
昨日は無事に今年のスタートである「ホルモンの真実その1」および「命の誕生コラボセミナー」を終了することができました。
スタッフ一同および受講者のみなさん、ありがとうございました!
今まで脂質―糖―ストレスのセミナーを受講された方々からは、全部がつながっていることを理解して頂くことができたようでとても嬉しいです。
さて、アリゾナ州立大学から大変興味深い研究が報告されました(cientific Reports, 2016; 6: 19043 DOI: 10.1038/srep19043)。
それはクレイ(粘土)がどのようにして病原性微生物に働いているかというもの。
フランスの中南部の山地(マシーフ)から採れたクレイがアフリカ(コートジボアール)の風土病である皮膚―筋肉壊死感染病であるブルーリ潰瘍(Buruli ulcer)に効果があったというエピソードから研究が開始されたとのこと。
このアフリカの感染症は、結核やライ病を起こす同じ属種のバクテリアです。
ちなみに、クレイそのものはかなり治療手段としてはかなり歴史があります。
クレイそのものを食べたり、お風呂の中に入れたり、傷口に塗りこんで出血を止めたりするのに使用されてきました。
今回の研究結果からは青と緑色のクレイが病原性微生物に殺傷効果があったとのこと。
そして気になるそのメカニズムは。。。。
なんと「トロイの木馬」戦法。
青と緑色のクレイに豊富に含まれる還元鉄(酸化される前の鉄)とアルミニウムがポイント。
鉄はバクテリアにとっては必須の栄養素。
バクテリアに鉄を大量に供給します。クレイのアルミニウムはこの鉄を取り込むために細胞の壁をオープンのままにしておくのに役立つようです。
そしてバクテリアに大量に取り込まれた鉄(還元鉄)はどうなるでしょうか?
これはバクテリアの細胞内に取り込まれたのちに酸化されて大量の活性酸素種(フリーラジカルズ)を発生させます。
この酸化鉄から発せられる活性酸素種(フリーラジカルズ)でバクテリアが死滅するというメカニズム。
もちろんアルミニウムも酸化されて活性酸素種(フリーラジカルズ)を出しますので、相乗効果があると思われます。
クレイ、おそるべし。。。。
飲料としてはどうかと思いますが、入浴の際のデトックスなどに最適ではないでしょうか?
良質なクレイを採取するためにも、土壌汚染は最小限にしたいものですね(#^.^#)。