古事記におもう。4 | そのまんま♪ 天然自然の おんな塾 from vision island あわじしま

そのまんま♪ 天然自然の おんな塾 from vision island あわじしま

太陽と踊ろう。空に歌おう。海と遊ぼう。つながるだけで思い出せる。天然自然に笑う おんなは きっと大地に しあわせを産む。

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***
イザナミを包み隠した布の上から
手を当て、いたわりつつ
語りかけます。
あなたのせいではありません。
ましてや、生まれた子
火傷を負わせた、火の神
カグツチのせいでも
もちろん
あなたの愛しい夫
イザナギのせいでもありません。
たしかに愛されたこと
黄泉の国まで追ってきてくれるほど
想ってくれたことを
あなたは知っています。
誰も 悪くはなかったのです。
だから
愛したかった。
守りたかった。
その あなたを思い出してください。
イザナミの心と身体に
伝えつづけます。
ながいながい間
お互いに 自らを責めました。
彼を追うのはやめましょう。
彼も後悔でいっぱいなのてす。
あなたと同じ
愛したかった。
守りたかった。
なのに叶わなかったから
何千年ものあいだ
悔やみ、苦しんでいるのです。
すると
光に包まれた イザナミの皮膚は
少しずつ 生まれ変わりはじめました。
イザナミは、布の下から
彼女本来の光を放ちはじめ。
ついに彼女は
ゆっくりと、姿をあらわしました。
そうしてやっと イザナギは
彼女のほうをかえりみて
ふたたび歩み寄ることができたのです。
。。めでたしめでたし。。。
ふることに伝う。
事は、ただ起きて
そこで心に血を流す人を 包み込むこと
たとえば、思わず逃げ去ったイザナギのように
加害者であると 感じていれば なおさら
相手を一人で癒すことは
とても難しいようです。
ここできっと
同じだけの傷みを感じていたであろう
イザナギにも、カグツチにも
できることはなかったように感じました。
傷ついた女性性。
女であれ男であれ
その人自身が、まわりにある
あらゆる恩恵と癒しを 受け容れ
ヨミカエリ
カムカエリ
ふたたび 愛し合うために
変容しようと するとき。
天がもたらしたのは
恥じらいを隠すための
たった一枚の 布。
必要なのは ただ
それだけだったのでした。
おしまい。
***