「カルテット」第4話~妻はピラニア、婚姻届けは呪いを叶えるデスノート | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

 

「カルテット」


第4話
妻はピラニア、
婚姻届けは呪いを叶えるデスノート



別府) ゴミを捨てない人間は
   ゴミから見てもゴミです。


**********

別府) よくこんな臭い所で食べれますね。
   お客さん呼べませんよ。うわ、臭って
   なって。友達誰も来てくれなくなりま
   すよ。
すずめ) ゴミの匂いの好きな友達
    つくればいいじゃないですか。
別府) そんな人はいません。
真紀) 同級生にいました。足が臭い美人
   さんと足が臭くない美人さんだったら、
   足が臭い美人さんの方が好きだって。
別府) それは変態じゃないですか…。
別府・真紀・すずめ) (笑)
家森) ……。
別府) マジか…。
家森) うん?
すずめ) 怖い怖い怖い。
真紀) まあ、でもちょっと、臭いぐらい
   な方が、この家も魅力的になるんじ
   ゃないですか?
別府) なりません! 今にここはゴミ屋敷
   になって、住民運動が起こって、僕
   達はもう放浪の旅にでるしか…!

(チャイム)
別府) 来た。来た来た来た。
すずめ) これ(ゴミ)どうします?
真紀) 別府さんの部屋へ運びましょうか。
すずめ) いいアイデア。


**********

半田) これ、ゴミたまっちゃってるね。
   捨てといてあげる。
別府) いい人ですね。
家森) いい人じゃないよ。
   風邪ひいてたし。巻さん、何?
真紀) 警察に…。
家森) あの人達悪くないんです。
   悪いのは、この女で。
すずめ) この女の人誰ですか?
家森) 別れた妻。
すずめ) えっ。
別府) はい?


**********

家森) 話しますけどね、長くなりますよ。
   すずめちゃん、僕の部屋に入る前に
   トイレのスリッパを脱いで。
すずめ) あっ、ごめんなさい。
家森) どうぞどうぞ。
   簡単に言うと、この人、茶馬子(ちゃ
   まこ)っていって、茶色い馬の子供っ
   て書いて、僕の元妻で。
別府) 結婚されてたんですね。
家森) いや、まあ、子供もいて。
すずめ) ええっ?
家森) 順序立てて説明すると、僕宝くじ
   で6千万円当たったことあって。
別府) えっ?
家森) 当時Vシネの俳優やってたんだけど、
3人) えっ!?
家森) 元はというと、小学校の時、
   自転車で日本一周して。
別府) ちょっと待って下さい
すずめ) いろいろ、トッピングが濃すぎて。
真紀) 本来の味が分かりません。
家森) 俳優をやってた時に、宝くじ当たっ
   たんですよ、6千万。ところが、買っ
   たまま忘れて、当たったの知った時に
   は、引き換え機嫌切れちゃってて。
真紀) うわ。
別府) うわ~。
家森) わ~でしょ?他人のだから、わ~で
   済むけど。自分のだから。やけになっ
   て毎晩飲み歩いてたら、スナックで女
   性と出会って。飼ってたハムスター死
   んで悲しいっていうから、一緒に映画
   見に行ったら、映画の中でもハムスタ
   ー死んじゃって。
真紀) (笑)
家森) 慰めてるうちに結婚しちゃいました。
   僕も元気なかったからね。元気があっ
   たら人は結婚なんかしないでしょ。そ
   の相手が、この茶馬子。
別府) 何で離婚したんですか?
家森) その年猛暑で。
真紀) 猛暑で離婚はしません。
家森) まあ、あと、僕がなかなか定職に
   つかなかったのもあって…。
   結婚ってこの世の地獄ですよ。
   妻ってピラニアです。婚姻届けは
   呪いを叶えるデスノートです。
   毎日喧嘩して、離婚届持ってこられて、
   それでも、息子と離れたくないから抵
   抗してたんだけど。ある時、駅の階段
   から落ちて僕入院して…。とにかく、
   人生であんなに憎んだ人はいません。
別府) で、さっきの二人組は?
家森) 茶馬子は僕と離婚してすぐ、彼氏を
   つくったんです。その男が西園寺誠人
   (まこと)っていう、金持ちのくせに
   親の跡も継がずに小説家になりたいっ
   てわがまま言ってるやつで。茶馬子と
   夜逃げをしたんです。さっきの二人は、
   そいつの父親の部下で、目的は西園寺
   誠人と茶馬子を別れさせて家に連れ戻
   すこと。分かりました?
別府) 要するに、その、茶馬子さんと西園 
   寺さんの居所が、分かりさえすれば…。
家森) まあ、分かってるんだけど。

(トイレのスリッパを外に出す家森)
すずめ) ごめんなさい。
(子供用のバイオリンを箱から出す家森)
すずめ) かわいい。
家森) 離婚した時、息子にこっそり持たせ
   たんだ。茶馬子のやつ、それを送り返
   してきやがった。
別府) この住所が…。
家森) 茶馬子は住所書くほど
   バカじゃないんで。
すずめ) これだ!

(コンビニの消印)
家森) うん。偽装して遠くのコンビニで
   出すほどマメじゃないから、あいつ。
別府) でも、横須賀だけで見つかるかな?
真紀) 小学校に行けば。
家森) 息子がいるから。
別府) そっか。
真紀) 元妻さんじゃなくて、息子さんの
   ために今まで黙ってたんですね。
家森) 明日茶馬子に会ってきます。
   会って、ちゃんと話つけるように言
   ってきます。でね、すずめちゃん…。


**********

すずめ) 何で私が家森さんの恋人役
    やらなきゃいけないんですか?
家森) 茶馬子は僕が孤独死すると思ってる
   からさ。そうはいかないよってところ
   を見せないとね。
すずめ) 巻さんの方が
    恋人っぽいじゃないですか。
家森) 茶馬子は僕のこと知ってるからね。
すずめ) じゃあ着いたら起こして下さい。


**********

すずめ) 元妻に会うの緊張してるんですか?
家森) 妻とネコとカブトムシいて、
   話通じる順でいったら、ネコ、
   カブトムシ、妻、だからね。
すずめ) カブトムシ。
家森) 茶馬子って、何でか冬でもサンダル
   履いてて何でか常にスマホの画面割れ
   てるんだ。ケーキ入ってる箱渡したら
   普通に縦に持つからね。意味分かる?
すずめ) 家森さんちょっと、自分の考えに
    左右され過ぎなんじゃないですか?
家森) 僕が入院した時にね、茶馬子は
   来なくて、息子が一人で来てくれた。
   その時、息子言うんだよ。
   「早く大人になりたい」って。
   僕は当時毎日思ってたからね。
   子供に戻りたいって。
   ああ、こんな父親ダメだ。
   そう思って、ハンコ押しました。うわ~。

(寝ているすずめ)

**********

家森) 光大(こうた)。分かる?
光大) パパ。
家森) ああ、分かるか、うん。
光大) パパ、ちょっと持って。

(リコーダーを家森に渡す光大)
家森) うん。
光大) うちあっちだよ。しみず商店の2階。
家森) うん。
光大) ちょっと待って。
家森) はい。

(水飲み場で水を飲む光大)
(抱き締めようとしてできない家森)
光大) 背伸びたんだな~。
(光大の頭を撫でる家森)
光大) 帰ろ。
家森) 光大。パパとこ来るか?
すずめ) カブトムシ!
茶馬子) 光大? はあ!? 何してんねん!

(光大を抱えて走り出す家森)
茶馬子)(一緒の男に)追いかけて!

**********

光大) ここ、パパの屋敷?
家森) うん。パパの屋敷。
真紀) 何があったんですか?
すずめ) 誘拐です。
別府) えっ?


**********

家森) 光大、ちょっと待って。
   みんな何かけてるの?
真紀) お醤油です。
家森) アジフライにはソースじゃない?
別府) あっ、すいません。
家森) 光大、何してんの、何してんの。
   今、別府兄さんが。
光大) お醤油でもいい。
別府) うちは昔からソースだって…。
光大) ママが、ソースでもお醤油でも、食べ
   れるようになった方が、モテるよって。
真紀) 偉いね。
すずめ) モテますね~。

(醤油に手を伸ばしかける家森)
真紀) 偉いね~。
すずめ) モテますね~。
別府君、ソースいただける?
別府) はい。家森さん、ウスターですか、
   中濃ですか?
家森) ウスター。


**********

光大) あのさ、パパ。
家森) うん?
光大) いつ離婚終わるの?
   大体何月ぐらい?


**********

家森) 俺カルテットやめようかな。定職つ
   いて、また家族やり直してみようかな。
   俺が働いてる姿見たら、茶馬子も考え
   直して…。

(チャイム)
真紀) またあの二人じゃないですか?
(チャイム)
(フォークを別府に渡す真紀)
(ワインのコルク抜きを別府に渡すすずめ) 
別府) 何で僕が?
(何度も鳴らされるチャイム)
家森) 待って。あの鳴らし方、茶馬子だ。

**********

真紀) あの、今、あの…。
すずめ) ぐっすり眠ってるんで。
茶馬子) 家森は?
真紀) 今、あの…。
すずめ) ぐっすり眠ってるんで。
茶馬子) 起こして下さい。
別府) お茶です。奥さんのこと、
   家森さんから聞いてます。
茶馬子) 奥さんちゃうけど。
別府) 元…。かつて…往年の?
真紀) 茶馬子さんのことはよく伺ってます。
すずめ) ハムスター死んじゃったんですよね。
茶馬子) 8年前やけどね。
すずめ) 病死ですか?
茶馬子) そやね。
すずめ) ハムスターの寿命って。
別府) すずめちゃん、ハムスターの話はもう。
すずめ) あと何死にました?
別府) 生きてる生き物の話をしましょう。
真紀) 家森さんの話を。
茶馬子) 私ん中ではあの男も死んでます
    けどね。そう思った方が楽やし。
    向こうもそう思ってるやろし。
真紀) 家森さんは思ってないと思います。
茶馬子) いや、思っててええねん。
    この世で一番うっとうしいんはな、
    もういっぺんやり直したい言う男や。
真紀) いつも茶馬子さんの話されてます。
茶馬子) 悪口やろ。
真紀) 人生であんな愛した女はいないって。
   結婚って、天国だ。妻ってノドグロだ。
   婚姻届けは夢を叶えるドラゴンボール
   だって。

(茶馬子に頷いてみせる別府とすずめ)
真紀)やり直せたらって。
茶馬子) 嘘や。
    あの男がそんなん言うはずないわ。
家森) ホントだよ。
   茶馬子は俺のドラゴンボールだよ。
   ノドグロだよ。キンキだ。クエだ。
茶馬子) あと?
家森) あとイセエビ。
茶馬子) 魚。
真紀) (小声で)関サバ。
家森) 関サバ!
茶馬子) (笑)


**********

(ワインを取り出す別府)
別府) 84年、僕の生まれた年です。
すずめ) どうするんですか?
別府) お二人の復縁を祝福するために
   プレゼントします。

(ワインを開ける別府)

**********

家森) 茶馬子。
茶馬子) 気安う呼ぶな。
家森) トイレのスリッパ履いてる。

(スリッパを脱ぐ茶馬子)
茶馬子) 勝手に光大連れ出して。
家森) あれどうしたの? 西園寺誠人君は。
茶馬子) 実家帰った。
家森) 俺しゃべってないからね。
   西園寺君、拉致されたの?
茶馬子) ちゃうよ。半田さん来てすぐや。来て
    2分でああ、じゃあ家帰りますって。
家森) はっ?
茶馬子) お金ものうなってたし。
    私にも飽きてたんちゃうか。
    半田さんの顔見て、
    ホッとして泣いとったわ。
家森) 大丈夫か?
茶馬子) 男に裏切られたんは
    初めてとちゃうんで。
家森) 俺は裏切ったつもりは…。
茶馬子) よう言うわ。
家森) まあ、そんなこともあったかな。
茶馬子) 光大が熱出して病院連れてって言うて
    んのに、風邪薬飲ませとけばいいって。
家森) あれは…。
茶馬子) 肺炎起こしかけとってん。
家森) 病院行ったじゃん。
茶馬子) 隣のおばちゃんが言うてくれたからや
    ん。何で男って他人の言うことは信じん
    のに、妻の言うことは信じひんのかなあ。
家森) そういうつもりは…。
茶馬子) こっちは保育園の月謝払える
    のかどうかで悩んでんのに、
    やっぱり音楽やりたい…。
家森) 音楽やってる俺を
   好きになったんじゃなかったっけ?
茶馬子) 20代の夢は、男を輝かせるけど、
    30代の夢は、くすますだけや。
家森) 参ったな…。
茶馬子) あんたのそういうとこ…。
    まあええわ。
家森) 何?
茶馬子) ううん。
    傷つけそうなこと言いそうになったわ。
家森) もう十分言ってるよ。
    いっぱい言われたよ。
茶馬子) 言われたされた。言われたされた。
    それしか言わへんから
    離婚されたんちゃう。
家森) その結果また逃げられたわけだろ。
茶馬子) あんたみたいなアホ、ひと昔前やった
    らな、キツネが憑いた言われんねんで。
家森) 光大はまた3人一緒に
   暮らしたいって言ってる。
茶馬子) 子供とちょっと一緒におるだけで、
    自分はええパパやって思うん錯覚やで。
家森) やり直してみようよ。俺働くし。
   光大のためにもう一度頑張ろう。
茶馬子) アホ。子をかすがいにした時が
    夫婦の終わる時や。もう遅いねん。
    あんたはな、
    絶対言うたらあかんこと言うてん。
家森) はい?
茶馬子) あ~あ、あの時宝くじ引き換えて
    おけば今頃…って。今頃何?
    そこに私はおらんかったやろ。
    光大は、おらんかったやろ。
    妻ってな、夫にな、もし結婚してな
    かったらって、思い浮かべられるこ
    とほど、悲しいことないよ。
    残念やったね、6千万。


**********

半田) 奥様にも、
   お渡ししたいものがあります。
真紀) 奥様ちゃうよ。
半田) 社長からの、お気持ちです。
家森) 手切れ金か。

(半田の頬をたたく茶馬子)
(家森の頬をたたく半田)
家森) 受け取るのか。
茶馬子) 当たり前や。
半田) では私は、これで。
   痛い思いをさせて、悪かったね。
家森) うるさい。早く帰れ。


**********

(ヴィオラを壊そうとする家森を止める茶馬子)
茶馬子) あんたは、そのままでええと思うよ。

**********

(光大にヴァイオリンを教える家森)
家森) 0の指、1、2。
   2の指、もっと遠く押さえられるか?
   そう、そうそう。








家森) 松ヤニ塗ろうか。
光大) うん。


**********

(真紀、すずめ、別府、有朱の前で、
 親子で一緒に演奏する家森と光大)







**********









**********



すずめ) 孤独死するんじゃないかって
    心配してましたよ。
真紀) それ言ったら私達全員孤独死しそう。
別府) 怖いこと言わないでくださいよ。
すずめ) このままずっと4人でいるって
    のもありますね。
別府) 何十年後先までドーナツホール
   続ける気ですか?
すずめ) 少子化問題もありますしね。




別府) ですよね。



別府) 家森さん、
   少子化問題についてどう思います?










家森) ちょ、ちょっとちょっと何すんの、
   何すんの! ちょっと待って、別府君!
別府) 家森さん、動かないでください。
家森) 別府君!
真紀) じっと、じっとして。




家森) 何すんの、もう。
   何、ねえ、色使ってんの、それ。

**********





**********

(さらに増えたゴミの山)
別府) どうするんですか?
   どうしたいんですか?
家森) いろいろあったから。
   ご迷惑をおかけしました。
真紀・すずめ) いいえ。
別府) いろいろあっても、
   ゴミは捨ててください。


**********

別府) どうしたんですか?
真紀) 東京のマンションで、ベランダに
   ゴミ出したままにしてたら、異臭騒
   ぎになっちゃったらしくて。


**********

(車に積み込まれたゴミ)
別府) よそのゴミ出して怒られないですか?
真紀) もうすでに怒られてるんで。


**********

鏡子) 何回もメールしたんですよ。
すずめ) メガネ、買ったんですか?
鏡子) 予備。あの人今どこにいるの?
すずめ) 東京です。あの、私もう…。
鏡子) あの人のスマートフォン
   持ってきてほしいんだけど、
すずめ) 息子さんて、本当に失踪した
    だけなんじゃないですか?
    今でもどこかにいて。
鏡子) だったら、どうして私のところに
   来ないの? 私に何も連絡してこない
   なんておかしいでしょ?
すずめ) それは…。
鏡子) あの人ね、あのメガネの男と。
すずめ) 私は巻さんを信じてます…。
    巻さんは殺してません。


**********

有朱) すずめさん。
すずめ) はい。
有朱) ちょっと千円貸してもらえません?
すずめ) あっ、いいですよ。
有朱) ごめんなさい、2千円。
   あっ、5千円ありますね。


**********

別府) うわ~たまってますね。
真紀) 気をつけてくださいね。夫が植木
   をどかそうとして、落ちちゃった事
   あるんです。
別府) えっ。
真紀) 腰打っちゃって。
   3日入院したんです。どうぞ。
別府) あっ、すいません。

(床に落ちているくつ下に気付く別府)
真紀) 夫のくつ下です。

**********

家森) この写真さ、隣のベッドで入院してた
   人が撮ったんだけど。その人ね…(咳)
   その人巻さんの夫さんなんだよ。実は僕、
   巻さんの夫さんに会ったことあるんだ。


**********

別府) くつ下しまわないんですか?
真紀) ああ~。
別府) 夫さんいなくなってから
   ずっとこのままなんですか?
真紀) そうですね。
   (チラシが)お寿司ばっかり。
別府) 僕、捨てちゃいましょうか?
   ずっと残してても…。
真紀) それはゴミじゃないんで。
別府) すいません。

(雨音)
真紀) あっ、雨。

**********

家森) 隣のベッドに巻さんの夫さんが入院
   してて、何日か隣同士で。巻さんの事
   も見かけた事あったんだよ。
すずめ) へえ…。
家森) あの日は、巻さんに会うためにあの
   カラオケボックスに行ったんだ。
すずめ) えっ、どうして?
家森) 光大を取り返すために金がほしかっ
   たんだ。巻さんにお金を借りようと思
   って。まあ…ゆすりみたいなものか。
   変な話を聞いてたから…。
すずえ) 変な話って?
家森)病院で3日目の夜、夫さんに打ち明
   けられたんだ。「俺、本当は植木どか  
   そうとして落ちたんじゃなくて、妻に
   落とされたんだよね」って。


**********

別府) いつまで夫の帰りを待ってる
   つもりなんですか?
真紀) 私、待ってるのかな?
別府) バカだなって思いませんか?
   くつ下に恋してるなんて。
真紀) くつ下に恋してるわけじゃありません。
別府) くつ下と三角関係なんて。
真紀) どうしたんですか? 別府さん。
別府) 今頃夫さん、別の女の人といるかもしれ
   ませんよね。巻さんは、夫さんに何ていっ
   てくどかれたんですか? きっと今頃別の
   女の人に同じこと言ってますよ。夫さんは、
   ベッドでどこからキスするんですか?
   きっと今頃…。

(立ち上がろうとする巻の腕をつかむ別府)
別府) 愛してるけど好きじゃない妻じゃなくて、
   愛してて好きな恋人と一緒にいるかもしれ
   ませんね。
真紀) そんな事言って、虚しくないんですか?
別府) そうですね。それは。はい。
真紀) じゃあ…。
別府) あなたといると
   二つの気持ちが混ざります。 
   楽しいは切ない。
   嬉しいは、寂しい。
   優しいは冷たい。
   愛しいは…虚しい。
   愛しくて愛しくて、
   虚しくなります。




別府) 語りかけても、触っても、
   そこには何もない。
   じゃあ僕は一体何から
   あなたを奪えばいいんですか?








**********

結婚自体に幸も不幸もない。結婚は、地獄でも天
国でもない。婚姻届けは呪いを叶えるデスノート
でも、願いを叶えるドラゴンボールでもない。結
婚して幸せになれるかならないかは、結婚した者
同士の相性だったり、努力だったり、本人の問題。
妻がピラニアになるか、ノドグロになるかは、夫
次第。逆もまた…。結婚は、婚姻届けは、もしか
したらリトマス試験紙のようなものかもね。相性
が合うか合わないか結婚してみないと分からない。
相性は、性格だけじゃない。食の相性、笑うとこ
ろや、泣くところ、いろんなセンスの相性がある。
結婚って生活だから…愛だけじゃうまくいかない
んだなぁ、これが。好きだけじゃ乗り越えられな
い山があったり谷があったり川が流れていたり…。

茶馬子の悪口を言いながら、茶馬子が大好きなの
がダダ漏れしてくる家森。水を飲もうとする息子
を抱きかかえた経験があるほどには子育てに参加
していたのが分かる家森が、抱きかかえなくても
一人で水が飲めるほどに息子が成長するまで会え
なかった時間を実感するところがまた切なくて…。
家森の息子に向ける視線にキュンキュンしまくり。

 

「早く大人になりたい」って。

僕は当時毎日思ってたからね。

子供に戻りたいって。
ああ、こんな父親ダメだ。
そう思って、ハンコ押しました。

早く大人になりたい子供と、子供に戻りたい父親。
夢を追いかけるのも、男として魅力的ではあるけ
れど、家族となったらなかなかの面倒くさい物件。
 
20代の夢は、男を輝かせるけど、
30代の夢は、くすますだけや。


うんうん! 茶馬子の名言が冴える~。その通り!

 

あ~あ、あの時宝くじ引き換えて

おけば今頃…って。今頃何?

そこに私はおらんかったやろ。
光大は、おらんかったやろ。
妻ってな、夫にな、もし結婚してな
かったらって、思い浮かべられるこ
とほど、悲しいことないよ。

6千万円の宝くじを換金していたら…光大君には
会えなかったのだと気づいたら、どっちが幸せか、
今の家森なら6千万円と息子のどちらを選ぶのか。
お金があっても愛があっても人徳があっても手に
入らないものはある。取り返しのつかないことも。

あんたは、そのままでええと思うよ。

いつまでも子供でいたくて、夢を追いかけて、こ
だわりが強すぎて、めんどくさくて、愛おしい男。
そんなあなたが好きだけど、好きだけど向いてな
い、結婚に。…そういう人って、いるよねえ…w

ゴミ問題で壊れて来た別府くんが、真紀さんの家
で見せた意外な男らしさにドキドキ。手で演技す
る、男と女の微妙な気持ちの変化にキュンとした。

あなたといると
二つの気持ちが混ざります。 
楽しいは切ない。
嬉しいは、寂しい。
優しいは冷たい。
愛しいは…虚しい。
愛しくて愛しくて、
虚しくなります。
語りかけても、触っても、
そこには何もない。
じゃあ僕は一体何から
あなたを奪えばいいんですか?
 

臭っさいくつ下との三角関係だなんて…(違w)
愛しくて愛しくて虚しくなる別府君に激萌え~。
まさにこのドラマを観ていると、二つの気持ち
が混ざりあう。楽しくて切ない、嬉しくて寂し
い。早く先が見たくて、知りたくて。でもまだ
見たくなかったり…知りたくなかったりもする。

誰よりも謎の人、まきまきさんの嘘を、真実を
知りたいような、知りたくないような。う~ん…
みぞみぞする~。みぞみぞが止まらないよ~!


●「カルテット」HP

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