ピグマリオンの『実感算数』 では、引き算を減々法で処理します。減加法で行う場合もありますが… 子ども達は、問題によって使い分けています。たとえば、
23-4=19 の場合は、「まず3を引き、残りの20から1を引く」 っと考えます。
23-9=14 の場合は、「20から9を引き、残りの11と3を足す」 っと考えるようです。上は減々法で、下は減加法です。時と場合によって、解決法を変えるのはとても素晴らしいことですし、とても高い能力を使っています。
減々法で引き算を処理する場合、様々な力を必要とします。しかし、減加法の場合、なんでも10から引く… 10の合成を理解できていれば出来ます。『実感算数教育』 で1万までの数を暗算で処理出来る子ども達は、減々法を使い、いとも簡単に処理してしまいます。いつも、親御さんが驚かれますが… 本当の話です。
「私は、電卓で計算しているんですよ。」
「子どものほうが、大きな位から書き込んでいるので早いですね。」
「ブツブツ言ってるのが理解出来ません。しかし、答えは合っているんです。」 等 お子さんに付いている親御さんのほうが必死です。
しかし、今年度も残念なお話を聞きました。学校で、減々法での過程を発表したお子さんが、
「学校では、そんな方法で計算しないで下さい。」
「みんなと同じ計算方法を使って下さい。」 っと注意されたそうです。一生懸命発表したのですが、皆の前で否定されたそうです。
「私の考え方、間違っているんだって~」 っと残念そうでした。そうなんです。稀に、理解のない、頑固な先生がみえるのです。そうして、子ども達の心を平気で傷つけてくれるのです。この子にも、きちんと話をして、学校で計算過程を聞かれたら、減加法で答えるように伝えました。
「こっちのほうがわかり易いし、簡単なのにね。」 なんて言っていました。
とても素晴らしい、高い能力を身につけているのに、頭から否定されてとても可哀想でした。挫けずにこれからも一緒に学びましょうね。これからは、要領よく使い分けられるからね。