TPP 党内対立激化 ついに暴言 仙谷解任 要求

http://gendai.net/articles/view/syakai/133457

2011年10月31日 掲載 日刊ゲンダイ

なぜ、あんなバカな発言をしたのか――。

「 政権の黒幕」仙谷政調会長代行(65)と、
「 言うだけ番長」前原政調会長(49)に、
官邸 周辺がカンカンになっている。

ドジョウ首相は11月のAPECで「TPP 参加」を表明するつもりだ。
TPP反対派も、 最後には妥協するとみられてきた。

ところが、 仙谷由人と前原誠司の発言に反対派が激怒。
感情的な対立にエスカレートしている。
前原政調会長は29日、グループの研修会で 、
「不満を持つ人に配慮したら政策は前に進まない」と、
TPP反対派の切り捨てを宣言。

さらに仙谷代行は、
TPP反対派を
「信念か宗教 的関心か知らないが、言い募って、党内合意を
形成させないことを自己目的化して動いている 」
とケチョンケチョンに罵った。

「野田首相はTPPが党内対立に発展しないよう、
丸く収めようとしてきた。
だから、表向き TPP参加の意思を明らかにしていません。
なのに、まとめ役の2人が、わざわざケンカを売 って対立を煽っている。首相周辺は頭を抱えています」(官邸関係者)

予想通り、反対派の親分・山田正彦前農相は カンカンだ。
31日午前、樽床幹事長代行と会い、
仙谷政調会長代行の解任を要求した。
それでなくても、

反対派は日を追うごとに勢 力を拡大させている。

とくに、政府が
「オバマ大統領を支援するた めにTPPに参加する」
という内部文書を作成 していたことが発覚し、
次々に弊害が明らかに なったことで
「国益を守れ」と勢いづいている 。
いまや政界の7割が反対派だ。

それにしても、仙谷や前原はなぜ事を荒立てているのか。

「たとえ党内が『賛成派VS.反対派』に二分されても、
どうせ反対派は小沢グループだけだろ、と計算したようです。
しかし、いまやTP Pと小沢グループは関係ない。
たしかに最初は 、反対派は小沢グループが目立ったが、
いまでは自民、公明、さらに石原都知事までが反対している。
そもそも官邸は、
『交渉に参加するが 、国益にそぐわなければ撤退する』
と最後に表明することで反対派を説得するシナリオだったのに、
前原政調会長が
『国益にそぐわなければ撤退』
と早々に口にしたため、落としどころも なくなってしまった。
足を引っ張ってばかりで す」(前出の官邸関係者)

こうなったら、民主党の反対派は徹底的に戦うべきだ。