(ちょっと前の息子と管釣りに行った記録)


 春休みに入り、決して良くは無い息子の通知表を見ながら思う。

 教育とはなんぞや??


 

 なんてのはウソ。とっくに責任放棄しちゃってるダメ親に出来る事と言えば、せいぜい自分の知っている事を教える事くらい。

 あとは、勝手に学んでくれ。

 とりあえず、久しぶりに一緒に釣りに行こう.....



 雑なキャスティング、出た魚に合わせられずイライラして、更にハチャメチャに....

 疑念を持った事もある?けど、この子は間違いなく自分の子だ。



 なんでもいい、興味ある事を積極的に挑戦してほしい。そうじゃないとなにも始まらない。なにかをやっていれば必ず次に繋がる。そうやって、広く浅く色々な世界を見る事も大事だと思う。

 狭くて深い谷の秘密は、いつか一緒に学んで行こう.....なんて父親の願望は今のヤツには絶対に伝わらない。そもそもヤツにとって自分=父親とはどんな存在なんだろう?



 今でこそ、自分にとってのヒーローと言えば死んだオヤジだけど、そうなったのも死んでからの話。子供の時はそんな風に感じた事はなかった。

 じゃ、オレも死んだらヤツのヒーローになれるのか?

 否。カッコイイ死に方でヒーローになる人だっているだろうけど、それは極少数で、大半のヒーローはその人の生き様が魅力的だったはずだ。

 俺のオヤジは偉かった。自分にとって自慢出来る事と言えば、オヤジの事だけだ。一方、なにもかも中途半端な自分は、とてもヤツのヒーローなんかになれそうにはない。

 それどころか......




 この日のヒーローは、この日一番のイワナを釣ったヤツの方だった......

$オイカワだっていいじゃない