サンゴは木の年輪と同じように1年ごとに成長の跡はできる。


そして、サンゴの成長は季節の変化だけでなく、
昼に大きく成長し、夜はあまり成長しないという
「昼夜の変化」によって成長速度が変わるものもいるという。


そのためサンゴの骨格には年輪と年輪の間に「日輪」とよばれる
細かなシワができるのだそうだ。
1年は365日だから
サンゴは年輪の間に日輪が365本あるということになる。


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-四放サンゴ

古生代の海に生息したサンゴ、四放サンゴの1種

しかし
古生代デボン紀、3億5000万年前のサンゴ化石には
外骨格に残された年輪と年輪の間の日輪の本数を数えると
なんと、平均400本もの日輪があったという!

つまり、

デボン紀では1年に400日もあったということになる。


そして、
それよりも後の時代の
古生代石炭紀のサンゴ化石を調べると1年に380日

中生代ジュラ紀のサンゴ化石から1年に377日も
あったと導き出された!


これは
時間が経つにつれ、1年の日数が減りつつあるということになる。

実は
これは天文学や地球物理学の研究成果とも一致しており、
地球の自転速度が1年に「5万分の1秒」ずつ遅くなっているなっている
ことがわかっているのだという。
つまり
1日の時間は長くなり、その分、1年の日数が減りつつあるということなのだ!


1年に400日あったデボン紀では1日に22時間しかなかったという計算になる。
(365日×24時間)÷400日=だいたい22時間である。


このとおり、大昔に比べ地球の自転速度が遅くなってきているのだが
この原因として
月の引力による潮の満ち引きによって、海水が移動し、海底と海水の間に摩擦が生じる。
これによって地球の自転にブレーキがかかり、徐々に地球の自転を遅めていると考えられている。


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-太古の年間日数推移グラフ

しかし、
各時代のサンゴの日輪を調べると地球の自転速度の減速ペースは一様ではなかったようだ。
特に古生代中頃からの減速ペースが著しい

この頃の時代は何が起きていたのか・・・!


大陸移動によって、すべての大陸が一塊になる
超大陸パンゲアが形成される頃だ!


川崎悟司 オフィシャルブログ 古世界の住人 Powered by Ameba-超大陸パンゲア

これは
すべての大陸が一塊になって超大陸パンゲアが形成され、

超海洋パンサラッサという広大な海ができたペルム紀。


現在のように大陸が散在していないため、海水の動きを妨げることが
なかったらしい。
つまり、
地球上の広い範囲で海底と海水の摩擦が生じて、
地球自転のブレーキに拍車をかけたということになる。