そうなんです。私みたいに年間で1レースか2レースしかしない人は、学べないんですよ(笑)。

 

というわけでもないのですが、アクアの短水路レース。ベストを出した方や、課題が残った方もいらしゃいましたね。ベストを出した方は、やはりスピード感がありますので、練習でもまあまあスピードを上げて泳げていましたね。

一方、課題が残った方は、その要因をチェックしながら、練習を見ることができました。

その中で、特にターンに課題を持たれた方が複数いましたので、改めて「壁を見ないで合わせる」こともお伝えしました。

 

目から入る情報は、時として様々な悪影響を身体に及ぼします。

そして、情報をたくさん取り込める人ほど、泳ぎやターン動作のエラーの元になります。

こんなエピソードがあります。

 

私が指導していたある選手が、近視でペースクロックが見えにくく、練習タイムやペースのチェックがうまくできないので、度付きゴーグルを試してみたんです。

そしたら、しっかりターンが合うかと思いきや・・・

全くターンインのタイミングが掴めなくなったのです。

おそらく、目から様々な情報が入り込んできたため、ターン動作に入る脳からの指令が遅れたり、タイミングの読みに何らかのバイアスがかかってしまったのだろうと推測しました。

 

少しの間慣れるまではそこを責めないでいたのですが(笑)、数週間で慣れて、うまくターンできるようになったのです。

 

よく思い出してみましょう。

 

鈴木大地会長が金メダル取った時って、レース後すぐにガッツポーズしませんでしたよね?

あれ、電光掲示板が見えなかったからなんです。視力が悪くて、周りの選手から祝福されて、「え?勝ったの?」ってなったみたいです。

 

彼は、背泳ぎで50のタッチをしっかり決めて(当時は壁に手を着かねばならなかった)、尚且つ、伝説となったあのゴールタッチをしっかり決めて、文字通りタッチ差で勝ったんですよね?

ほら、壁なんか、みているわけないでしょ?(笑)

 

世界ランキングで戦っている選手って、意外と視力が悪い人は少なくないんですけど、みんなターンが下手か?と言えば、逆にそいういう選手ほど、ターンやゴールタッチ局面に強い選手が多いんですよね。

 

視覚から入ってくる情報は、水泳のようなスポーツでは、時として同じ技術を続けるのに、妨げになります。

 

例えば、平泳やバタフライのように、前に顔を上げる種目では、前を見ないようにするんです。

目を開ける選手であれば、息継ぎの際に水面を見れば良いですし、私はバッタやブレの時は、顔を上げても目は閉じています。

前を見ると残りの距離などの情報が入ってしまい、気が散って力が出せなくなるんですよ。

 

1かき1かきをエラーなく最後まで泳ぎ切るには、できる限り余計な情報を排除し、自身の出力に集中し続けることが重要です。

 

ほら、木村敬一選手も、見ないでも泳げていたでしょ?(笑)

 

うちは彼と一緒に練習した人も多いので、改めて彼を見習って、視覚に囚われないスキルを身につけてまいりましょう!

 

気づいた点や質問など-----------------------

「今日のセッション4と6では現状のタイムが知れて良かったです。今後の改善点としてセッション4では、ハードになった時に少し小さな泳ぎになってしまった気がしたので、100の距離を泳ぎ込まないとという気持ちになりました。

そしてセッション6でも4種目のハードがハードにならず、長水路の洗礼を受けました笑

思い切り行っても最後の15mが耐えられるベース作りが必要だったよなぁと思い出しました。練習頑張ります。 

本日もご指導ありがとうございました。」

→長水路の洗礼!(笑)まあ久しぶりの割には50はちゃんとタイムでていたと思いますので、次回まで、可能な限り「宿題」やっておきましょうね(笑)。

 

「最近しばらく泳ぐとお腹が痛くなり今日も゙大事な場面で抜けてしまいました💦すみません。

{4×50のdiveは普段は泳がない種目も泳げて楽しかった!帰りのバスで聞いたターンの極意を自主練習で試してみたいと思います😊」

→人数少なかったので、オプションができてよかったですね。バックやバッタ、またやりましょうね(笑)。

 

「レースの勢いをそのままに、2本のハードは一本目から突っ込みました。75mも50mを突っ込んだら50mのターンで浮きました。こうして、持久力をつけていかないといけませんね」

→75はうまく泳げていたと思いますよ。短水路では、75や150の練習が長水路でも生きますんで、どんどん精度を上げて頑張れるようにしておきましょう!

 

「上向きの逆スカーリングはまた課題となりました。コツが分からず悪戦苦闘でした。お手本を拝見できたらと思います。

75ハードは気持ちよく頑張れました。週末楽しんできたいです♪♪」

→手首の角度をどのように調節できるか?が鍵ですね。手を見ないで正確に動かせるように、陸で練習しておきましょう!

 

「今日は週末のレースを睨みながら、レースペースの確認等を中心に泳ぎました。

パドルスイムのハードは、思いきってバッタで挑戦してみました。パドルのおかげでキャッチの位置が沈まなかったからか、胸郭を上手く沈めてグライド姿勢がとりやすく、背筋を使って水を掻くことが出来たので、思ったより肩や腕に負担がかかりませんでした。100を30秒切れたのは、ちょっと意外でした。

最後の75ハードでは、200のペースを意識して泳ぎました。1分7~8秒位を目標にしていたので、まずまずだったかなと思います(2本目はちょっとスタートでもたついてしまったので)。

前週の良い流れをキープして、週末のレースに望めれば良いかと思ってますが、さてどうなりますか(笑)。」

→好調な流れに従っていきましょう!ただ、良い時ほど、怪我などに注意して、慎重にいきましょう!

 

「本日も練習会ありがとうございました。またよろしくお願いいたします。」

→どういたしまして!

 

「今日もプルアップのアシストありがとうございましたプルアップの時の肩甲骨の動きをスイムにどう繋げるかも先生の解説付きでしたから、次回以降も諦めずに取り組みます。

新しいルーティンの足先から進むスカーリング、目で確認できない分一層ぎこちなかったです。また一つ課題が増えました。」

→いつも上半身起こしている時と、動きは同じなんです。姿勢が変わるだけですよ。

 

「背が小さく腕が短いので、コーチのおっしゃる、肩甲骨を動かして遠くの水をつかみ、より後方に押し出す泳ぎ方を身につけていかなければと思います。バタフライも全面的に見直しなので、またよろしくお願いします。

(75m終わったあとボーっとして後続の50mターンの邪魔をしてしまいました。Wさん、ごめんなさい。)」

→バッタはテンポを落としてチャレンジしてみましょう!ちょうど良い先輩がいらっしゃいますので(笑)、見習いつつ。

 

「脚の緩みをなおそうと意識したつもりなのですが疲れてくるとすぐ戻ってしまいます。ペアドリルで行う伸びとプッシュは意識して練習出来ました。動画で見ると自分の感覚より腕の回転が遅いので伸びが無くならないよう回転速度をあげていこうと思います。」

→あ、もう私が指摘しようとしたことに気づかれたようですね。これが練習の成果なんですよね。素晴らしい!

 

「先週の大会でミスした折り返し動作についてアドバイスをいただきました。ターン動作もさることながら、壁に向かう時の泳ぎ方も大事だと痛感!これから意識を変えて練習します。ビート板横持ちでのキックのおかげで背泳ぎの手のエントリー位置を再確認できたのも大きな収穫でした。ただ単にビート板を持っているわけではないのですね。ビート板を挟んでのスカーリングは、内転筋を意識するとか膝を揃えるとか、つま先伸ばすとか注意することがあれば教えてください。」

→骨盤をまっすぐに伸ばし、両腿でしっかり挟むようにします。最初は、うまくできている人を見ていると、膝や先端にあまり意識を向けない方が良いように思えます。

 

「5 のスカーリングとキックはブレストのキャッチをイメージしながらやってみました。終わって疲労感がたっぷりあったにもかかわらず、その後の75mは意外と軽く泳げたので不思議な感じがしました。ただし本日はいろんなところが筋肉痛です。」

→翌朝筋肉痛が出るのは若い証拠です!(笑)好調持続ってとこですかね?次週も継続して頑張りましょう!

 

さ、次週は水曜と土曜(トライアル)開催です。体調を万全に、短水路シリーズで得た学びを生かして行きましょう!