調律師の道具、チューニングハンマーのレビュー | ピアノ文化協会

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世界最速?!HIBIKIの新作チューニングレバー(ハンマー)のレビューです。まず、操作性は今までのコンセプトを踏襲しており、安心して調律する事が出来ました。新作は、更にピンを素直に回転させる事が出来る為、合わせたいポイントに、ピンを捻る事なく調律する事が出来ます。また、ハンドルの材質によって操作性も大きく変わるので、今回選んだブラジリアンキングウッドは、サラッとした手触りながら、握った時は優れたグリップ力を発揮する事が分かりました。



また、ハンドルは側が軽く、ソケット(チップ)側に重さがある為、ピンから素直に抜き差しする事が出来ます。ピンへの負担も軽減出来ますし、手が疲れなくて良いですね。



今回、スタインウェイD型を調律したところ、濁りの無い澄んだ音を作り出す事が出来、また一歩、理想の響きに近づく事が出来ました。


また同日、ヤマハCF III-Sを調律したところ、少しでも調律がずれると雑味が出てくるピアノでしたが、雑味がスッと無くなり、その点もピアニストに高評価を頂きました。


このレバーは、努力しているのに、なかなか理想の音が作れない調律師さんにも、試して頂きたいと思いました。道具がヒントをくれると思います。

製作者の北村典夫様、今回も素晴らしいレバーをありがとうございました😊