「トットちゃん!」第46話(12/4)~禍福はあざなえる縄のごとし | 日々のダダ漏れ

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帯ドラマ劇場

「トットちゃん!」

 

 

 

第10週 第46話(12/4)

禍福はあざなえる縄のごとし

 

徹子(清野菜名)は、人気脚本家・向田邦子

(山田真歩)の執筆するラジオドラマに出演

したことがきっかけで、彼女と仲良くなる。

ある夜、徹子と邦子が『カレーのシイナ』に

立ち寄ると、そこで”運命の出会い”が待っ

ていた…!

 

**********

 

久松) 弘田三枝子さんの「ブルージン・

 ブルース」の間に、パネルが動いて、

 幕が下りたいんです。

岩本) そんな事したらお前、

 歌が聞こえねえぞ。

古宮) 曲の間にチェンジするのは

 慌ただしいよ。

男性) そうですねえ。

岩本) ほら見ろ。じっくり歌

 聞かせればいいんだよ。

久松) でもあの…この番組は、目で楽し

 む音楽番組です。今までは聞くものだっ

 た音楽を、目で楽しんでもらう番組にし

 ようっていって始まったんです。

古宮) そんな事は君に言われないでも

 わかってる。

久松) ですから、僕が演出をする時は、

 絶対にこれがやりたかったんです。

 テレビジョンの夢を、視聴者に届けた

 かったんです。思いっきり楽しんでい

 いんだって言いたいんです!

古宮) 馬鹿者!

 受け取り方は視聴者の自由だ。

 こちらが押しつける事ではない。

久松) すみません。

中村八大) まあそうだけど。久松さんの

 初演出なんだし、久松さんのイメージ、

 大事にしてあげてもいいんじゃない?

 ねえ、永さん。

永六輔) 戦争が終わって、10年

 以上も過ぎたんだ。思いっきり

 楽しんで、いいよな。

中村) 永さんと僕にチャンスを与えて

 くれたように、久松さんにもチャンスを

 あげてくださいよ!

古宮) 久松は局員です。作曲家中村

 八大、作詞家永六輔とは違います。

末盛) まあまあまあまあ。

 ここは、久松のやりたいように、

 やらせてみましょうよ。

久松) 末盛さん、ありがとうございます!

 ありがとうございます!

 

「夢であいましょう」の今月のうたの

コーナーは、作詞永六輔、作曲中村

八大のコンビで、数々のヒット曲を世

に送り出していました。

 

**********

 

徹子) お待たせ、野際さん。

野際) あのね、私、

 NHKやめる事にしたの。

徹子) えっ!? 

 フリーのアナウンサーになるの?

野際) ううん。

 もうアナウンサーはいいの。

徹子) えっ?

野際) 女優になりたいの。

徹子) あらま…。

野際) あなた見てたら私もやりたく

 なったのよ。いつかあなたと、姉妹

 の役なんか出来たら嬉しいわあ。

徹子) 素敵! それなら、お姉さん

 が野際さんで、私が、妹ね。

野際) どっちでもいいけど…。でも、

 あなたはもう有名な女優さんだから、

 私も追いつけるように頑張るわね。

 じゃあね。これから部長に、退職願

 出してくる。

 

**********

 

<ラジオドラマ リハーサル中>

 

ディレクター) 向田さん、上がりました?

向田邦子) じゃあ、ここまで。

ディレクター) 皆さ~ん、途中までですが、

 リハーサルをやってみましょう。はい。

 向田さん、本番までに最後までいって

 くださいよ。どうぞ!

徹子) 広間のお客様は、

 お入りになりました。

二木) はいよ!

徹子) 社長さんは、おビールの前に、

 手紙をお飲みになりますので。

ディレクター) 手紙は…

 「お読みになる」、だろう?

徹子) いいえ、「手紙を、お飲みに

 なります」、と書いてあります。

向田) あっ、それ牛乳です。

 「牛乳をお飲みになる」です。

一同) 牛乳?

徹子) これ、牛乳っていう

 字なんですか?

向田) ごめんなさい、字が汚くて。

二木) すみません。僕の次のセリフな

 んですけど。どんな声出したらいいん

 でしょうか? 「茂、猿股する」って…。

向田) それは、えー…狼狽です!

二木) これ狼狽ですか。

 猿股ではなく狼狽…。

ディレクター) 皆さん、時間ないんで、

 リハーサルをやってみましょう。

徹子) はい。

ディレクター) 向田さんは続けて下さいよ。

 はい、葵亭板場から。どうぞ!

徹子) 広間のお客様は、

 お入りになりました。

二木) はいよ!

 

**********

 

<生放送本番>

徹子) 茂さん、本当に良かったわね。

二木) いやあ、それほどでも。

 

**********

 

(まだ原稿を書いている向田)

ディレクター) 向田さん、終っちゃい

 ますよ。お願いしますよ!

向田) ラストのナレーションです。

 

**********

 

道代) 大変! 旦那様がお庭で

 お倒れになったわ。

徹子) えっ?

二木) 板長、来てくれ!

(原稿の最後の一枚をナレーター

 に手渡すディレクター)

ナレーター) 葵亭の五代目主人、宗太郎

 の死によって、全ての人の運命は、

 変わってゆく事になります。

 「禍福、あざなえる、縄のごとし…」。

 来週を、お楽しみに。

 

**********

 

道代) 今日も綱渡りだったわね…。

二木) 毎回スリリングで寿命が縮まるな。

道代) 本当。ああ…疲れた!

向田) お疲れさま。

徹子)  きれいな髪!

向田) 私?

徹子) そう。

向田) お化粧はそこまでだけど、

 髪だけはね。

徹子) 本当にきれい…。

 向田さん。

向田) うん?

徹子) さっき、

 ラストのナレーションで言ってた、

 「禍福はあざなえる縄のごとし」

 って、どういう意味ですか?

向田) 幸せと、災いは、

 代わりばんこに来るって事よ。

徹子) ふ~ん。

向田) 人生はね、幸せの縄と、不幸の

 縄がより合わさって、出来ているの。

徹子) 私は、幸せの縄、

 2本で編んである人生がいいな。

向田) そんなのないわよ。

 フフッ…。お疲れさま。

 

これが、向田さんと徹子が

仲良しになるきっかけでした。

禍福はあざなえる縄のごとし。

向田さん自身の行く先もまた、

そんな人生だったのです。

 

*********

 

<「夢であいましょう」・

 弘田三枝子の歌のセット>

 

男性) 新人のくせに、こんな

 大がかりな事やりやがって。

久松) ありがとうございました。

男性) そんなにいいとは

 思わねえけどな。

久松) いえ、素晴らしいです。

男性) (ため息)

 

**********

 

久松) 今日の「ブルージン・ブルース」

 どう思った?

咲子) 斬新な演出で、面白かったです。

久松) だろ!? 良かったろ?

 だけど、誰も褒めないんだ…。

咲子) いいじゃないですか。

 自分がいいと思うなら。

久松) そうはいかないんだよ。

 テレビジョンは大衆の心を

 掴む事が使命なんだから。

咲子) でも、新しい事は、誰かの

 独断と偏見がなければ、生まれ

 ないと思いますけど。

久松) そうなんだよ! そうなんだけど、

 上が理解してくれなかったら、また僕

 はFDに逆戻りだ。

咲子) くだらない事言うんですね。

久松) えっ?

咲子) 黒柳徹子に振られたから、

 弱気になってるんじゃないですか? 

 何があろうと仕事は仕事。キりッと

 して下さい!

久松) その話、なんで知ってんの?

咲子) そんな事、どうでもいいじゃない

 ですか。とにかく、久松さんは、女の

 問題と、仕事を、ごっちゃにしない方

 がいいと思います。

久松) はあ…俺戻るわ。

咲子) 逃げないで下さい!

久松) 別に逃げてないけど…。

(壁ドンする咲子)

久松) 何するんだよ…。

咲子) 黒柳徹子の、どこがいいのよ!?

久松) えっ…。

咲子) 恋人が欲しいんだったら、

 私がなってあげる!

 だからうじうじすんのはよしなさーい!

(唖然とする久松)

 

**********

 

数日後

 

咲子) 用事って何?

久松) これ…。

(アンパンを出して2つに割り、

 大きい方を咲子に渡す久松)

久松) 一緒に食べよう。

 差し入れでもらったんだ。

(ベンチに並んで腰かけ、

 アンパンを食べる2人)

久松) うまいだろ?

咲子) ごちそうさま。

久松) 食べるの早いね。

咲子) あのさ…この前言った

 事だけど。あれ…。忘れて!

久松) えっ? えっ?

咲子) じゃあね!

久松) どうなってんだよ…。

 

**********

 

1964年10月10日

 

<向田邦子のマンション>

 

徹子) 向田さんって頭がいいのね。

向田) ん?

徹子) オリンピックの開会式の日を、

 引っ越しの日にするなんて…。

向田) だって、運送屋は暇だし、

 ドラマの収録お休みだし。

徹子) 素敵なお洋服がいっぱい。

向田) 私は家で原稿書く時が

 本番だもの。

徹子) 本番か…。

向田) そうよ。だから、誰も見ていなく

 ても、いい服着て、机に向かうのよ。

徹子) おしゃれして原稿書くんだ。

向田) うん。本番だからね。

 ああ…なんだかお腹がすいた。

 なんか作ろうか? えっと…お鍋とか

 フライパンどこだったかな?

 駄目だわ。外行こう。

徹子) それなら、乃木坂上倶楽部に

 カレー食べに行かない? 

向田) 乃木坂上倶楽部って…。

 あっ、森繁さんと行ってあなたと

 初めて会った店?

徹子) そう!

向田) いいわね。

徹子) 行こう行こう!

 

**********

 

<乃木坂上倶楽部・カレーのシイナ>

 

徹子) 大盛況…。

椎名) あっ、トットちゃんいらっしゃい!

富夫) いらっしゃい。

徹子) 富夫さん! NHKでドラマ

 書いてるんじゃないの?

富夫) オリンピックだから助っ人さ。

 今度僕、BKに仕事もらったから、

 大阪に引っ越すんだ。それで今日

 は、最後のご奉公。ハハハ…。

徹子) 大阪行っちゃうんだ。

エミー) トットちゃん、席空いたわよ。

 今片づけるから。

椎名) あっ、そうだ…

 今日ナンが品切れなんだ。

 こんなたくさんお客さん来ると

 思わなかったからさ。

徹子) ええ~っ! ナンないの?

 ショック…。

向田) いいじゃない。

 ご飯で頂きましょう。

徹子) はーい…。じゃあ、

 シイナカレー2つ。ライスで。

椎名) ごめんね。

エミー) さあ、どうぞ。どうぞ。

(他の客のテーブルに、

 手つかずのナンを見つける徹子)

徹子) あらま…。

向田) オリンピックで外国人の

 お客様が多いのね。

(ナンをじっと見ている徹子)

向田) どうしたの?

(立ち上がり、外国人の客に

 向かって話しかける徹子)

徹子) あの…。

 これ召し上がらないんですか?

 召し上がらないんでしたら、

 頂戴できませんかしら?

 あなた、くれるナン、私。

女性) (英)私たちはまだ食事中です。

 邪魔しないで下さい。

 無礼な日本人だわ。

向田) およしなさいよ。

 怒ってるじゃないの。

徹子) だって、この方々は、もうカレー

 を食べ終わっているのよ。なのにナン

 だけそのまま残っててもったいない

 じゃない。私たちは、ナンが欲しい。

 この方々は、ナンを残している。

(テーブルを叩く音)

カール・祐介・ケルナー) 

 下品な事はおやめなさい!

(男性の顔に見とれ、呆然として、

 自分の席に座る徹子)

 

**********

 

幸せの縄2本で編まれた人生を送れた

らいいだろうけど…。実際はやはり、幸

せの縄と不幸の縄が、絶妙に編み込ま

れてしまうものだと思う。それにもし、幸

せの縄だけだったら、本人はその事に、

案外気づけないかもしれないと思ったり

もする。まあ、トントンだったら上出来だ。

 

禍福はあざなえる縄のごとし。

 

向田邦子さんの中の人は、作家さんの

役がよく似合う。NHKのミムラとはまた

違う、向田邦子、を表現していると思う。

 

それにしても…ナンに執着する徹子に

ドン引きした~。いや、気持ちは分かる

んだけどね。私もナンが大好きだから。

でも、あれはないよね~。徹子らしいと

いうか、そこで運命の出会いって…面

白すぎるじゃないか! さすが徹子…w

 

 

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