恐竜時代の海洋を支配したのは大型海生爬虫類。


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-中生代の海生爬虫類

中生代の通して長く繁栄した海生爬虫類の代表格とも
いえる「首長竜」
海の適応にもっとも追求した結果、イルカやマグロのような体型に
なった爬虫類「魚竜」。
そして
魚竜と入れ替わり現れた新参者。海トカゲの「モササウルス類」


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-イカを襲うクビナガリュウ 川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-イカを襲うギョリュウ

そんな彼らの食生活を支えたのは、
もっぱらイカの仲間であろう。
中生代の海には現在のイカとは親戚関係にある

ベレムナイトが大繁栄していたのだ。


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-ベレムナイト
↑ベレムナイト(胴体にあたる外套膜の先端に剣のような殻が内臓。その化石は矢石と呼ばれる)


ベレムナイトの腕には吸盤ではなく、かぎ爪が連なり、
魚竜ステノプテリギウス の化石には実にベレムナイト1500匹相当する
かぎ爪が含まれていたというから、海生爬虫類にとって
彼らの存在は大いなる恵みであったにちがいない!


そして

現在においてもイカはクジラやアザラシなどの海生哺乳類や
マグロ、カツオなどの大型魚類の格好のエサ資源である。
このように太古から

海の食物連鎖の上位に立つ者に食べられ続けた歴史をもつのだ!


もちろん彼らはただ食べられるだけでなく
天敵から逃れる術も持ちえている。ご存知のように
スミを吐いて敵を目をあざむき危機から逃れるというもの。


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-タコのスミ吐き川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-イカのスミ吐き
ちなみに
タコのスミは煙幕のように広がり、敵の視界を塞いで
その間にそそくさと逃げる雲隠れの術ようなものだが、
イカのスミは粘り気が強く、スミは塊となって吐き出される。
天敵にそのスミの塊を囮(おとり)として目を逸らせ、
その間にそそくさ逃げる分身の術といったところだ!


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-ダイオウホウズキイカ


イカの仲間にはダイオウイカダイオウホウズキイカ のように
食べられまいと体を巨大化し、さらに強食者のいない深海に生きるという
徹底振りなヤツもいるが、
それでも、わざわざ過酷な深海まで潜り、ダイオウイカを捕食しに
来るマッコウクジラ なんてヤツがいる。

いつまでも、どこまでもイカの仲間は食べられる奴らなのだ!


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-ダイオウイカを捕食するマッコウクジラ

さて、ダイオウイカやダイオウホウズキイカの巨大イカは
かなり巨大な目をもっている。大きいものでは直径27cm

というバレーボールサイズにもなり、生物界では史上最大級の巨大な眼だ!

しかし光の届かない暗闇の深海で大きく目玉が発達しても
捕らえる光がないものだから、視覚的に有利になることはないという。


それではこの巨大眼は何の役に立つのか。


これだけ巨大な眼を持つのだから、
かすかな光も逃さない集光能力があるわけだが、
マッコウクジラが移動するとき、その周りにいる
小さな発光生物が押しのけられ、かすかな光跡が残る。


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-巨大な目の役割

ダイオウイカはわずかな光跡を自慢の巨大眼でキャッチし、
天敵のマッコウクジラの存在を知り、そそくさと危機から
逃れることができるといわれている。


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