2006年7月の記事ですが

「新たなる飛翔伝説~鳥類の翼」

http://ameblo.jp/oldworld/entry-10014976283.html

鳥類の翼の揚力発生について、間違いのご指摘がありましたので

今さらながら、再度、鳥類の翼の揚力発生について。


鳥類の翼の断面を見ると、

平らではなく、「弧」を描くようになっており、これを「円弧翼」と呼ぶ

円弧翼は前からくる「空気の流れ」を下方に曲げるしくみになっている。
川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-鳥の翼、揚力発生

この下方に曲げられた空気の流れの反作用によって

上向きに働く力が発生する。これが「揚力」だ。

この揚力によって、鳥は空を飛ぶことができるのだ!


その揚力の発生について確かめることのできる、手軽な実験がある。


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-スプーンで揚力発生実験

上の図のようにスプーンは水道の水に吸い込まれるように動くのだ。

この働きが揚力の仕業というわけである。


スプーンの曲線が、鳥の翼(円弧翼)で

蛇口から出る水の流れが、空気の流れと同じことなのである。


鳥だけでなく、飛行機も同じく円弧翼で、同じ仕組みで空を飛ぶことは

よく知られている。


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-短距離離着陸機「飛鳥」

飛行機の中でも、強い揚力を生み出す航空機。

ジェットエンジンを主翼の上に設置し、

ジェットエンジンから強力に噴射する燃焼ガスを

主翼によって下方に曲げ、強い揚力を生み出す。

これで、短い距離で離陸できるという優れものだが、

開発コストもかかるらしく、実用化にはいたってないらしい。


なにも揚力は上向きにだけ働く力ではない。


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-ダウンフォース

F1レーシングカーの前にある翼は、空気の流れを

上方に曲げて、その反作用として下向きに働く揚力が発生させる。

これでエンジンの力を路面に伝えるタイヤの接地性が上がり、

力強く走ることができるのだ。


鳥が空を飛ぶことを可能にした「揚力」は、

このように様々な場面で使われている。


流れのふしぎ (ブルーバックス)/著者不明
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参考にした本。
流体力学について、身の回りの事例をつかって
説明したわかりやすい本です。