放送作家 西川栄二のブログ

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放送作家でお笑い学校校長の西川栄二のブログ

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元プロレスラーで格闘家の前田日明さんが

「今のプロレスラーは技を仕掛ける時に

怪我をコントロールすることが出来ないし、

技を受ける側も受け身がうまくない。

投げ技は変な落ち方をすると、一発で一生寝たきりになる」

と動画で発言。

 

現役のプロレスラーからは

「俺たちは怪我や事故の覚悟を持ってやっている」と

反論したそうだ。

 

現役プロレスラーならそう言うだろうし、

引退して客観的に見ていたらこう言うだろう…

どっちも納得できるよね。

 

でもね、プロレスラーの強さとか凄みとかって

技を過激にする以外にも補填できることが

あるような気がする。

 

僕は猪木さんを神様みたいに思っているけど

前に倍賞美津子さんから伺った話では、

アントニオ猪木さんは家にいる時

ずっと鏡を見ていたそうだ。

 

それは自分の喜怒哀楽が

いかに一番後ろで試合を見ている観客にまで届くかを

あれこれ研究していたってことで、

要は演技論みたいなことも

猪木さんは意識してたってことだ。

 

僕はずっとプロレスラーは演技の勉強をした方がいいと

思っているし、

政治家はなぜ話し方教室に通わないんだろうとも

思い続けています。

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お芝居を見に行くと、

笑いと涙がいい塩梅でブレンドされている…

というのが一般的。

で、時々、ここに「驚き」というのが

入ったりもする。

 

お笑いでも、

ネタに「驚き」が入った芸人さんが

一昔前はそこそこいたけど、

最近は少なくなった気がする。

 

で、昨日の大阪・関西万博の開会式の話。

日本の伝統と、日本の今みたいなのが

いい塩梅でブレンドされていた。

 

でもいい塩梅っていうのは

アイデアを考えてる人たちの

それぞれの意見を取り入れて、

丸~く収めた…そんな感じにも見えた。

 

考えてみれば、オリンピックの開会式でも

未だに印象に残ってて、語り継がれているのは、

ロス・オリンピックの小型ロケットを付けた人が

空を飛ぶ「ロケットマン」だったり、

リオ・オリンピックの閉会式の

安倍総理がスーパーマリオに扮して

登場したシーンだったり…

「驚き」の演出なんだよね。

 

例えば大阪・関西万博で

演出のリーダーシップを取る人が

「高さ100メートルのゴジラが海から上陸するシーンを

どうしても実現させたい。もう発注しちゃった」

と言ったら、どうなったんだろう?

…そんなことも、あれこれ想像してしまったのでした。

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僕は「芸能」は好きだけど、

「芸能界」には全く興味がない。

 

「芸能」は、漫才やコント、落語や浪曲、

手品、モノはマネ…などなど、

まさに「芸」を披露するという世界。

一方の「芸能界」は、「誰と仲良くなる」とか

「そのために飲みに行く」とか

「芸能人のゴシップが気になる」とか、そういう世界。

 

そして「芸能界」が好きなわけじゃないけど、

「芸能界」に顔を出していないと

置いてけぼりになりそうで不安…という人も

一定数いる気がします。

 

「芸能界」が好きな人は、

夜な夜な飲み会に顔を出し、面白情報を交換して、

人脈を築き、それをテレビでも生かしていくタイプ。

だけど遊びが過ぎると、

ゴシップが生まれ、マスコミに叩かれてしまう。

 

一方、芸能界が苦手な人は、

「芸能界」の付き合いがつらくなったり、

孤独を感じたりして、

精神が不安定になったり、

時には気持ちの病気にかかってしまうことも。

 

最近世間を騒がす中居正広さんの問題とか、

広末涼子さんの問題とか、

「芸能界」が好きか、嫌いか、

得意か、不得意かで考えると

見えてくるものがあるように感じます。

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昨日、小学校時代の友人たちと

生まれ故郷の日本橋で

桜を見ながら食事をした。

 

で、店を出てから

「もうちょっと桜を見て帰ろうか」なんて話になったのだけど、

三越の方から日本橋方面を見たら

中央通り(国道1号線)を巨大なビルがふさいでいて、

物凄く圧迫感のある風景が広がっていた。

こんなビルが作られているなんて、

全然知らなかったよ。

 

間違ってるかもしれないけど、

「日本橋一丁目中地区第一種市街地再開発事業C地区」の

目玉のビルなんだろうか。

 

日本橋は、川にかかった日本橋の上に作られた

高速道路を地下に移す…

そんなプロジェクトが進行中だけど、

このバカでかいビルがあったら、

高速を外したって、空が小さくて全然いい眺めじゃない。

 

ほろ酔い気分も一気に冷めて

「え~~、どうしちゃったの?

なんでこんなことしちゃったの?」って思いながら

日本橋を後にしたのでした。

まいったなあ。

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僕は兵庫県知事の斎藤元彦さんが苦手。

能力がないとか、仕事が出来ないとか、

そういうことを言っているんじゃないんです。

ただただ「苦手」なだけ。

 

どういうことかというと、

僕はサービス精神旺盛な人が好き。

サービス精神旺盛ってことは、

「人に好かれようと頑張る」ってことで、

そこから失言が生まれる可能性はあるけど、

楽しい人間性とか、「おおっ」って思う美学とか、

素晴らしいモノの見方も

いろいろ発見できそうな気がする。

 

だけど斉藤知事はその真逆で

サービス精神を発揮すると

切り取られたりしてロクなことはない。

必要最低限の事しか話さない…ってスタンス。

 

で、このスタイルが成功したりすると、

このやり方を真似する政治家が増えていきそうで、

人間味あふれる政治家、

志をキチンと伝える政治家みたいな人が

どんどん減っていくんじゃないかと思うのです。

 

お笑いの世界も

みんながMー1とかキングオブコントを目指すことで、

ネタの強い、スキルを積み上げたタイプを目指す芸人が

最近、増えているけれど、

政治家の世界も、ちょっと世界が狭くなっていく気がします。

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久し振りに何を書こうかと思って、

思い出したのが、ヤクルトのマスコットキャラ、

つば九郎の「中の人」のこと。

 

そもそもマスコットキャラの

中の人のことが話題になるなんて、

それだけでも、中の人の素の喜怒哀楽とか

美学みたいなものが、

多くの人に伝わっていたってことだもんね。

もうそれだけで凄い。

 

中の人が、元々どれくらい笑いのセンスがあったのか、

僕はずっと追いかけてきたわけじゃないから

わかんない。

 

だけど仮に

もともとはそんなでもなかったとしても

球場という、何万ものお客さんのリアクションが

ダイレクトに伝わってくる環境で、

腕を磨いていったんだろうということは、

容易に想像が出来る。

「場が人を育てる」ってパターンだよね。

 

そして中の人は、

ヤクルトファンが求めるもの、

対戦相手に求めるものを敏感にキャッチし、

情報ベースをしっかりと把握していった上で、

あのめくり芸とも言えるフリップの文言を

面白くしていったんだと思う。

凄く勉強していたことも、想像がつくもんね。

 

しかも面白さの精度を上げるだけじゃなく、

契約更改をはじめ、話題になる仕掛けも

いろいろ考案していった。

これって事務所が仕事を取ってくる芸人よりも

優れたことかもしれない。

 

情報収集をしっかりとして、

場の空気を読みながら笑いの精度を上げて、

戦略も考えていく…

まさに限られた、一流の芸人だよね。

 

そんなつば九郎の中の人が亡くなって

2代目を継ぐ中の人にはプレッシャーがかかるのは

間違いないけど、

情報収取や場の空気を読みながら…

って作業には、かなりの時間を要するはずで、

みんな長い目で見てあげようね…

っていうのが、今日の結論です。

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そうなんですよ、

テレビやラジオから「変な人」が

いなくなった。

 

昔は、漫才をしている「変な人」、

コントをしている「変な人」、

社長をしている「変な人」、

文化人ってことになっている「変な人」…

「変な人」は引っ張りだこで、

継続してテレビやラジオに出演していた。

 

今、「変な人」を見られるとしたら

「月曜から夜更かし」の街頭インタビューみたいに

素人の人で、1回切りで、

「本人の了解をもらってるから」っていう

確約までつけて、

放送にこぎつけてる感じだもんね。

 

でも「変な人」って、

やっぱり面白いんだよね(笑)。

 

そうそう、「変な人」であることに

こだわりを持つ江頭2:50さんが

いち早くテレビから配信の世界に

活躍の場を移したのは、

今考えたら物凄く正しくも賢い判断だったよね。

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そうなんですよ、

年末の朝、テレビ東京で

「ロ-カル路線バス乗り継ぎの旅」の再放送を

やっていて、まだ若かりし頃の

蛭子能収さんを久しぶりに見ることが出来た。

 

テレビっていうのは出演するほぼ全ての人が

「他人からどう見られるか」を考えて

戦略を立てて出演する中、

蛭子さんは素の自分をさらけ出すことが出来る

特殊な才能を持った人。

 

こんな才能があるタレント、僕は他に

ビッグダディくらいしか知らないもんね(笑)。

 

そんなことを思い出しながら

路線バスの旅を見ていたら、

蛭子さんが愛おしくて愛おしくて

泣きそうになってしまった。

 

コンプライアンスが厳しくなる中、

人柄のいい人が求められるようになっていく

…ってさっき書いたけど、

じゃあ蛭子さんみたいに

「癖のあるいい人(笑)」を起用する度胸が

今のテレビにあるんだろうか…

そんなことも気になったのでした。

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僕はおとといの夜が今年の仕事納め。

昨日の朝は、のんびりした気分で

テレビをザッピングして見ていた。

 

目が止まったのは、小泉孝太郎さんが

シュウマイを偏愛する人と一緒に

街ロケをするという番組。

 

スタジオ展開でお届けする

「マツコの知らない世界」を

ロケにしただけの番組なんだけど(笑)、

小泉孝太郎さんの人柄の良さに惹かれて

最後まで見てしまった。

 

久しくテレビをじっくり見ていなかったから、

小泉孝太郎さんがあんなにいいロケをする人だなんて

ちっとも知らなかった。

 

で、続いて見ちゃったのが、

いとうあさこさんがかたせ梨乃さんと一緒に

旅をする番組。

 

こっちも、

いとうあさこさんの人柄の良さで

ずるずると見てしまった。

 

テレビを見るか見ないか、

「邪魔にならない」という消極的な選択をする人が

増える中で、「出演している人の人柄がいい」

ってことが、これからどんどん重要になる…

って前に書いたけど、

本当にそんな時代がもうすぐそこまで来ている気がする。

 

こうなってしまっては、

どんな芸を持っている人も

もう立ち向かえないわけで、

タレントのスカウトの在り方とかにまで

影響が出るような気がします。

っていうか、頭のいいプロダクションは

もうすでに始めている気がします。

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ダウンタウンの松本人志さんの復帰について

あ~だこ~だネット記事が書かれている。

 

で、ふと気になったのが、

合コンや女の子を次々ホテルに呼んで…

みたいなゲーム感覚のスケベと

浮気や不倫のスケベ、

どっちが悪いの?…ってこと。

 

僕は浮気や不倫には本気があるけど、

ゲーム感覚には本気がないから

ゲーム感覚のほうが悪い…って思ったけど、

でも本気だからこそ、

奥さんに悪いって考え方もあるもんね。

 

で、ついでに思いついちゃったのが、

浮気や不倫にも本気とゲーム感覚が

あるんだろうなあ…ってこと。

 

今,ざっと書いた

ゲーム感覚の合コン&ホテルに呼んで…と、

浮気の本気バージョンと

浮気の遊びバージョン、

この3つの悪さの優劣って、

タレントパワーや謝罪会見の良し悪しで

判断されることはあるけど、

意外と本質的なことは結着がついていないよね。

 

ここの基準がハッキリしたら、

もっと早く復帰できる芸能人と

もっと復帰できない芸能人…

みたいな線引きもできるのになあ…と

ちょっと思ったのでした。

まあそれだけの話、

別にどうでもいいんだけどね(笑)。