【書評】絶対儲かる「値上げ」のしくみ、教えます | 飯島法久の毎日がプロジェクトマネジメント！
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【書評】絶対儲かる「値上げ」のしくみ、教えます

絶対儲かる「値上げ」のしくみ、教えます
絶対儲かる「値上げ」のしくみ、教えます

石原 明
ダイヤモンド社 

￥ 1,728
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バックナンバーも購読頂けます。








本日ご紹介するのは、9月に発売されたカリスマ値上げコンサルタント石原明さんんのこの一冊です。




皆さん、値上げしてみたいですか？




この問いに「NO」と答える人はいないでしょう。

今よりも高い値段で売れれば、勿論儲かりますから。



でも同時に、「そんなの、なかなか難しいよ」という答えが返ってくるのではないでしょうか。




でも、石原さんに言わせれば、値上げは簡単だと言います。


そして、値上げこそが、経営の正しいサイクルの源泉だと。


どういうことでしょうか？

「いいモノを安く」が基本のハズなのに？！




それでは、いつも通り解説していきます。




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①この本の目指すゴール

1. 値段を上げ客層を変える
2. 情報を付加して更に値上げする
3. 時間を生み出し経営サイクルを伸ばす




②構成要約

1. 「値上げ」がいいこれだけの理由
景気が停滞し、マーケットは上流向けと下流向けビジネスに、2極化してます。
こんな状況の中、多くの企業は「安売り合戦」に巻き込まれ、「安いけど良くないもの」をつくる→クレームにつながるという悪循環に陥っています。
食品偽装問題もその一つの結果ではないでしょうか。
価格競争では、結局勝つのは1社です。
ユニクロは、低価格戦略で競合を駆逐した今、ヒートテックの値上げをしてます。
これは、「安売り後の値上げ」という、競争戦略なのです。中小企業がこれに巻き込まれてはいけません。
一方で、高くても売れてるものはいくらでもあります。
30万もする高級雛人形、3泊4日で100万もする「ななつ星in九州」など。
安売り競争は、ネットの普及で加速しました。
しかし、ネットショッピングは、わずか家計の8.4%に過ぎない。
理由は、「面倒くさい」「楽しくない」から。
富裕層は、既にネット離れが進んでいます。
安売りがいけない本質的な理由とは？



2. 最初は「値段」だけを上げる
ー 「値上げ」こそが正しい経営手法である
「値下げは最悪の経営手法」と、石原さんは警鐘を鳴らします。
値下げは、コスト負担が高いだけでなく、原価を下げることによる下請けへのしわ寄せなど、産業構造そのものを破壊しかねません。
何より、経営者が現場を離れられず、未来をつくる時間が無くなる。
単純に値段を倍にするだけで、利益は倍になり、売らなければならない個数は半分になります。
そして、顧客の数も在庫も半分で済みます。
価値に見合った金額で売るのが、本来の値付けです。
検査料を10倍にして、他社がマネ出来ない地位を築いた検査会社。
安い注文を断ることで高い信頼を得た運送会社。
毎日売切れでも販売数を増やさない昆布製造会社。
説明を変えれば、値段は上げられるのです。



3. 「値段」を上げると「顧客」が変わる
ー 高く売るための最低限の知識「消費」と「価格」
消費タイプには、次の4つがあります。
1. 安いから買う
2. 高いから安心
3. モノではなくコトを買う
4. 自分らしさのために買う
日本人は、元々富裕層思考で買い物をする傾向にあるのだとか。そんな日本人に安売り合戦は、愚の骨頂。
有名シェフが作れば、5,400円ののり弁も高くない！！
値段には、もともと合理的根拠はありません。
価格決定は、以下の方法で行われます。
1. 原価コスト見合い
2. 他社との比較
3. 商品が本来持つ価値
高価格商品が売れるのは、上記の3をうまく説明出来ているからです。



4. 「価値」を付加すれば、さらに「値段」は上げられる
ー 情報の「伝え手」になる必要性
価値とは、情報です。それを伝えるから、高く売れる。
価値には、以下の2つがあります。
1. 一般的な価値(14項目あります)
2. 顧客特有の価値
1を付加し、更に2を理解すれば、更に高く売れます。
説明を変えるだけで、高く売ることができる！



5. 80円のまんじゅうを250円で売ったら、なぜお客が増えたのか？
ー 「値上げ」にも方法があり、「価値」を伝える手順がある
値上げの必要性が分かったとしても、既存顧客に値上げを要求するのはなかなか難しいですよね。
だから、値上げは新規顧客から実施すれば良い。
既存顧客は、２年くらい据え置いて、徐々にお知らせしていくことで、受け入れ易い。
値上げは、20～30%なら即日可能です。
エリア制を廃止して、２年後に150%の利益を確保したFCチェーン。
あげまんじゅうは、いきなり80円→120円にして利益が3倍に。その後更に250円まで値上げ。
値上げ出来ないのは、経営者の心の問題です。
全ての商品を20%値上げし、年間7200万の増益を実現したブランドショップ。
観光地で3倍の価格の目玉商品が、あっという間に売れてしまう。
上位ブランドを確立し下請けから脱却したリフォーム会社。
説明を工夫したことで、10倍の値上げを実現したハウスメーカーなど。



6. 値上げのプレゼンをどのように成功させるのか？
ー 質問を駆使したクロージング
ある人事コンサル企業は、価格プレゼンの仕方を変えただけで、10倍の値上げを実現しました。
料金提示の際には、「質問系の表現」をすること。
そして、その後の駆け引きが重要。
値上げすることで、交渉の幅が増やせるというメリットとは？
他社でも扱ってる商品に、「リアルな何か」をプラスすることで、10倍の値上げを実現した料理器具メーカー。
B2Bでは値上げが難しいと思われてますが、以下の4つにあたる方法でアプローチすれば成功します。
1. 取引先の信用を高める
2. 取引先の値下げを実現する
3. 高額商品を扱う取引先に変更する
4. 取引先の最上位商品のみターゲットにする



7. 値上げの最大の目的は「時間」を作ること
ー 経営サイクルを伸ばし、価格競争せず自社の努力で勝てる経営へ
理想の経営とは、競争のいらないところへ持っていくこと。
そのためには、経営サイクルを伸ばすことが重要。
まずは、値上げして企業としてのコンフォートゾーンを変えること。
次に、経営者が現場を離れ、未来をつくる仕事に専念すること。
ある一定のところで売上を固定して、収益性を高めながら時間を確保し、新規ビジネスを構築する。
将来他社と大きな差が出来るように、長いサイクルで経営を考えることが、勝利の方程式。
今日の努力が、今日の売上と共に未来の売上もつくるような、仕組みづくりに着手しよう！




③実践へのアクション

1. 今日からいきなり20～30%値上げする
2. 自社が付加できる価値を検討し、更に値上げする
3. 10倍値上げ出来るようなプレゼンの練習をする



余談ですが、僕自身もコンサルフィーを10月から2倍にすることが出来ました！

本当に、ただ値段を上げただけです（笑）

すぐに実践出来たのは、石原さんのPodcastを毎日聞いてたおかげだと思ってます。

この本を買う前に、Podcastを一通り聞いて、他の著書を読んでからの方が腑に落ちますよ(^_^)




絶対儲かる「値上げ」のしくみ、教えます
絶対儲かる「値上げ」のしくみ、教えます

石原 明
ダイヤモンド社 

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本日も最後までお読み頂き、誠に有り難うございました！


皆様との良きご縁に深く感謝申し上げます m - - m



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