カークランド戦 裏話

試合 2週間前のオファーということもあり、体重を落とすのもかなりしんどかった。たぶん7キロほどあったと思う。

前日計量まで必死で練習して減量してもギリギリ落とせるかどうか…。

ところがゴールデンボーイプロモーションから、試合の記者会見をするから5日前に現地入りしてくれ、と言われた。

普通なら仕方なしにでも言われた通りにラスベガスへ向かっている所だが、我がチームは違った。



行かない。 NOだ‼︎(笑)


計量前日に行くと言い放ったのだ。




ええの?ほんまにええの?

アメリカボクシングに慣れてない僕は、心配で仕方なかったw






そして計量前日ダイスケトレーナーと2人、ロサンゼルスから車でラスベガスへ向けて出発した。

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5時間ほど車に揺られ、砂漠の中、車を走りながら必死に喉の渇きに耐えたのを覚えている。


試合会場となるMGMグランドガーデンに到着。夢にまでみた舞台。

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興奮はマックスに達していた。








試合前にまだ大事な仕事があった。


それは、試合の契約を交わすこと。



そう、計量当日まで試合の契約が交わされてなかったのだ。


ゴールデンボーイプロモーションとのメールやり取りで、契約体重とファイトマネーは聞いていただけだった。

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計量前、契約を交わしにMGMアリーナの片隅へ。
そこには憧れの海外ボクシング番組エキサイトマッチ(WOWWOW)で見たことのあるゴールデンボーイの人間がいた。

そして、契約を交わそうとした。
しかし、驚くべき事態が待っていた。



聞いていたファイトマネーのたった半分程の金額が提示されていたのだ。



「MGMで試合できるだけで有難いだろ?」


そんな風に言われてる気分だった。


でも、ほんとにMGMグランドガーデンアリーナでの試合なんて夢の舞台。


タダでも試合したいくらい…。



でも、、、


ダイスケトレーナーは違った。


なんと…





キレたのだ
(笑)









帰ろう!



そう言って、即座にその場から立ち去ろうとした。
僕もびっくりしたが、相手さんはもっとびっくりした様子で大慌てw


ちょちょちょちょっと待って、お兄さん~w



言ったか言わないかは別として(笑)
かなり焦っているのがわかった。


そりゃあ、HBOのTV番組に穴を開けるわけには行かない。


結局、ラスベガスのライセンス料だけ引かれて、ほぼ聞いていた金額を貰えることになった。


話し合いの最後、別れ際に握手しようと手を出して来た相手さん。

ところが…ダイスケトレーナーが手を出すと、自分の手のひらに「ふぅっ」と息を吹きかけて、握手をしようとしてきた。

おもしろくないアメリカジョーク。

馬鹿にしてるのは確実だった。

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つづく