フランケンシュタインの恋
第6話
好きな人を守るための3つの戦い
ラジオ・十勝) あの…そもそも、どうして、
「人を殺すかもしれない」…なんて
いう悩みを送って来たんですか?
ラジオ・怪物) それは…僕が弱いからです。
ラジオ・十勝) 弱い?
ラジオ・怪物) はい。
自分に対して、不安になるからです。
ラジオ・リリエ) 分かる~!
私も時々十勝さん殺したくなるもん。
ラジオ・十勝) 何でやねんな!
ラジオ・リリエ) 不安です。
ラジオ・十勝) 君の場合は怒り、怒り。
ラジオ・リリエ) フランケンさんは、自分のこと、
どんな人間だと思ってるんですか?
ラジオ・怪物) どんな…ですか?
ラジオ・リリエ) うん。
ラジオ・怪物) 僕は、人間じゃないんです。
**********
ラジオ・怪物) 僕は、深い森の中で生まれました。
僕は、一度死んだんです。その死んだ
僕を、医学博士だった父が、120年前に
蘇らせたんです。
**********
ラジオ・リリエ) それで?
ラジオ・怪物) ある人に出会って、森を出ました。
ラジオ・リリエ) 人間に恋をしたのね。
ラジオ・怪物) そうです。
ラジオ・十勝) 出口あちらですんで。
ラジオ・リリエ) そのお相手は、どんな人なんですか?
何か、重い病気を抱えてるとか。
ラジオ・怪物) はい。だけど、とても強い人です。
強くてやさしい人です。
僕は、その反対です。
だから僕は、彼女のように強くてやさしい
人間になりたいと思っています。
でも…まだなれないんです。
人間のことをまだ何も知らなかったんで
す。何も分かってなかったんです。
100年も彼女より長く生きているのに…。
何も…。だから、ラジオを聴いてる皆さん、
教えてください。僕はどうすれば、人間の
ことを知ることができますか? どうすれ
ば、もっと強い人間になれますか?
人は悩むことで、変わることができる。
天草さんに教えてもらいました。僕の悩
みは、彼女を守ることです。彼女と一緒
に人間の世界で生きていくことです。
そのためには、もっと人間を知らないと
いけないんです。もっと、変わりたいん
です。
ラジオ・天草) とういうことで皆さん、どうすれば、
フランケンシュタインさんがもっと人間
になれるか、教えてください。
**********
ラジオ・怪物) 恋の正体は、うれしいではなく、
悲しいですか?
ラジオ・女性) そうよ。結局それが恋よ。
ラジオ・怪物) 僕も悲しいです。
ラジオ・天草) フランケン、これは、悲しいって
いうよりも、むなしいってことだよね。
ラジオ・怪物) 「悲しい」と「むなしい」は
どう違うんですか?
ラジオ・天草) 信じてる者に裏切られるのが悲しい。
最初から、信じる価値のないものがむな
しい。この男性の生き方は、恋をしても、
結婚をしても、浮気をしても、ただ、人を
むなしくさせるだけ。まぁ、そういう人間も
いるってだけの話だね。そうですよね。
ラジオ・男性) うっせぇな!
(天草を殴る男性)
ラジオ・男性) 別れてやるよ。
ラジオ・怪物) 天草さん、大丈夫ですか?
**********
怪物) 津軽さんは、
むなしいと思ったことはありますか?
継実) むなしい?
怪物) はい。
継実) う~ん…。そういうことは、
思わないようにしています。
怪物) 思わないように?
継実) 私の父は、母が亡くなった後、
別の家庭を作ったんです。
怪物) それは、どういうことですか?
それはむなしいですか?
悲しいですか?
継実) むなしいとも、悲しいとも、思いません。
父が幸せで、よかったな~って、思います。
怪物) 「むなしい」でなくて、よかったです。
継実) 私は、誰かをむなしいと思ったことは
一度もありません。
怪物) 僕は津軽さんを、むなしいではなく、
うれしいにさせたいです。
継実) ありがとうございます。
私も、あなたにそう思います。
**********
怪物) 頑張ってください。
僕は、森の中で、一人でいました。
誰にも会わず、一人で生きていました。
そんな時、ラジオが怪物の話をしたんです。
僕は、世界には怪物が他にもたくさんいる
んだって、驚きました。でもそれは、スポー
ツ中継というもので、怪物と呼ばれていた
ものは、すごい人間だったんです。怪物は、
強い人間なんです。強くなければ、怪物と
は呼ばれないんです。あなたも、怪物にな
ってください。怪物になって、お母さんを喜
ばせてください。僕も一緒に、頑張ります。
一緒に頑張りましょう。
一緒に、喜ばせましょう。
頑張れ。頑張れ! 頑張れ!
頑張れ。頑張れ! 頑張れ! 頑張れ!
継実) 頑張れ~!
母親) 頑張れ!
稲庭) 頑張れ!
園児たち) 頑張れ~!
怪物) 頑張れ! 頑張れ~!
**********
「ごめんなさい」という怪物が可哀想で泣けた。自分
では制御できない体の変化に戸惑う怪物が不憫で。
とはいえ、リアルに考えれば、怪物の存在は脅威だ。
人間と共存して生きていくのは難しいだろうなと思う。
人間が「怪物」と呼ぶものの正体は何なんだろうか。
正体が分からない、自分より力があるものが「怪物」
なのかな? 人は「分からないこと」を恐れるし、脅威
に思う。何を考えているか分からない人もまた、ある
人にとっては怪物に思えることもある。綾野フランケ
ンの身近にいる人には、彼を「怪物」とは思わないよ
うな気がする。でも、彼を知らなければ…。人間も人
間のことを分かってるわけじゃないよな~と、ドラマ
を見ていると考えてしまう。怪物がなりたいと思うよ
うな人間に、自分はなれているのかなぁ…なんてね。
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