増水で蘇った愛すべきドブ川の下流部

 崖が崩れて新たなポイントが出来ている。


 少し前に、オイカワを釣る多摩川の監視員、清水さんに会った。

 かなり高齢の方だけど、未だに元気に自転車で多摩川を駆け回っている。

 いつも土手から

 『おーい!釣れたか~?』

 のかけ声で、やり取りが始まる。


 ¥2,500の年券を手持ちの全財産¥2,163にマケてくれたからそう言うワケじゃないけれど

 清水さんはイイ人だ。


 いろんな人が来る多摩川で釣り券を売る仕事というのは

 きっとイヤな思いをされる事も多いのじゃないかと思うけれど

 ヘラも、ナマズも、コイも、アユも、そしてオイカワも

 どんな釣り人にも温かいエールを送り続けている。


 それは、そういう商売だからなのかもしれない。

 でも、どうせ券を買うなら清水さんから買いたい。

 そう思わせてくれる清水さんは

 見習うべき、物凄いビジネスマンなのかも知れない。


 下手な積極営業なんてする暇があったら

 多摩川で釣りをしていた方がよっぽど為になるんだと言う

 新手の言い訳を盾に

 今日も釣りしてます。