少し前になりますが、とある場所にお友達と行って来ました。障がいのある人にも働く場としてパンの製造、販売、イタリアンレストラン、小麦や野菜の生産を行う「ファール ニエンテ」です。イタリア語では「何もしないこと、無為」にあたり、「何もしないことを楽しむ、味わう」価値観の転換をこめて、この名前にしたそうです。

障がいのある人もない人も何をするでもなく、ただそこにいて、心地よい、そういう居場所づくり…沢山の思いがつまったレストランで、私も思うことがありました。



我が子の幼い頃を思い出しました。
寝返りは1度もせず、ハイハイもほとんどせずに、座ったままズリズリ移動(^_^)歩くのものんびりだったので、検診に行く度に色々言われ、帰りはいつも気が重かった…入院の経験も何度もあります。

「お母さんがそんな顔してちゃダメだよ」
「誰だって、いつどんな病気になるかはわからないもの…心配ばかりしてはダメですよ」

病院の先生方にそんなお叱りを受けるほど、当時の私は暗く不安そうな顔をしていたのでしょう。また、それが我が子にも伝わっていたのでしょうね。

病院を紹介されて、新幹線で駆け付けたこともありました。病院名を告げて駅からタクシーに乗ると、運転手さんがご自分の娘さんの病気のことを涙ながらにお話してくれました。入院先では、同じ立場で入院されているお母様方が明るく話しかけてくれ、お菓子を頂いたり、励まして貰ったり。

そんな風に、自分が大変なさなかにあっても、周りの人にまで優しいいたわりの気持ちを持てる方々に出会い、弱かった私も、母親はいつも笑顔で、強くいなければならないことを少しずつ学ばせて貰いました。

そして、子育てにもやっと余裕が出来てきた頃…伸子先生のママ&ベビーのクラスに参加しました。結婚後、夫の仕事の都合で、関西に移り、NKを離れて15年ほど経っていましたが、変わらずに伸子先生が笑顔で迎えてくれました。

まるで実家に帰ってきたように、私たち親子に居場所が出来たことがしみじみありがたかったのです。誰だって居場所は必要ですね。家庭や学校以外にも、あればさらに幸せです。

今は、お陰様で、我が子もたくましく成長しました。私がして貰ってきたように、今度は、ダンスを通して、子ども達に心地よい良い居場所を作ってあげようと改めて思った1日でした。今日も最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。

🍀ファール ニエンテに興味ある方はこちら↓
長文ですが、この施設の思いがよく伝わってくる記事を見つけましたので、アップしておきます。
http://panlabo.jugem.jp/?eid=1873