■「正忍記」のカテゴリーを作りました。
〈武道選書〉
忍術伝書 正忍記
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藤一水子正武著
中島篤巳解読・解説
新人物往来社
平成八年八月二十日初版発行
「正忍記一流の次第の解説」を読んでいると、
「武士同士の対決は実と実との対決であるが、忍びが戦うときは常に自分は実であり敵は虚である。」
という文章に出くわした。
これを自分なりに解釈してみたのが、
武士も忍びもこの世を虚構時間としてみる。
虚構時間に出くわす「実」という一瞬に命を賭けて、日ごろの行動則を怠らなかった。
武士は実と虚でありながら、常に実の行動をとる。
忍びは実と虚でありながら、常に実の立場に身を置く。
という風にである。
太田龍が戦後日本人が変わったといっていたのは、何が変わったのかというと、一つにはこういうことかと考えた。
常に「実の行動」に身を置いた武士のような日本人がいなくなったからではないのか。
石井一昌氏も太田龍も、どんな場面においても「実の行動」をしてきたのではないのか。■