全仏オープン男子シングルスで、錦織がフランスのアリスをストレートで破り1回戦を突破しました。試合時間も1時間59分と2時間を切り、難しいと言われる初戦をものにしました。

 

 

 

上の表を見ても分かるように、相手のアリスはミス(UNFORCED ERRORS)が多く、特に第1セットと第2セットは、ミスの影響で早々に錦織にブレークを許し、錦織は労せずに2セットを連取することができました。この2セットでは、ストロークの打ち合いを続けていればアリスがミスをしてくれるという感じになり、錦織は無理に攻めなくても楽にポイントを取ることができました。

 

簡単に取れた第1セットですが、第4ゲームの錦織のサービスゲームの時に少し嫌な流れになりそうになりました。2ブレークして3-0とリードした後のゲームで、40-15からダブルフォールトとストロークミスでデュースになります。このゲームをブレークされると1ブレーク差になり、次のアリスのサービスをキープされればゲームカウント3-2となって、錦織のサービスゲームではプレッシャーが掛ることになってしまいます。しかし、デュースの後に2ポイント連取して4-0として、このセットの行方をほぼ決めました。

 

1セット終盤はアリスもサービスゲームを2ゲーム連続でキープし、少し落ち着いた展開になりました。しかし、2セットの第1ゲームのアリスのサービスゲームをいきなりブレークして、第2セットも錦織が主導権を握る展開になります。

 

その後も錦織がもう1ゲームブレークし、5-2で錦織のサービスゲームを迎えます。錦織は40-30としてセットポイントとなりますが、その後は錦織のミスが出て初めてブレークを許します。結局、次のアリスのサービスゲームをデュースの末にブレークして第2セットを撮りますが、アリスは錦織のサービスゲームをブレークできたことで、少し「やれるぞ」という気持ちが芽生えたようで、それが第3セットに現れます。

 

3セットは、第1ゲームで錦織がいきなりブレークされ、アリスがリードする展開となります。その後にお互いブレークを繰り返し、競った展開となります。このセットではアリスのミスが少なくなってきて、2セットまでとは違いアリスはストロークの打ち合いで簡単にミスをしなくなります。

 

しかし、5-4と錦織リードで迎えたアリスのサービスゲームをブレークし、錦織がセットカウント3-0で勝利を収めました。

 

 

錦織は初戦としては申し分ない試合で、2回戦進出を決めました。次は2015年に全仏の準々決勝で敗れたツォンガが相手です。ツォンガは怪我の影響でランキングを落としていますが、元々実力はある選手ですし地元フランスの観客の後押しも予想されます。現在の力を発揮できれば錦織が勝つ可能性が高いですが、先行を許すと観客も盛り上がってツォンガが乗ってくることも十分あります。錦織としては、初戦同様に先行する展開に持って行きたいところです。

 

 

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