
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最初、モギューブって書いてあっぷしてたんですがどうやらギモーヴって方が正確っぽいのでこっそりと訂正させていただきました。
猫木な教えてくれたのが、かなり訛ったカナダの方だったんで…………
( ̄Д ̄;;
 

いや、ほら、なんかキョコさんが蓮さんからのホワイトデーのお返しがないってもやもやしてる……みたいだったので
キョコさん自ら用意してマッチポンプ的に曲解なお返しもらったことにしちゃったりすると、なんかおもしろいかもしれない……とか、妄想しまして。
その結果が、この訳のわからない残骸と相成り申しやした。
(´□`。)
 
 
バレンタインのお返しって、品物で意味があったりするらしいのです。
ギモーヴは、まぁ作り方の違いはあれど生マシュマロなんですよ。んで、マシュマロを返すってのは告白へのお断りを意味するみたいですよ。
最初は、お友達でいましょうな意味のクッキーとかにしようかとも思ったんですけど、キョコさんならいっそのことこれくらい振り切った事をしでかしてくれたり……とか思えたのでギモーヴに。
そりゃ、蓮さんとしては絶対にお返しとして贈るのはもちろん、勝手に受け取ったつもりでいるのも許せやしないから、取り返しに行ったその勢いのままに戦線布告しちゃえ☆と。
 
 
 
ギモーヴ、作るの楽しいけどお鍋べったべたにして母に怒られた思い出。
そんな、猫木のお初な続き妄想っぽい成れの果てにございましたー。
たぶん、もう致しませぬゆえお見逃しを〜。
ε-=≡ヘ(* - -)ノ
 
 

↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。


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