選挙には2つの楽しみ方がある。
1つは、
「どの候補者が当選するだろう」という
至って真面目で普通の楽しみ方。
もう1つは、
「どんな面白い人が立候補がいるだろう」という、
かなりマニアックな楽しみ方。

有名政党の間につぶされそうになりながら、
がんばっているユニークな候補者のことを、

「泡沫候補」と呼ぶ。
泡沫候補のほとんどは、
投票数が
一定割合に届かずに供託金というものを
没収されてしまい
大損をすることになる。
しかし、選挙には魔力のようなものがあるらしく
大金を失っても何回も立候補を続ける者がいる。
いわば、プロの泡沫候補である。
そういった候補者たちを見て楽しむ、
泡沫候補ウオッチャーってのが結構いるんだけど、
僕も、そんな泡沫候補ウオッチャーの1人だ。

泡沫候補の中でも有名なのが、
例えば自称発明家のドクター中松氏。


彼のこれまでの戦歴は9回出馬して、みごと9連敗中

知名度奇抜度も高く、泡沫候補の大御所。
まさに泡沫候補のプロ中のプロと言っていいだろう。

そんな彼が次の衆議院選挙で、
これまた新興泡沫政党である幸福実現党から出馬するらしい。
泡沫候補ウオッチャーにとっては、
なんともビッグなニュースである。

出馬会見の動画。



幸福実現党というのは、説明は要らないかもしれないが、
幸福の科学という宗教団体が作った政党。
先月に行われた東京都議選が、
幸福実現党のはじめての選挙戦となり、
その実力がまったくの未知数だったため、
泡沫候補ウオッチャーの期待と関心が非常に高まっていたわけだが、
フタを開けてみると、候補者全員が各選挙区でビリという、大惨敗
いや、実際に議席を取ってもらっても困ると思っていたけど、
逆にここまで惨敗だとは予想していなかった。
ある意味で大物な泡沫政党である。
泡沫政党ではあるが、選挙宣伝には無意味に力を入れており、
YouTubeなんかを楽しませてくれている。

TV通販のようなノリの幸福実現党の宣伝



そんな「大物」の泡沫同士が今回強力なタッグを組むことに
(実際は中松氏が幸福実現党に入る形ではあるが)
泡沫候補ウオッチャーとしては、否が応でも期待が膨らむ。


次の衆議院選挙で議席が取れる可能性を分析してみた。
とりあえず、都議選と選挙区かぶる比例東京ブロックを予想。
(というより、他では幸福実現党の議席獲得はまず無理だろう)

幸福実現党は、前回の都議選で約1万3000票を獲得した。
これが同党の基礎票と見ていいだろう。

一方の中松氏は、過去の選挙で調子の良い時には約10万票を獲得している。
意外にすごい。

なので単純に足すと、11万3000票(うち、中松票が10万)・・・。



中松実現党に名前を変えた方がいいんじゃないか?

ちなみに、比例東京ブロックで1議席をとるとなると、
どれぐらいの投票数が必要かというと、
前回の衆議院選挙で1議席を獲得した社民党を例に挙げると、




必要な得票数は約30万票。

しかも、このときは自民党が大勝して、
自民党の候補者リストに載っていた立候補者が不足してしまい、
次点の社民党に議席が回ってきたというラッキーな1議席。
なので、確実に1議席をとるならば、必要な投票数は、




50万票ほど・・・。

フリーザ様(変身前)に単独で挑む無謀なクリリンといったところだろうか。
(ナメック星編での戦闘能力、フリーザ様:53万、クリリン:1万~2万?)


このことから新しい公式が導き出せそうです。


ドクター中松×幸福実現党=勝率、およそ0




幸福の科学については書いてありませんが、
日本の新興宗教をくわしく分析してある参考になる本。
新興宗教にはまっちゃう前に一読あれ。
日本の10大新宗教 (幻冬舎新書)/島田 裕巳

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