テレビでやってましたね~『本当にあった怖い話』
 
あれ、本当にあった話?かなり脚色されてるでしょ。
 
だいたい視覚と聴覚からの恐怖は卑怯だ!てか驚いて当たり前だ!…などと理由を付けて、見るのを激しく拒否(笑)今夜は旦那が仕事で居ないもんだから、一人で見るのが嫌。
 
録画して今日の昼間見ます(笑)一人でトイレ行けなくなるもん小春のダラダラブログ-0240.gif
 
だいたいね、その手の話は進行中は怖いって感情はないのよ。後で『あれなんだったのかな』と考えて、話に理由が付かなくてゾッとするのよね。
 
私は仕事柄、つつかれたり、なんか気配を感じたりすることあるけど、全部気のせいにしてる。
 
いちいち気にしていたら滞るし、知り合いだから怖くはないとしてる。
 
でもあれはなんだったのかな、てゆーのは幾つかある。これは旦那も一緒に体験とゆーか見ているので、私はそうゆう体質だと信じてやまない。てか私が敏感ではなく君が些かドンカン過ぎなのでは…?と思うことも多いのだが。
 
 
今から遡ること四年前の夏。旦那とデートしていたら、体調が悪くなってきてしまった。その頃の私は頚椎を捻挫した後遺症で、体調を崩すことがよくあった。
 
旦那は慣れたもので、車を停めて様子を見たが、辛そうな私を見て少し何処かで休ませようとホテルを探した。見知らぬ街なので何処に何があるか分からなく、とりあえず一番近いホテルに入った。
 
私は朦朧としながらも、『ここは危険だ』と頭の中で警鐘が鳴った。しかし言葉が出ずに、そのままチェックイン。
 
もうフロントも階段も嫌な雰囲気に包まれており、螺旋状の階段を上りきると、ひとつの部屋が何か言いたげに開いていた。中で赤いトレーナーを着たガタイのいい男性が、部屋を掃除している…なんか違和感を覚えながら自分達の部屋に入った。
 
旦那は私に少し横になるよう言って、風呂に湯を張りはじめた。なんとも形容し難い、田舎のおばあちゃんの家に来たような中途半端なインテリア。100円入れて見るようなテレビに、お世辞にも綺麗に手入れしてあるとは思えないコーヒーメーカー、なぜかラグはクマのプーさんの子供用のブランケットが敷かれていた。
 
凄いセンスだねと笑う余裕が、まだその時はあった。薄汚れたソファに腰掛けるのが気が引けて、ベッドに移動し座った。
 
旦那が隣に座り大丈夫小春のダラダラブログ-1148.gifと声を掛けられた時に、私は何故か無性に悲しくなり、うつむいたまま泣き出した。旦那は何が起こったのか分からず必死に理由を聞いてくる。
 
私も訳なんか分からないが、ただただ悲しくて声を絞り出してなきじゃくった。かたや冷静に何故泣いてるんだろう、と心の中で思ってる自分もいて、なんだかよく分からなくなった。
 
気が付くと私は私を見下ろしていた。ベッドに座ってる二人を、天井の隅から見下ろしていて、旦那が私を心配そうに覗き込み、必死に話しかけてる様子を見ていた。
 
言葉にならない私を、旦那は直ぐ様抱き抱え『ここ、出よう!』と風呂の湯を止めた。いつの間にか私は私に戻っており、手を引かれながらさっき来た廊下をフロントの方向に足早に向かった。
 
さっき開いていたはずの部屋は閉まっていて、ふと見ると廊下が長く延々と続いていた。旦那がしっかりしろ!と声を掛けてる…私は悲しくもないのに溢れる涙を止めることができない。
 
フロントを通過してすぐに車に乗り込み走り出した。出口までの敷地内に、なぜか三輪車やボール、おままごとの道具のようなものが散乱してる箇所があり、横目で見ながらホテルを後にした。
 
後日旦那に廊下がめちゃめちゃ長かったこと、敷地内に遊び道具が散乱してたことを聞くと、そんなことはなかったという。
 
赤いトレーナーの人物も旦那は見ておらず、今思えば真夏にも関わらずトレーナーだったことに思わずゾッとした。
 
旦那はこの時の私は私ではなかったと言う。
 
部屋の隅で自分達を見下ろす、あれはいまだに説明がつかない。
 
この一件から『お前が言うとシャレにならない』と言われてるようになり、たまに『今なんかいった?』とか『今私の脇腹つついた?』と言うと過剰に反応するようになってしまった。
 
おっと、こんなこと思い出すと自分もトイレに行けなくなっちまうゼ。
 
それでは…今夜はこのへんで…
 
おやすみなさいペコリ~小春のダラダラブログ-0238.gif