なにやらゲシュタルト崩壊しておりますタイトルにてはっきりと手に取るように感じとれますことでしょう!
いつもの猫木のあほ話ですぞー!!無駄にねちっこ長い三人称ですぞよー!!
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あと、まとめて読みたいコミックス派な猫木めは本誌の流れをうっすらとしか知りませぬ☆
まだ最新刊購入前な今のうちに書いちまえ!な、そんないろいろとてきとー満載なものにてもごさまいますが……



それでも、よろしくて?



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「だったら……一緒に暮らそうよ?」



しっとりと耳に甘いがまでの低い声。誘うように差し出された大きな手。
まるでプロポーズのような言葉を……あろうことか……
神が愛し創り賜うたであろう美貌と完璧な造形美を誇る骨格バランスとしなやかに鍛えられた体躯に大人の男の滴るがまでの色香。春の陽射しに例えられる柔らかな笑みと類稀なる演技力でもって、向かうところ敵なしなまでに芸能界のトップに君臨する実力派俳優の敦賀蓮、その人が、である。



何がどうなってこうなった?





ことのはじまりはたしかそう……
キョーコが出演したとあるバラエティ番組。今時珍しめなマジで本気めの体当たり企画が売りのその番組で共演したタレント達と番組の撮り終わりにテレビ局の廊下でちょいと盛り上がった話題だった筈。
「えぇー!?◯十万って……バカじゃないの?」
そう驚きの声を上げていたのは売り出し中なアイドルグループのひとりだっただろうか?
「いいの!推しに貢ぐのが私の愛だもん❤︎」
と、にっこりと愛らしい微笑みでもって片手に持ったスマホに頬ずりしながら高らかに答えるは番組でキョーコと共にミッションに立ち向かった同い年のタレントであった。
『黙っていれば美少女』なんてそんなどうかと思うキャッチコピーが謳われてしまっている彼女。芸能界として通じる程に愛らしい容姿なのだが、その中身といえばそのものズバリと重度のオタク。
私は、二次元しか愛せない!!なんてそんな何処かのコスプレ好き芸能事務所社長にでも聞かれたら如何するんです?どピンクラブミーツナギを着せられちゃいますよ!?とキョーコが内心ハラハラしてしまうがまでに堂々とそう公言していたタレントである。(ラブモンスターの手にかかれば所属事務所の違いなんてしがらみなど無いに等しい。)
◯十万と言う金額。それは彼女が持つスマホでやっているとあるダウンロードゲームにて推しキャラのUURカードをガチャで引き当てる為に費やしたと告げた金額だったのだ。
タレント兼女優として華やかなる芸能界に身を置いてはいても、私、所帯臭いですから!と誇るがまでに一般的な金銭感覚をもつキョーコ。その金額に目を白黒させてしまう。
だが、とうの彼女は言うのだ。
「いいの。だって今回のイベントの推しくんのカードはなんたって寝顔なんだもん!!いつもはカッコいい彼が見せる油断したみたいなかわいい顔。それによ?排出率が低いって事は、それだけ推しくんの眠る姿を手に入れた人間が少ないって事だもん❤︎」
と、さも幸せそうに。
「え〜?いくらかっこよくってもさぁ、イラストでしょ?なんにも出来ないじゃん。せっかくモテるんだから生身の男に目向けたら?」
残念な子を見る目でそう話を向けられようとも、だ。
「私、推しくんガチ勢だけど同担拒否でもマジ夢女でもないの。推しくんと恋愛したいとかじゃなくって…………例えるなら、そう!推しくんの部屋の壁紙になってプライベートな推しくんの尊いお姿を見守りたい!って感じなのよ❤︎」
と……まぁ、そんな話題で盛り上がっていたのだった。
番組に課せられた厳しめなミッションへ共に挑んだ仲。楽しいガールズトークに花が咲けど、スケジュール忙しめな売れっ子芸能人。ひとり、またひとりとマネージャーに呼ばれ、いつの間にやらキョーコひとりに。
次の仕事まで少しの空白時間。
さて、どこかでお茶でもして時間を潰そうか?なんてキョーコはそう思いながら……でも、頭の中の大部分は先ほどまでの話題をまだ引きずっていた。
だって、推しの寝顔だ。
羊枕で眠る寝顔が胸キュン萌え殺ものにかわいくって、ひっそりこっそり盗撮……なーんて後ろめたい過去の自分の犯行に自覚のありまくりなキョーコ。
はぁ……と、小さなため息をひとつ。
病んで禍々しいヤンマガ兄妹生活は、それはそれはもう抱いてはいけなかった筈の毒感情を潜めたキョーコの心臓に悪かったけど……そうか、恋愛感情ではなくって、壁紙になって推しのプライベートを見守る!か……
などと、ぐるぐると壁紙目線での想い人との生活に思考を巡らせていたキョーコ。
無意識に、ついぽつりと声に出してしまっていたのだ。
「推しとの共同生活かぁ……いいなぁ。」
などと。背後にいる蓮に聞かれてしまっているだなんて全く知らずに、無防備に。



…………で、現状が冒頭のそれへである。
ぽんと、優しく肩を叩かれると同時に「お疲れ様、最上さん。」と低い声に、キョーコの肩はビクゥッ!!と目に見えて大きく跳ね上がり、心臓はドキッと嫌な音を立てた。
背後に感じる、あのキラキラした笑顔のプレッシャー。今の……聞いて、なかったですよね?なんて都合の良いことを心の中で祈るように願いながらも、恐る恐ると振り向くキョーコの心境はまさに蛇に睨まれたカエルそのもの。
それでもって、だ。
振り向いたキョーコが見上げた先には、もちろん聞いてたけど?と語るかのような地獄耳持ちの偉大なる先輩のキュラキュラした笑顔が輝いていた訳だ。
そこからキョーコを待ち受けていたのが、蓮の蓮による蓮との共同生活への怒涛のプレゼンテーションであったのだ。





一緒に暮らそう。と、そう甘く誘ってくるお相手があの敦賀蓮なのだ。
世の数多の乙女達が争って飛び付きそうなものなのだが……キョーコとしてはとてもじゃないがお受け出来やしない。
だって……だって、だ。
地獄まで秘めると決めていた筈の恋心。けれど、ひょんなきっかけでもって知られてしまったキョーコの想いと告げられてしまった蓮からの想い。
想い想われ身を結びめでたくも両思いな大団円。と……まぁ、普通ならばなる事だろう。
だが、ところがどっこいその当人たるが、愛したくも愛されたくもない恋愛拒絶なラブミー部1号最上キョーコなのだ。
すんなりとめでたしめでたし、なんてなる筈もない。
両思い?それが、どうした?どれだけ蓮に恋焦がれていようが、どれほど蓮から想われていようが……好きの気持ちが強ければ強い程に、キョーコにとっては『恋愛』が恐ろしくて堪らない。
恋人になってくれと願われても、すんなりとはいよろこんでなどと答える訳にはいかないのだ。
故に、両思いでありながらも恋愛関係にはなりたくないと、キョーコは全力でもって自分を口説き落とそうとする蓮から必死に逃げ続けていたのだから。
そんな蓮がキョーコのあのつぶやきを聞いてしまえばどうなる?
「寝顔もプライベートも何もかも……最上さんになら全部見せてあげるよ?」
と、そう先ほどのガールズトークの内容までがっちり把握していたらしき男は乞うかのようにキョーコへと告げる。
あざとくもあくまでも、恋愛ではなく、壁紙目線な推しとの共同生活を謳ってみせて、だ。
更には、そんなUR超越なるレジェンダリーなゴージャスターとの共同生活の対価として、積み上げるは諭吉ではなく、キョーコの手料理を要求したりなんてして、さりげなくも自分の杜撰な食生活を気にかけてくれているキョーコの食育魂なポイントをちくりちくりと刺激してなんてのけるのだ。
好きなものにかけてはコレクション癖持ちで敦賀百万石当主を夢見ちゃったりなキョーコである。プライベートな自分だけの敦賀蓮が見れる、見せてもらえるのならば……見たい!!と言う欲求は、ありありなのだ。
ぐらぐらと揺れながらも、それでも素直に頷いてやくれないキョーコへ、蓮は更には畳み掛ける。
「お試しに、そうだな、とりあえず一カ月だけ一緒に生活してみない?」
と、期間を区切ってみせる蓮。
一カ月。長いようでありながらも、年単位先までスケジュールぎっちりな人気俳優なのだ。お家で一緒に居られる時間なんてどれほどのものか……
それに、あくまでも恋愛関係からの同棲ではなく、壁紙目線での推しとの共同生活。口説かれたり、心臓に悪い触れ合いがあったりなんて事はないのだろうし…………なんてはたから見ても目に見えてぐらっぐらに揺れ、それでも未だ悩んでしまっているキョーコへと蓮はトドメのように問うたのだった。




「最上さんの推しって、俺だよね?」




第三者にはナルシスト的に聞こえるやもしれないが、キョーコにとっては「俺のこと好きって言っておいて俺以外に推したり壁紙になって見守り共同生活したい他の誰かがいるとでも?」と、脅し聞こえてしまうそんな事を。
ここで他の誰かの名や、それこそさっき耳にしたスマホゲームの人気キャラクターの名前でもふざけて答えようものなら、この先何年か分の涙も出ないくらいなまでに泣かされそうな、例のあの悪くて恐い綺麗な綺麗な笑顔でもって、だ。
死ぬまで密かに抱えるつもりだった恋心。舌の根も乾かぬうちに蓮の他に推す誰かが出来てしまうような、そんなお尻の軽い軽子だと思われたくなんてないキョーコ。
自分の推しが敦賀蓮そのおひとであると認めてうなずくより他の選択肢などがある筈もなく……
それなら、一緒に暮らせるよね?と、にこやかにそう括られてしまい。






そんなこんなでもって、キョーコとキョーコの推しである蓮とのお試し共同生活が決められたのだった。






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壁|д')
うっすらと知るところによれば、なにやらどうにも本誌では両思いがバレたようで……
すんなりそのまま上手くまとまっていちゃいちゃして欲しい!って欲求ももちろんあるものの、両思い?それでも恋人とか無理ですー!って逃げちゃうキョコさんとかも良いかも……とかも思っちゃったりな猫木なんですよ。
んで、恋愛から逃げ惑うキョコさんを明後日な方向から絡め取ろうと変な努力を是非蓮くんにはしてもらいたい!なーんて妄想の成れの果てにてございますよ。
どうしてこうなったんだろう?
_(:3 」∠)_


口先八丁でもって愛しのキョコちゃんとの共同生活まで丸め込んだ蓮くん。
寝顔も見守ってくれるんだよね?なんて言って寝室に連れ込んでちゃっかり腕まくらで巻き付いて寝てみたりとか、すきあらば甘く口説いてみたりとか……するかと。
そんでもって、お試しな一カ月とやらが過ぎたとしても段ボールにこれでもかって捨て犬詰め込んでズルズルと延長を強請りやがるんじゃないかと。←その間にも着々と外堀埋めたりして囲い込むんだろうなーなんて。



↓拍手のキリ番っぽいのを叩いちゃった方は、なにやらリクエストしていただくと猫木が大喜利的にぽちぽちと何か書くやもしれませぬ。

 


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