突然ブログなんて書いたらなんだよ、と思われるかもと言う心配もあるのだけれど、実に、本当、何一つ大した意図はない。予定が色々と入り乱れていて、バラエティパックな日々を過ごしているのはいいんだけど、常に締め切りに追われていると、「空き時間」がなくなってしまう。脳内が常に、「暇があるならば台本書かなくちゃ」て状態だからだ。稽古中でもあるから「自主稽古したい」と言う欲望もある。「身体づくりしたいな」てのもある。

 

そう、こうなってくると、プライベートめいた時間が極限までなくなってくる。なんで、その代わりというか、話し相手を求めるような塩梅で、こうやって、あれこれと書いてみる。ツイッターの方が気軽だったのはもうとうの昔で、あまりに呟くだけの言葉は呟きにくい今日この頃。それに、散らかしの海から陸へと上がってきた末原拓馬ですからね、どうでもいいものを散らばらせる力はあるけれど、物事の大事な部分を厳選して引き算して140文字に収めていくと言う才能があんまりない。

 

さっそく脱線するけど、「お洒落は引き算」て、本当にそう思いながら、その教えをとことんまで無視をして生きてしまってる。厚着、重ね着!今日も実に6枚重ねてる。寒がりなのだ。まあ、「お洒落は足し算」と思っていると言うよりは「お洒落は我慢」を遂行できていないとも言える。

 

オシャレと言えば、年末の紀伊國屋と京都でやった公演『ピアフとコクトーへのオマージュ』と言うのがあったのだけれど、そこで、スタイリスト(イブサンローラン勤務!)とヘアメイクのスタッフに「お!古着っすね!」と服装を褒められた。違うのである。中学校の頃から着ている服をまだ着ていたのである。そう伝えたら「物持ちいい!!」と更に褒められた。断固、褒めてこようとするタフさだ。優しく明るいスタッフに随分と救われた現場だった。服については、実際、新しい服なんて全然買わない代わりに、全然古い服を捨てないので、僕のタンスの中は地層よろしく、多彩な時間軸でミルフィーユされてる。僕には断捨離欲がない。何もかもが時空を超えて入り混じっている感じが、いいのだ。

 

さあ、どうだ、例によって、ここまで書いて何一つ大切なことが書かれていない。暇だから書かれた暇文だ。気分転換文。

 

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「ロッカールームに眠る僕らの知らない戦争」と言う、2月の頭に出る舞台の稽古に通っている。

 

本番をやるのは草月ホール。ちょっとだけ因縁があって、もう何年も前に『純情ロマンチカ』と言う舞台の演出をしていて、その本番をやる予定だったのがこの劇場だったのだ。「だったのだ」と言うのは、この時、我々はとことんまで稽古をしていて、それはそれは素晴らしいものを作り上げたぞ!とキャストやスタッフと「おっしゃぁぁぁぁぁ!!劇場でまた会おうぜ!!!」と別れた数時間後に電話がかかってきて、そう、公演中止が知らされたのだ。その時はポカーンと、それなりの絶望に抱き竦められ、我が子を拐われたような痛みを胸に差し込まれた。でも、今になれば、いい体験だった。その現場を経て、僕は僕がどう言う人間なのかを知ることができたと言う、「鏡」のような現場だった。未来に続く仲間も得た。

 

あー、また脱線してしまったが、そう、稽古なう、の日々だ。これ、タイトルが長い。ついこの前、稽古場で、「ロカボって略してるからいいけど、『コインロッカーに眠る僕らの知らない戦争』て名前は覚えにくいよ」と言ってしまいみんなから総攻撃を受けた。コインロッカーじゃない。ロッカールームだ。しかもロカボじゃなくてロカ僕、と略すのが主流らしい。

 

ロカボってのは、体にいい感じの食べ物の総称らしい、じゃあロカボはなんの略?ってことも話題になった。みんな知ってる?

 

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この公演の脚本演出家は、オフィスインベーダーのなるせゆうせい氏。歳は少し離れているので学内で絡んだことはなかったけれど、早稲田大学の先輩だ。僕は『ハンサム落語』『ディアボリック・ラヴァーズ』と言う作品に出演したことがあって、その後、なるせさんが総合演出を務める『イムリ』と言う作品の脚本・演出をやらせてもらった。それすら随分昔で、今回は久しぶりにご一緒する。

 

久しぶりに連絡が来たのは何年か前で、僕がカンボジア に井戸と学校を作る「ジュロコロ基金」を始めた時だった。理由も告げられずに会おうと言われ、なんだか嬉しいなあ、なんて思って会いにいった。そこで自分は初めて、なるせさんが世界をどうにかしようと、芝居以外にも様々な活動を何年ものあいだ続けていることを知る。普段はアニメや漫画原作もののスペシャリストといったなるせさんだが、彼の、原作ものではないオリジナル映画や舞台が、メッセージ性の強い良作だと言うことは風の噂で聞いたことがあった。そう、彼は、持ち前のおちゃらけ気質と、高い知能、胡散臭いけど童顔で愛嬌のある持ち前のルックスなんかを用いてポップエンターテイメント界の中枢に潜り込みながら、だからこそ届く方法と手段を持って、世界のための物語を創り出して送り出す、策士だったようなのだ。いや、これは、わからない、別に本人がそう言ったわけではない。なにせ、小学生男性のような無邪気さを持った男でありつつ、それなりにシャイな男だ。色々推測してみないとからっきしわからない。推測なので、結局わからないんだが。

 

で、昨年、いつだったかに連絡が来て、公演のオファーだった、と言う感じだ。公演出演の馴れ初め、以上!


出会ってから何年も経った人ってのは楽しい。感性や考え方が似てるわけではないのかもしれないけれど、お互い、長であり、脚本演出家であり、他の人とはなかなかできない会話ができたりする。良い。

 

ハンサム落語の稽古帰りになるせさんが渋谷で蕎麦をご馳走してくれたのを覚えてる。『イムリ』の打ち合わせの後は東中野の居酒屋で、後、なんだっけな、荻窪でお寿司のランチをご馳走になったことがある。あれはイムリの衣装の打ち合わせの時か。ジュロコロ基金の時は、ピザ。けっこうな回数じゃん・・・人と食事に滅多にいかない自分としては驚きだ。



そんななるせさんは、毎朝マヌカハニーを小匙いっぱい摂取しているらしい。なんか似合わなくて面白い。


おぼんろ大阪公演があった。稽古がハシゴで、フラフラだったけれど、4人で稽古をするのが楽しかった。

みんな忙しくて公演でもないとなかなか会えない我々である。臆さず、どんどん、小さくても良いから公演とかやりたいな、と思ったりした。

大阪でもたくさんの方が参加してくださり、嬉しかった。全国を回りたいな。

『語り部たちの夢隠し』。半分現実、本文物語というような不思議な空間でした。


 


電車で、隣に座った男の人がものすごい勢いで「しみチョコ」をむさぼり食べてる。主食にするのはあんま良くない気がする。


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3月30日

駅の売店で「開店○周年!お楽しみ袋を販売します!」とお兄さんが大きな声で宣伝していた。棚には、いくつかのお菓子が入れられたビニール袋が並んでいた。とっても心配になった。売れなかったらどうしよう......。前日に一生懸命作業をしたみなさんの顔を想像した。今日の閉店後「幾つ売れた!?」とワクワクしながら結果を報告し合うみなさんの姿も想像した。


数時間後にまたそこを通りがかった。お楽しみ袋は一向に減っていなかった。補充してるのかな?とも思ったけど、とにかく、棚には満杯のお楽しみ袋が並んでいた。


買った。ポテチといちご味のしみチョコと、えんどう豆スナックと黒烏龍茶が入っていた。300円。


ふだんは買わないものたちだ。

楽しもう、楽しもう。


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最終稽古が終わりいよいよ劇場入りだ。散髪をした。


前回切ったときは、前の散髪から5ヶ月ぶりだったもので、「今後はこまめに来るよ!」と宣言して店を出た。人前に出ることを商いにしているのである、自身のメンテナンスは仕事のうちだった。


そして今回。4ヶ月ぶりだった。もう、ほんと、もう。


本番前に髪が伸び切っているとやはりすこし気になる。不精な感じはべつにいいけど、不潔な感じはアウトな気がすると言う自分なりの価値観もある。


で、「髪切ってきていい?」と演出家とヘアメイクさんに確認する。「え?切らなくていいんじゃない?いつもボサボサじゃん」と返ってくる。いや、しかし、芝居中に髪の毛で前が見えないのである。いくらなんでもそれは...と話し、「長さは変えなくていいので量をすいてきてもらって」と指示を受けた。


で、切ったんだが、それなりに切った気がする。長さは変えないで、と美容師に伝えたのだけど、結構、短くなった気もする。


元には戻せない。演出家になんと言われるか。怒られるんじゃないか。ドキドキしながら、劇場入りする。


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今日もあなたが元気でありますように。

2月になった。うわぁ