ドラマ10「この声をきみに」第2回~友だちはカエルくん | 日々のダダ漏れ

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日々想ったこと、感じたこと。日々、見たもの、聞いたもの、食べたものetc 日々のいろんな気持ちや体験を、ありあまる好奇心の赴くままに、自由に、ゆる~く、感じたままに、好き勝手に書いていこうかと思っています♪

ドラマ10

「この声をきみに」

 

 

第2回 友だちはカエルくん

孝(竹野内豊)は朗読教室で聞いた、京子

先生(麻生久美子)の魅力的な声が忘れ

られない。再び教室を訪ねた孝は、主催

者の佐久良先生(柴田恭兵)に温かく迎

えられ、船乗りの邦夫(杉本哲太)や無口

なOL・泰代(片桐はいり)、声優志望の実

鈴(大原櫻子)など個性的な生徒たちと出

会う。しかし協調性がない孝は、みんなに

うまく溶け込めない。カエルの友情を描い

た童話を聞くと、理屈っぽい質問を繰り返

し、京子先生を困らせる…。

 

**********

 

宗親) 童話を、子供向けの簡単明快

  なものだと思っているのならそれは、

  間違いです。実は、童話は、深い。

孝) 深い?

宗親) 試しに、この童話、少しだけ、

  聞いてみませんか?

 

**********

 

邦夫) ふたりはともだち。おてがみ。

  がまくんは、げんかんのまえに

  すわっていました。

孝) がまがえるが座る? 

 ハッ、童話お得意の擬人化か。

宗親) 穂波さん、朗読を聞いてる時は、

  どんな意見や感想を持ってもかまい

  ません。ただひとつだけ、守らなけれ

  ばならない事があります。朗読中は、

  朗読者以外は、しゃべらない。

  では、どうぞ。

邦夫) がまくんは、げんかんのまえに

  すわっていました。かえるくんがや

  ってきて、いいました。どうしたんだ

  い、がまがえるくん。きみかなしそう

  だね。うん。そうなんだ。がまくんが

  いいました。いま、一日のうちのか

  なしいときなんだ。つまり、おてがみ

  をまつじかんなんだ。そうなると、い

  つもぼく、とてもふしあわせなきもち

  になるんだよ。そりゃ、どういうわけ?

  かえるくんがたずねました。だって

  ぼく、おてがみもらったことないんだ

  もの。一どもかい? ああ、一ども。

  だれもぼくに、おてがみなんてくれた

  ことないんだ。まいにち、ぼくのゆう

  びんうけはからっぽさ。てがみをまっ

  ているときがかなしいのは、そのた

  めなのさ。ふたりとも、かなしいきぶ

  んで、げんかんのまえに、こしをお

  ろしていました。すると、かえるくん

  が、いいました。ぼくもう、いえにか

  えらなくっちゃ、がまくん。しなくちゃ

  いけないことがあるんだ。かえるくん

  は、大いそぎで、いえへかえりまし

  た。えんぴつとかみをみつけました。

  かみになにかかきました。ふうとう

  に、こうかきました。がまがえるくん

  へ。かえるくんは、いえからとびだし

  ました。しりあいのかたつむりにあ

  いました。かたつむりくん。おねが

  いだけど、このてがみを、がまくん

  のいえにもっていって、ゆうびんう

  けに、いれてきてくれないかい。

  まかせてくれよ。すぐやるぜ。

孝) 何で…。何で…!

(手で口をふさぐ孝)

(冷たい目で孝を見る一同)

邦夫) それから、かえるくんは、

  がまくんのいえへもどりました。

 

**********

 

それにしても謎だ。

一体なぜかえるくんは

大事な手紙をかたつむりという

時速わずか6mの生物に

託してしまったのだ?

うっかりにもほどがある。

 

それともそこに何か

深い意味でもあるのか?

あのあと、手紙は…。

 

孝) 手紙はどうなった!?

 

**********

 

邦夫) それから、かえるくんは、がまくん

  の、いえへもどりました。がまくんは、

  ベッドでおひるねをしていました。

  がまくん、きみおきてさ おてがみが

  くるのを、もうちょっと、まってみたら

  いいとおもうな。

孝) い…。い…。いやだよ。ぼく 、

 もうまっているの、あきあきしたよ。

邦夫) かえるくんは、まどからゆうびん

  うけを見ました。かたつむりはまだ

  やってきません。がまくん。ひょっと

  して、だれかがきみにてがみをくれ

  るかもしれないだろう。

孝) そんなことあるものかい。ぼくに

 てがみをくれる人なんているとはお

 もえないよ。いままで、だれも、おて

 がみくれなかったんだぜ。きょうだっ

 て、おなじだろうよ。かえるくん。

 どうしてきみずっと、まどのそとを

 見てるの。

邦夫) だって、いまぼく、

  てがみをまってるんだもの。

孝) でも、きやしないよ。

邦夫) きっとくるよ。だって、ぼくが

  きみにてがみ、だしたんだもの。

孝) きみが?

 てがみになんてかいたの?

邦夫) ぼくはこうかいたんだ。

  しんあいなる、がまがえるくん。

  ぼくは、きみがぼくのしんゆうで

  あることを、うれしくおもってい

  ます。きみのしんゆう、かえる。

孝) ああ。とてもいいてがみだ。

邦夫) それから、ふたりはげんかん

  にでて、てがみがくるのをまって

  いました。ふたりとも、とてもしあ

  わせなきもちでそこにすわってい

  ました。4日たって、かたつむりが、

  がまくんのいえにつきました。

  そして、かえるくんからのてがみ

  を、がまくんにわたしました。

  てがみをもらって、がまくんは

  とてもよろこびました。おしまい。

 

**********

 

孝) いや…現実にはどこにもこんな

 お人よしの友だちなんていない。

 がまがえるのもとに永遠に手紙な

 んか届くわけがないだろう。

京子) そうかもしれませんね。

  現実には、こんな楽しい事、

  ちっともないかもしれません。

  でもないと分かっていても、

  それでも人は、どこかにきっと

  こんな気持ちが、こんな温かな

  絆があるんじゃないかって、

  考えずにいられないんです。

  願わずにいられないんです。

  信じたいんです。

  人生はそんなに悪くないって。

  だから…大人にこそ、こんな本が

  必要なのかもしれません。

 

**********

 

最近の竹野内豊は、すっかり偏屈なおじさん

キャラが似合う人になってしまったなぁ…w

 

人の気持ちがわからない。妻の気持ちがわ

からず、離婚を迫られている男。本の朗読

を通じて、変わっていくんだろうね…きっと。

この手の話は嫌いじゃない。毎回朗読する

本が出てくるのも、本好きには興味深いし。

 

それにしても謎だ。
一体なぜかえるくんは
大事な手紙をかたつむりという
時速わずか6mの生物に
託してしまったのだ?
うっかりにもほどがある。

それともそこに何か
深い意味でもあるのか?

 

そこに意味を求めるところが理系頭というか

メンドクサイと思ってしまうのだけれど…w

 

手紙の良さは時差があるところ。時間がか

かるところが逆にいいというか趣があると

いうか…。手紙を書く時間も、読む時間も、

その人のことだけを考える時間がステキだ。

 

それまで、手紙を待っている時が悲しい時

間だったがまくんが、かえるくんのおかげ

で、手紙を待つ時間がと幸せな時間に変

わっていくのがいいよね。歩みの遅いかた

つむりさんのおかげで、4日も楽しめた♪

 

そんなお人よしの友だちは、いないかもし

れない。でも絶対にいないとは思わない。

こんな友達がいたらいいなあって思えた

なら、少なくとも、自分がそうなることはで

きるかもしれない。がまくんもいいけど…

かえるくんになれたら…ステキじゃない?

 

信じたいんです。

人生はそんなに悪くないって。

 

そう思いたくて、本を読んだり漫画を読ん

だり、映画やドラマを見てるのかも…ね。

 

 

●「この声をきみに」HP

 

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第2回~友だちはカエルくん

第3回~雨にも負けぬ男

第4回~飛べ!くじらぐも

第5回~キスはどうですか?

第6回~もつれる2人

第7回~ヒーローになる時

第8回~美しくひびきよく

 

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