クロノ・トリガーはディテールがもう少し良ければ、
RPG史に残る傑作になれたと思う。

DS版が初めてのプレイとなったのだが、
とても10年以上前に作られたゲームとは思えない出来である。
逆に10年以上前だったから、
このようなクオリティの高いゲームが作れたのかもしれない。

このゲームの良い所を挙げていくと、
1.個性豊かで魅力的なキャラクター。
2.タイムトラベルというユニークなテーマ。
3.そのテーマを最大限生かしたシナリオ。
4.引き込まれるようなストーリとゲームのテンポの良さ。
5.戦略性が求められるバトルと絶妙なゲームバランス。
6.洗練されたBGM。
7.やりこみ要素と「つよくてニューゲーム」のシステム。

といった感じだろう。

このゲームをやったことの無い人には、
上で挙げた良さが伝わらないかもしれないが、
やったことがある人なら理解してくれると思う。

逆に、このゲームがRPGの最高傑作となれなかったと思う残念な点を挙げると、
1.敵モンスターのデザインに魅力が無い。
2.アイテムや魔法のネーミングのセンスの悪さ。
3.エンカウントの多さとバトルのテンポの悪さ。
4.キャラクター操作が直感と異なることが多い。

と、いうような感じだろう。

敵モンスターのデザインも鳥山明氏が担当したのだろうか?
それだとしたら、もう少しどうにかならかったのか、と思う。
印象に残らないようなモンスターばかり。

「ハイパーほしにく」とか「ファイア」とか「ファイガ」という
ネーミングセンスはどうなのだろうかと思ってしまう。
10年前ならOKだったのかもしれないが。

バトルでは「反撃」の時間が長くて退屈に感じる。
「反撃」自体は良いと思うが、もっとさくさくと進めてほしい。
エンカウントも、ダンジョンなどで行きと帰りで同じ敵に
遭遇するというのはどうかと思う。
特に必然的にエンカウントさせられる敵はウザイと思うときがある。

キャラクターを操作していると直感と異なることが多々ある。
例えば、建物に出入りするときに、
フィールド画面では下キーを押して建物の中に入るのに、
建物の内部の画面に切り替わった後も下キーを押していると、
建物の外に出てしまうとか、
バトル中に同種のモンスターが複数いるときに、
DSの上画面に出てくるモンスターの配置と、
DSの下画面に出てくる攻撃対象の選択欄の配置が、
左右反対で直感的に操作を行うと攻撃対象を間違えてしまうとか。

上に挙げた良くない点は、リメイク版を作るときに、
そんなに労力を必要せずに改良できたのではないかと思うと残念だ。

最後にどうでも良い点
1.「次元の闘技場」は、どう見ても後からつけました状態。
2.追加要素の竜の聖域は面白いが、お使いゲーム。
3.エイラは白人だったから良かったものの、黒人だったら差別問題。
4.なんで時の最果ての老人とボッシュは古代文明の時代に帰ろうとしないのだろう。


細かい点はいろいろとあるけど、
大きな目で見たら良ゲーに入ると思う。
つづきのクロノ・クロスのDSリメイク版が出ることを期待している。
そして、幻のクロノ・ブレイクはDSから出るのだろうか?



クロノ・トリガー(特典なし)

¥3,050
Amazon.co.jp