「花よ」
花はやはり花らしく、そのひら風に舞えばいい、
散りゆく瞬間、それもまた、
花はやはり花らしく、吹く風乗せられ北へ北へと、
季節を連れて飛び散るがいい、
抗うことなく、定めあるなら、
せめて花くらいなら、潔もよく散るがいい、
吹雪くその色、淡紅桜、
遥か北上、見果てぬ空舞い 、
溶け雪汚れた遠い国まで、
いっそ花なら花らしく、
散り散りながら舞えばいい
散り散りながら舞えばいい
仄か薫る凪の風、西から其れが鳴る季節、
森にひそむ生き物たちも、この季のぬくもり待ちわびた、
その艶やかなる色を持ち合い、
花よ、花はやはり花らしく、
僕たちとは違うんだ、
花よ、君は花らしく、
風に抱かれどこへでも、
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