平日の仕事帰りに、渓流釣りを始めた頃に通った里川に行った。

真っ昼間と言う事もあってか、下流では魚影すらなかった、

唯一、尺上ウグイの溜まる淵で、放流魚の残りなのか、一匹だけ浮いているヤマメを見つけるも、毛鉤を見せると逃げて行く。

仕方なくウグイを釣る。




関東の渓流ってのはこんなモンなんだ。



でも、ちょっと上流に入り直してみれば、渕尻でチビヤマメが次々と釣れる。

もっと良いポイントならそこそこの型もでるかな?と思ったら、

上から鮎釣り、下から餌釣り。

退散。

関東の渓流ってのはこんなモンなんだ。




もっと上流、だけど、両護岸されちゃった様な区間に行くと、夕刻と言う事もあってか、やっぱりチビだけど次々と釣れる。

そして、絶好のポイントでは大物。

大物とはいっても7寸だけど、この辺では大物。

関東の渓流ってのはこんなモンなんだ。


だからと言って、遠くに行けば釣れるのかどうかと言えば、そんなの行ってみなきゃワカンナイ。

釣りがヘタクソな自分は、何十匹も釣りたいなんて贅沢は言わないけれど、せめて綺麗な川で、良い魚を一匹は拝みたいと思っている。



だから、東丹沢でもピカイチの美渓と言われる?川に行って来た。

その源流部には一度masuturi氏に連れられて行った事があり、とても素晴らしかったのだけれども、途中で見た中~上流部の大岩ゴロゴロの渓相も魅力的だった。




丹沢は、師匠を訪ねて一度だけ行った遠山川とその支流群にちょっと近い雰囲気があると思う。

ただし、その辺は魅力的な渓相であることと、林道と登山道でアクセスが容易な為、そうとうキビシイと脅されていた。

だから贅沢は言わない、一匹でいいんだ。綺麗なヤマメとイワナを.....

つまり一匹じゃなくて二匹でいいんだ。

関東の渓流ってのはそんなモンなんだ。

そんだモンなんだ。

そんな......







雨の中、最後の堰堤の上から入り、ヨシショヨイショと大岩を越えて行く。

大きな淵で大きなヤマメが浮いていた。

大きな逆さ毛鉤を躊躇い無く咥えた(と思う)

だけど、ヤマメにばかり気をとられていて立ち位置を間違え、合わせるスペースがなかった。

関東の渓流ってのは.....いや関係ナイナ。


なんとなく、今日は大きな逆さ毛鉤一本で行こうと決めた。

その後はイワナだけポツポツと釣れた。





面白かったのは、大きな淵の淵尻で、大きなイワナをかけ損なった時、ハリがガツンと当たったのだけど

かかってないのにイワナが垂直上方を向いたまましばらく首を振り続けていたという珍事。

マッタク関東のイワナってヤツは.....


今日は源流の沢は目指さないけれど、けっこう上流まできたのでもうヤマメは出ないと思っていた。

が、雨から一転日が差し出すと、オカシナ事が起こった。




最初に、6寸程のヤマメが釣れたのがその前兆だった。

その後は、ポイントというポイントからヤマメが出て来た。

しかもみんな良い型。

もちろん全部を掛けられる訳じゃないけど、10段打てば、10匹のヤマメが出て来る。

8寸、9寸、8寸、8寸........




こんな状況は想定外だった。

良いヤマメは一匹で良かったんだよ、一匹で。




再び川と登山道が出会う。

ここで帰るつもりだったが、まだ10時だ。

少しだけ延長戦。

大きなヤマメから小さなイナワに戻った。

沢の出会いで納竿した。





こんな時合に出会う事はもう二度とないかもしれない。

それでも、


関東の渓流ってのは.....

意外とイイじゃない。




蛭にもたっぷりミルクをあげよう。













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