やつらのその一歩が、私を破滅への時に刻々と近づけていた。
やつらは私を破滅へと近づけさけていることさえ気づいていないだろう。
もしかしたら、私が破滅しこの世の終わりを叫ぼうがやつらはその事にも気づかず通り過ぎていくのかもしれない…
私はわかっていた、だけどそれを止める事はできない。
運命。
産まれた時から決まっていた。わかっていた。この時が来ることを…
いや、もしかしたらそうなりたいとさえ思っていたのかもしれない。
やつらの存在に気付きながら、若い時はその若さゆえ存在さえ感じる事を忘れていた。
私のそばにはいつもやつらがいた。
仮面をかぶってもやつらはわかる。
隠れていてもやつらはくる。
人混みのこのコンクリートジャングルはやつらにとっては好都合な場所かもしれない。
やつらはどこに逃げてもくるのだ…
私はやつらを受け入れて楽になりたい。
こんな想いをするのならいっそやつら側になったって構わない。
だけど、それをやつらは許してはくれない。
お前は俺らの存在をわかっていながら、いつも同じ事を繰り返す。
何も前に進まない。
それをお前は永遠に繰り返し苦痛を味わえばいいんだと言われているようだ。
もう、私は耐えられない。
次、やつらがきたら耐えられずにもがき苦しみ狂ったように叫び続けるかもしれない…
今から震えが止まらない。
足のガクガクが全身をいっきに震え上がらせ、あたたかい風がなぜか恐怖に感じる事さえある。
もう…
私は一体何をどうすればいいんだろう。
もがいても
もがいても
やつらは
もう
私のすぐにそばにいる。
もう
私の中に入ってきて
私を
絶望の中へと…
やつらの顔、
いや
正体は…
そう。
花粉。
あとがき。
いつもこのくらい花粉がコワイので。
もう、目頭かゆくてクシャミと鼻水が止まりません。
春越せない…。