私がプロデューサーとして担当している広告配信サーバーが、
今月で1年を迎えました。
元々、サードパーティのサーバを使って、プライベートDMPベースでの
広告改善をやっていたのですが、やはりロジック部分に手を
入れられないところに限界を感じ、ちょうど1年くらい前に自分達で配信サーバを
作る事にしました。
CC:[puamelia]
ちなみに、最初は一緒に立ち上げた人達を除くと部署の内外含めて
みんなに反対されたのはいい思い出なのですが(笑)、
それは関係無い話なので横に置きます。
また、実はAmebaは 2014年まで全てのimpを「自社セールス」で「予約型」で「バナー」で
売るという脅威の組織だったのですが、この時に運用型プロダクトもつくる、
ネイティブアドに対応するという事を決めています。
(自社セールスというのは、いわゆる媒体営業を構えて売っている、という事です。
販売チャネルとしては代理店様にご拡販いただいています。)
本題としては、「自社配信」「ネイティブアド対応」「運用型」で何が起きたか?
という事を節目なので振り返ります。
ちなみに、まだ全てのimpを自社配信に切り替えておらず、
一部の枠はサードパーティツールを利用しているままです。
■業績
単純に、売上があがりました。
予約型だとどうしてもインプレッションに余裕を見ながらセールスしないと
行けないのですが、運用型ではその心配がありません。
予約型の時は80%くらいのセルスルーでとどめて残りをADNWに流していたのですが、
現在のフィルレートは全ての枠で90%を超えていて、平均で95%超です。
今まで低いCPMでネットワークに流していた枠を自社で売れるように
なって単に業績を上げる事が可能になりました。
■効果と継続率
効果がよくなり、継続率も数値は出せませんが抜群の伸びを示しました。
ここも運用型に変えた事が良い方に働いたのですが、予約型と違って運用型では
「効果に見合う分だけ露出する」事が可能です。
継続率があがることで買い手の数が底上げされ、入札競争が働く事でCPMが
上がっていき、そのフィードバックで効果も改善されるという良いループが
回ってきています。
■枠開発をメディアと議論できるようになった
ネイティブアドの良い所は、バナーと違ってメディアがコントロールしているトンマナで
枠を作れるので、そもそも「どこに」「どんな表現で」「どの広告枠を」設置するか
という事をメディアと議論する事ができることです。
枠開発にデザイナーの力が大きく反映されるようになったのも大きいです。
imp予約型と違い、数を沢山だす事にこだわる必要もありません。
ユーザーモチベーション、誤操作や釣りクリックの防止といった要素を加味しながら
議論をして枠開発ができるようになりました。
個人的にはバナーブラインドネスの話よりも、この「枠開発をメディアの一部として
できる」という点がネイティブアドの非常に優れている点であると思います。
広告主様にも、メディア開発者にも、そしてメディアの利用者の方にも
良い方向に転換できつつあります。
で、まぁ、配信ロジックまわりですとかもいろいろ悪戦苦闘しながら
作っていったのですが、それは別の話。
まだ全impを切り替え終わってませんので、これからも頑張ります。