ようこそ！
『 日 本 語 を 楽 し も う !! 』 へ
また、読みに来てくれたんですね…！
………。
あの
女優やモデルをしている
武井咲さんは
“武井・サキ”ちゃんではなくて
何故
“武井・エミ”さんなんだ
と
怒ったように言った人がいました。
（友人なんですが…）
何故
“ちゃん”と
“さん”の違いがあるのか
判りませんが…
（何でも友人の所為にしているようで
申し訳ありません。）
………。
“咲”という文字を
一文字で
“えみ”と読むのは
人名にだけ許されたものですが…
細かい事を言うようですが
“咲み”と書けば
“えみ”と読ませることは出来ます。
………。
元々
この“咲”という漢字は
“笑う”という意味で
“咲う”と書けば
“わらう”と読む漢字です。
………。
しかし
何故
“笑う”という意味の
漢字が
“開花”するという意味の
“サク”になるのでしょうか？
………。
“咲”という文字は
中国では
“笑”と同じ意味で
用いられる文字ですが
殆ど使われていない漢字で
通常
“笑”が使われているようです。
開花する
という意味はありません。
つまり
“開花”の意味で
“咲く”と用いるのは
日本独特の使い方で
“国意”であり
“国訓”だ
という訳です。
…ふぅーっ…
…やっと…
出ました…。
………。
国訓は
動植物の名には
可也あります。
中国では
あまり見られない
動植物
日本固有の
動植物を
漢字で表現しようと思ったら
新しい使い方を考えるか
国字を作るしかありませんよね。
特殊といえば
特殊なんですが
たとえば…
“魦”は
サメや
コイ科の淡水魚を示しますが
ハゼ科の淡水魚で
琵琶湖に棲む
“イサザ”と読ませれば
それは
国訓ということになります。
“椴”は
シナノキや
ムクゲを
示しますが
トドマツ
または
トド
と読ませれば
国訓ですね。
普通は
“椴松”と書きます。
………。
“咲”の話に戻します。
これまでの
“咲”と“笑”の話からすると
余談に近い話になりますが
“咲”に
“開花”という意味がないのならば
中国では
“開花”の意味の漢字は
何を使うのかというと…
…然程中国語に詳しい訳ではないのですが…
“开”です。
カイ（ケン）
“開”と同字
簡体字・簡化字です。
“開”を省略して
簡単にした文字で
通用している文字です。
辞書によっては
単に新字体と呼んでいます。
花だけに用いる文字ではなくて
ひらく・ほどくという
意味の広い漢字を使っているということですね。
この“开”は
多くの意味を持つ漢字のようで
持っている中日辞典では
200以上の熟語が載っています。
………。
さて
日本で
“咲”という漢字に
何故“開花”という意味が出来たか
という問題ですが…
（…最初の方で書きましたが忘れてませんよ…）
ちょっと
不思議な話があって…
昔々ある所で…
（典拠を求められず…
判らなかったので使ってみました… ﾃﾍｯ）
“鳥鳴花咲”という文を
“鳥鳴き、花咲く (ｻｸ)”と
読み下した（訓読した）ことから
以降ずっと
“咲”をサクと読むようになった…
という話があるんです。
当然本当は
“鳥鳴き、花笑う（咲う）”と
読み下します。
花は咲くものとして
訳してしまったのでしょうか。
………。
“笑”は
元々
“
”という漢字です。
旁 (ﾂｸﾘ)の“笑”は
“細い竹”のことで
“口”偏を付けて
“口を細くすぼめてほほほと笑う”
という意味になっています。
“咲”の旧字である
“
”は“
”を書き間違えたものといわれていて
旁の“笑”の
竹冠が草冠になった漢字もあります。
また
“
”は“笑”の古字だともいわれています。
“笑”は
“
”の省略形です。
………。
武井咲さんの
咲は
ほほほと笑う上品さを持ち
若い女性の明るさが込められた
素晴らしい名前だったのです。
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